2022年11月19日(土) 13:00~

 

本年度、Will beで支援している「てふてふ農場」のお二人、

中継オンラインにて、実施しました。

 

今年度から参加の診断士さんと多気駅で待ち合わせ。

 

三重県多気町の人気立ち寄りどころ「まめや」さんでビュッフェランチを楽しんだ後、てふてふ農場入りしました。

と、ここで、路がわからず、小笠原さんと電話での道案内実況中継。「墓場を横にみながら、坂道をくだって…左!」という不吉な案内を聞きながら、無事到着。

 

 

 

まずは、事業主の小笠原さんより、民泊部分の設備、裏の畑の様子を撮影・実況中継しながら、現在の取り組みを紹介していただきました。

 

今年は、2度にわたって獣害に遭い(イノシシや、ハクビシン、あらいぐま?等が人間さまの作物を食い荒らしてしまった…)、作物の出来は例年の50%ほど。

 

また、民泊も、予約があったものの、例のGo to キャンペーンの後半のサービスがスタートしたことで、そのクーポンを使用しより高額な宿泊所へ客が流れてしまっており、苦戦中。

 

このような状況が続いています。

 

さて、本日、当初はコロナ禍克服のためオンラインツアー等企画するも実施は難しいことが判明し、物販+サービスの強化案で農場の作物を利用したオンラインサービスのピッチを予定していましたが、さらに案を変更。

 

オンラインツアーではなく、研修ビデオを作成する案を、本人も当事者(聴覚障がい者)である日間賀さんがプレゼンしました。

 

働く聴覚障がい者を雇用する企業向けに、聴覚障がい者向けの研修ビデオ(聴覚障がい者も内容が理解できるようテロップ入りの研修ビデオ)の作成案、複数提示してもらいました。

 

◆(聴覚障がい者等が)
  企業で働くための社会人のマナー講座

◆福祉職のスキルアップ動画

◆虐待防止、人権学習

◆障害特性の話

◆多気町の歴史探訪、観光スポット紹介

◆移住体験、農作業動画

 

これに対しては、診断士側から、このてふてふ農場の起業家お二人(小笠原さんと日間賀さん)は、持ちネタが多く、どの強みを誰に対して事業化していくか、絞り込みがポイントだとの指摘あり。

 

例えば、上述の動画や研修でも、誰が対価を支払うのか、ということについては、アイディアがはっきり見えてきづらい。

 

動画や研修教材の内容のターゲットと

対価の支払い者という意味でのターゲットと2つを明確にする必要があります。

 

①内容は誰向け?

②お支払い者は誰?

 

障がい者向け? 

障がい者を雇用している企業向け?

福祉事業者向け(事業者向け)? 

福祉事業に関わる人たち向け(個人である職業人)?

愛犬家向け?有機野菜ファン?移住者向け?

 

ここでの注意点は、①誰に対してのサービスについては、お二人はこれまで様々な人に対して(有料)<主に無料のサービスを提供してきていますが、②支払い者は誰?を明確にして、有償化できるものはどこかを見極めていく必要があります。

 

持ちネタがたくさんある二人だけに、絞り込みがポイントの様子。

 

質疑応答にあわせて、オンラインで参加くださった診断士の先生方から貴重なアドバイスいただきました。

 

・有償の、販売できるモノ・サービスを考えていく場合、

まずは、誰に何を売っていくのか、明確にすること。

一番の有力候補は、

「障がい者雇用を行っている企業」へ、有償サービス(例:障がい者向けや、障がい者を受け入れる健常者向けの研修やビデオ教材)、ではないかという指摘もなされました。

 

具体的には、当事者である強みを活かして、聴覚障がい者を雇用する企業向けに、丁寧なニーズを拾い、サービスを形にしていく(サービスメニューを作成、価格を提示、HPやちらしに記載する。)例えば、すでにネットワークのある企業の人事担当者へニーズを拾い、研修やそのほかのサービスを形にして実施していく、ということも考えられるでしょう。

 

現時点で、法律が定める研修があるため(人権や虐待防止等のコンプライアンス研修)それのオンラインビデオ化もあります。(これは、福祉事業所向けだと思われる。)

 

福祉事業所向けへのサービス提供は、ニーズとしてあるものの、同業者もいる状況で、かつ、福祉事業者としては何人も同時にこうした研修へ人を出せない状況もあり、オンデマンド映像の作成はニーズに呼応する形になることは確かです。

 

福祉事業のコンサルティング等のサービスを、無料で提供している公共団体もあり、そのサービスを有料化していくことに対して躊躇感があるとの問いかけがありました。

 

これに対し、中小企業診断士でも、やはり公共の中小企業支援機関での無料相談サービスと有料のサービスとの切り分け事例をご自身の経験を共有いただき、公共の無料のサービスとご自身が提供できるサービスには、①対象顧客、②サービス内容、③サービス提供の時間軸の違いを明確にし、それを他者にわかりやすいよう言語化し、価格を付すことで、差別化が図れますとの回答あり。

 

例えば、以下の方法で切り分けていくことができます。

(1)対象顧客でわける方法
 (例1:障がい者を雇用する企業に対しては有料、

    障がい者個人へは無償)

 (例2:零細事業者は公共サービスの紹介、

    中堅・大企業は有料サービス)
(2)時間軸でわける方法
 (例:サービスの導入時は無料、継続には有償と時間軸で切る)

(3)提供するサービスの種類でわける方法(例:○○サービスは無料、××サービスは有料)


また、違いを言語化して、これも上のちらし・サービスメニューの中に明らかにしていくことの重要性をお伝えしました。

 

現状、外部からすると注文すべきメニューがない(見えない)状態ので、オーダーできない状況にある。(例えるならば、レストランに入って、メニューと値段表がなく、たくさんの食べ物はつつけばでてくるのだけれども、きちんと対価を払ったオーダーできない状況に近い)。
 

つまり、二人は、いろいろできるから、いろいろとボランティで活動してしまい、事業化できていないことに、ボトルネックがあると思われます。
 

ゆえに、

・行政機関や社会福祉関連団体からのボランティアベースの仕事依頼については、事業を軌道に乗せることを優先に、自身の状況を丁寧に説明した後で取捨選択していくこと。

 

・自身の思いが強いものの、獣害や外部環境に左右されやすく、収入安定リスクの高い農業・民泊部分は、事業が軌道に乗ることを優先させた後で徐々に展開すること。その場合、販売額ではなく、売上とコスト、特に自分たちの費やした労働力を考慮して、時間配分の比重の調整を行っていくこと。

 

・現時点の農作物については、インスタで特定ファンを拡大しながら、インスタ経由での直売での物販の継続(甘~い有機さつまいも♡)。「ファンは、応援価格として+の値段をつけてお買い上げします」、という2つの事例の紹介もあり。

 

・観光スポット紹介や、移住体験紹介は、農業のコツ動画は、現時点ではマネタイズ(有料化)しにくい内容なので、優先順位は下げ(地元の人に現状を理解してもらい)、現状を理解してもらったうえで、自分たちの事業の立ち上げにフォーカスする。

 

・本日共有してもらった、「聴覚障がい者がオンライン飲み会に参加したら あるある動画」は、健常者にとって聴覚障がい者理解を促すような学びの深いものであるので、you tubeやインスタ等でチャンネルを登録、動画を公開し、ファンを増やしていくのはどうだろうか、等の意見あり。(ただし、優先順位は、喫緊ではなく、長期的な取り組みの部類)

 

最後にナイスコンビのお二人でパチリ。

他にもたくさん質疑応答がありました。

 

次回は、2023年2月12日(日)13:00~

オンラインで実施します。

 

次回までの宿題は、主に日間賀さんより、

「聴覚障がい者を雇用している企業向けのサービスメニュー(オンライン研修、動画、コンサルテーションメニュー等)のちらしづくり」をお願いしました。

 

しかし、後程再考し、やはり、前回7月の宿題に立ち戻り、もう一度事業計画の見直し、特にとてもお忙しい二人にとっては自分たちの時間当たりの利益率を意識して、今後事業を組み立て直す必要があるため、サービス/事業別の時間あたりの利益率をKPI(key performance indicator)とし、事業ごとの自分と相方の投入時間の見える化、事業別の採算性の見える化、また事業ではない各個人の別の活動(ボランティア活動含む)への自分の時間の振り分けについて、今後の方針を二人で話し合いして決定していくことを次回の宿題にするよう変更させていただきました。

 

どうも後でちらっと聞いた話だと、「聴覚障がい者がオンライン飲み会に参加したら あるある動画」のyou tube公開だけは、少なくとも採用になったようですよ。(また、無料メニューから取り組んでいる!!)

 

 

頑張れ~アイランズ!!

(小笠原諸島と日間賀島という意味でアイランズだそうです)