両顎手術 SSRO・IVRO、私にはどんな方法が合うの?
両顎手術は大きくSSRO、IVROの2つの方法に分けることができます。当院ではこの2つの手術すべてが可能なため、どのような方にどのような手術方法で進めているのか、例を挙げてご説明しようと思います。両顎手術は神経損傷の可能性があり、症状の有無によっては手術が必要でない場合もあるため、あくまで参考としてご覧いただき、正確なことについては直接ご来院のうえ検査を通じて診断が可能である点をあらかじめお伝えいたします。
骨の厚さが薄くなく、神経の位置が骨を切断する部分と近くなく問題がない場合は、SSROの方法で両顎手術を行います。実際に当院では、SSROの割合が約70%とより高いです。IVROは30%を占めていますが、それでもこの程度の割合を私は少ないとは考えていません。
例えば、SSRO手術方法の場合、薄い骨をさらに薄く二分する必要があるため、骨の厚さや神経がどこを通っているのかを手術前の検査であらかじめ把握することが最も重要です。検査の結果、骨が薄く、切断する部分に神経が近くにある場合は、リスクを負って進めるのではなく、IVROという手術方法で進めることができます。
もちろん、IVRO手術方法の場合は口をしばらく固定しておかなければならないというデメリットがあり、大変ではあります。しかし、手術後の神経損傷は一生続く可能性がある一方で、口を固定する期間はわずか2週間程度であるため、SSRO手術と比較して選択を迷う必要はありません。結論として、両顎手術は必ず手術前に必要な検査を行い、患者ごとに適した手術計画を立てて執刀することが重要です。
例えば、過去に輪郭手術を受けているものの両顎手術が必要で行う場合は、基本的にIVROの方法で進めることになります。なぜなら、輪郭手術の際にすでに骨が削られているためです。輪郭手術を行う際には、将来その患者が顎矯正手術を受ける可能性を考慮して手術を行うわけではありません。その時点での輪郭手術の効果をより良く見せるために骨を処置するためであり、また輪郭手術を受ける方自身も、将来両顎手術をすることを前提に輪郭手術を受けるわけではありません。
しかし結局のところ、両顎手術で最も重要なのは診断だと考えています。手術方法自体は、基本的に医学書に示されている通りに進めればよいものです。つまり、手術を行うべきでない人を正確に「行わないべきだ」と判断することが重要であり、またSSRO・IVROの方法についても、それぞれの骨の厚さや量、筋肉の厚さ、神経の位置などを手術前に十分に把握したうえで、適切な両顎手術の方法を計画し執刀することが大切です。
過去に、私が他の口腔顎顔面外科の専門医から聞いた話なのですが、「たとえ私たちがこの患者の手術を断っても、他のところで相談して手術を受けるかもしれないのだから、せっかく当院に来た以上、私たちが行うのが正しい」という考えの方がいました。しかし私はこの意見には全く同意できませんでした。私たちの立場からすると、まるで“爆弾回し”のように感じられたのです。それを自分が抱え込んで引き受けるべきなのか、私には疑問でした。ですから、手術をすべきでない方には無理に行わないのが正しいと判断し、当院では率直なカウンセリングを行っていることを強調したいと思います。
両顎手術の患者さんのカウンセリングをしていると、「高い費用をかけて大変な思いをするのだから、最低限ある程度の結果は出るはずだ」と考えながら手術に臨まれる方が少なからずいらっしゃいます。しかし、私はそうではないと伝えたいです。何度もお伝えしている通り、両顎手術は夢や幻想のような手術ではなく、検査の後に骨を正確かつ精密に移動させる手術です。両顎手術のカウンセリングでは、良い結果だけを話すのではなく、手術後に起こり得るリスクについても率直に説明してくれる口腔顎顔面外科で受けていただきたいという思いがあります。








