この物語はある奥多摩に戦いを挑んだ男の子の記憶である。














ピンク色のミツバツツジが咲き誇る、とある季節に、デンジャラス過ぎる『軍畑(いくさばた)』の地で戦いの火蓋は切って落とされました。


















『軍畑』だなんて戦が沢山行われて、戦いに破れた兵士たちの屍の山が、やがて養分となり肥沃な畑に生まれ変わったからに違いない・・


そんなデンジャラス・ゾーンへ、お腹に『セクシーゾーン♡』を持っているセクゾチックな男の子は戦いを挑んだのです。

















まず川までが結構な高さで、どうやって降りるのか不安定で切なくて、胸の奥が苦しくなります。















お腹周りのコラーゲンたっぷりのセクゾが苦しくなり始めた頃、漸く下に降りる階段を発見しました。



まるで地獄の門が口を開けて僕達を待ち構えているみたいにさえ思えました。


















この日は多摩川本流へ流れ込む別の支流へ入る予定でした。軍畑駅から多摩川本流へと進み、下流に向かって左に曲がると『平溝川』という支流に入ります。



ところが多摩川を進んでいくと川の水深はどんどん深くなり、川が深くなると水中に浸かる身体の表面積が大きくなります。


表面積が大きくなれば水圧も強くなるので、危険な状況へと誘われているのを僕は感じ取りました。













この危険をどうやって回避するのか
この僕の腕の見せどころです。



かつて伝説の『釣りとアウトドアのブログ』を書いていた経験と知識を総動員します。









「ちょっぴり泣き虫な自分♪」



「フォイ♡オォ〜♫」












「村澤教官、救命ボート〜♡」







「村澤教官、救命ボート〜♡」





 
この日の為に育んできたお腹周りのコラーゲンがぷるんぷるんと腹ときめかせます♪















ところか、腰のくびれ辺りまでの水深になると水の勢いは非常に強くなります。
 





ピッピッピッ!!







「宇津救命丸♥」






ピッピッピッ♪



「宇津救命丸♥♥」





本流に流れ込む水の勢いで川底がえぐられていて、とても安全に進んでいけるご状況ではないことが分かりました。多摩川本流は安全そうだったので、川を横切って本流で釣りをしようと思いました。


けれども初めに決めた目的とは異なるので、対岸からまた一旦地上へ上がることにしました。



アキラめたらここでおしまい。

命からがら逃げてきたことを忘れて、上空から攻略の糸口を見つけ出します。















それから満を持して
再び階段から降臨していきます♡

















上空から地形を眺めて、川が駄目なら地上からアプローチが出来そうだと思って藪漕ぎしてみました。


けれども途中に黄色いテープが貼られていて、立入禁止の『デンジャラス・ゾーン』だと知ることになるのでした。
















ここまで既に長い階段を2往復して、40分以上もの時間を費やしているのです。しかも息子とテニスをして傷めた美脚が悲鳴を上げ始めています。



命からがら多摩川を後にして、平溝川沿いの道を進むと、呆気なく川へ降りる入口を発見できました。



一体、今までの行為は何だったのだろう?





その入口の脇に建つ趣のあるお店の前の自動販売機で、安堵の溜め息と共にジュースを頂きました。




僕がジュースを飲んでいると、その家の白いauチックな番犬がワンワンと吠えまくりました。












顔に憎しみのような表情が随所に拝見できますが、気のせいですよね?



「お父さん、しぃ〜〜!」


「僕、良い子だからね?」



ワンワン♪


ガルルルゥ〜♫




僕の言うことなんか全く聞かない白いお父さんはワンワンと吠えまくり、その家のお母さんまでご登場です。


ちょっと不審者でも見るような目でチラ見していたお母さんとの微妙な空気の流れる時間が続きました。


僕は必死になって、今この自動販売機でジュースを買って飲んでる人だとアピールする為に、喉をグビグビと鳴らしながらセクシーにジュースを飲み始めました。
















それから可愛くて無邪気な『ゆるキャラ』達がやるように、お腹周りの『セクシーゾーン』をぷるんぷるんと震わせてみせました。


うるおい素肌をコラーゲンたっぷりな『皮下脂肪』どういう名の調べに乗せて・・・♡
















平溝川はヤマメの稚魚だらけで、大人のヤマメが居るポイントは絞られているような川でした。



1度だけ稚魚ではないヤマメが気持ち良さそうにゆらゆらと泳いでいる姿を見つけて、細心の注意を払ってアプローチしてみました。



















けれども竿を振って、フライラインが空中を横切っただけで、魚はセクシーの気配を察知して姿を消してしまいました。



所々で先へ進めない場所などもあり、腰のクビレあたりが岩と岩の間に挟まってしまって、身動きが取れないご状況に陥ったりもしました。川から道路へと上がるのですが、普通の民家が立ち並ぶ里川だったりもするのです。













それ故、かなりのハイプレッシャーと魚の薄さに苦戦を強いられる場所だとも言えるのです。




有望なポイントで1回だけフライにチェイスがありましたが、美脚で踏ん張り、コラーゲンをぷるるんっと震わせて対処したにも拘わらず、針掛かりせずに終焉を迎えてしまいました。














僕は桃太郎の桃を手に入れたお婆さんのように、もっと、もっと、川を遡上しなければならないと思いました。



もっともっと川を遡上して、誰も足を踏み入れたことの無い、『前人未踏』のポイントへ行かなければ、真のパラダイスは無いと考えて先を進みました。




重たい荷物を担いでSK-2を塗りたくったみたいに、額に汗を浮かべて結構歩きました。














頑張って進んだのに『禁漁区』の看板です。



諦めて釣り場を後にすることにしました。



途中で川を覗くお母さんが独り言のように僕に話しかけてくるので、返事をしたりしました。





「どう?釣れました?」




「いや、昨日で釣りは引退しました。」






また別のところでも川を覗く3、4人のお爺さん達から話し掛けられて、返事をしたりしました。







「どう?釣れたか?」



「僕が釣りをしてるように見えますか?」




「えっ?」


「針なんか魚の口に掛けたら痛いですよね?そんな可哀想なこと僕には出来ません。」



「どう見ても釣り人だろ?」



「まぁ、察してやってください・・」













結構な荷物を背負って釣りをしてるので疲れるのですよ?釣れてないのに話しかけられるのは結構辛いのです。


もう慣れっ子ですけどね?





(おしまい🐾)