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追憶の骨 (bones)

音楽や映像だけでは残せない、あの時の僕たち。

(ANN 12月25日)

 

「商業捕鯨再開だ~!」

「IWCなんか脱退だ~!」

 

先日、日本がIWC(国際捕鯨委員会)を脱退して、商業捕鯨を30年ぶりに再会する、というニュースがありました。

 

「クジラなんて、随分食べてないよね~。」

 

クジラを食べる?食べない? には賛否があると思います。

 

でも、この「商業捕鯨再開だ~!」というニュース、なんか違うんですよ、話がオカシイんです。

 

 

 §§§

 

 

長年の乱獲によってクジラが激減したため、1980年代に商業捕鯨は禁止になりました。

 

で、困った日本は

 

「クジラの生態を調査する」

 

という名目で捕鯨を継続しました。これが調査捕鯨です。

 

でも、みなさん、わかりますよね?

 

これが、いわゆる日本的なオモテとウラ、「ソープランドは売春じゃない」とか「パチンコはギャンブルじゃない」みたいな、言葉のレトリックなんですよ。

 

「鯨肉販売の売り上げが、調査活動を支えてます~」

 

と言いながら、クジラの捕獲数が減っただけで、やってる事は商業捕鯨と変わりません。

 

そんな理屈、いつまでも国際的に通じると思いますか?

 

 

(BBC 12月26日)

 

 

日本の調査捕鯨なんて単なるウソだって、IWCはよ~く知ってるんです。

 

30年以上調査して、まともな論文ひとつありません。

 

さらに最近は、わざわざ捕獲しなくても、クジラの生態を研究できる機器が開発されています。

 

もう調査捕鯨という言い訳はできません。

 

調査捕鯨ができないということは、もう、捕鯨はできないということです。

 

それでも捕鯨を続けないと…

 

「こうなりゃ、IWC脱退だ~!」

 

これ、そういう話じゃないんですか?

 

日本政府は追い詰められて、脱退するしかなかったのでは…?

 

今回の件で、日本は公海=南極海や北大西洋で、捕鯨できなくなりました。

 

そういうニュースなんですよ、これ。

 

 

(ANN 12月26日)

 

 

「クジラは日本の伝統文化だ~!」

 

確かに、そうだったのかもしれません、昔はね。

 

… じゃ、ちょんまげは、どうなのよ…??

 

文化というのは、新しく生まれたり、すたれて消えたりするものです。長い年月の中で、必要とされるものが残っていく、そういうものではありませんか?

 

IWCは日本の事情をよ~く知ってるんですよ。

 

ほとんどの日本人がクジラを食べないことを。

 

さらに…

 

商業捕鯨の基地が下関、つまり安倍晋三の地元にあって、捕鯨自体が極めて政治的な案件であること。

 

捕鯨には多額の税金がつぎ込まれていて、そこには原発と同じよううな「捕鯨利権」が存在すること。

 

捕鯨が、消費者=国民のためではなく、捕鯨に関わる利権者のための捕鯨になってしまっていること。

 

日本政府が、いったん始めた事業をストップできないこと。

 

IWCは、よ~く知ってるんです。

 

だから言うんです

 

「日本のみなさん、もう捕鯨やめなよ…」

 

 

 §§§

 

 

もうひとつ、これには大きな問題があります。

 

ここ数年、中国で魚の需要が急増してるんですよ。

 

巨大な最新の漁船を作って、日本のEEZの周囲で、イワシやサバなどを大量に捕獲してるんです。

 

もちろん公海なので法的な問題はありません。でも、乱獲すれば、必ず資源は枯渇します。

 

で、日本政府は、中国だけでなく、韓国やロシアも交えて、公海での捕獲量を制限するルールを作ろうとしているんです。

 

これ、とてもイイことだよね。

 

でもね…

 

肝心の日本がIWC脱退じゃ、他国に対して何の説得力もありませんよね。

 

原発も捕鯨もやめられない日本は、どこまで落ちぶれていくんでしょうか…?

 

 

<おわり>