隔離生活でYouTubeばかり観ていたら、シンガーソングライターの優里氏のチャンネルが興味深くて色々観てみた。ドライフラワーが彼の代表作だが、それ以外にも良い楽曲がたくさんありCDを聴いてみた。
彼の特徴は、歌声、曲、歌詞がとても整っていて、思わず聴き入ってしまうような才能があるところだ。1994年生まれだから、僕よりも20歳くらい年下だが、凄く惹かれる部分がある。僕は、基本的に今の若い世代はほとんど大したことがないと普段から思っているのだが、時々ハッとさせられるような人材に遭遇することがある。結局、その人がどういう人生を生きてきたという時間の深さや濃さが、その人の価値を高めるわけであって、ただ単に年齢を重ねれば、価値が増すものでも何でもないということだ。
歌舞伎町のライブで曲前の優里氏のスピーチが何故かとても心に沁みる内容だった。彼はプレゼンが上手で、歌と同じくらい聴衆者を聞かせる能力がある。文章に書き起こすと普通の内容に思えるが、とても良い言葉だった。

はじめまして、シンガーソングライターの優里です。
僕も路上ライブ出身なので、辛さも楽しさも含めて一番わかっているつもりです。
夏は一日中歌って汗臭くなったり、冬は手がかじかんでピックが持てなくなったり血だらけになったり。
「路上ライブって自分でやりたいからやってるだけだろ?」と思われるかもしれないけど、いつか夢を叶えてやると思って歌っていました。
でも、新宿から家に帰ったら将来への不安に駆られて……。何度も夢を追いかけるのをやめようと思いました。
何度も何度も。
それでも、やっぱり自分の歌が歌いたい。聴いてる人の心を震わせられる歌を歌いたい。
諦めそうになった回数よりも、一回だけ、諦めない回数が多かったんです。
最後の言葉は、新曲の歌詞にも使われているワーディングだ。算数的には、諦めそうになった回数<諦めない回数=成功は、そりゃそうだろ!ということなのだが、そういう斜め読みではなく、純粋に良い言葉なのだと思う。
「もう諦めよう」と思うことは誰にもあてはまる経験だ。「でも、諦めたくない」と思った経験も恐らく皆同じくらい持っている。僕も、その思いだけで今の自分が成り立っているような気分になる時もある。「諦めたくない」「幸運とは、チャンスに対して準備ができていることである」といつも思い起こしながら、毎日を奮い立たせるようにしている。