記事より~NIKKEI NET

2007年に上場企業が発表した監査法人変更のうち、新日本、トーマツ、あずさの大手3法人から中小法人へ異動した件数は91件と昨年(43件)の2倍超となった。大手監査法人が企業の監査業務の選別姿勢を強めているのが背景。監査作業の増大に伴う人手不足や不正会計リスクの回避を理由に、企業が監査を断られるケースが増えている。

 12月25日までに東京証券取引所で発表のあった開示情報を集計した。大手3法人の顧客企業が監査法人を変更した例は前年比5割増の125件だった。うち中小監査法人への変更は7割と、昨年の5割から上昇した。



監査人の変更、最近になってよく見るようになりました。

中小→大手よりも、大手→中小への変更のほうが明らかに多い。



大手より中小へと監査人を変える場合ってのは、大手から会計監査人の辞任をすることが大多数だと思います。つまり大手監査法人が軒並みリスク回避を行っているということです。

ご存知のとおり昨今の会計不祥事における監査法人の責任に対する追求が年々大きくなってきていますので、そのような責任問題に進展しそうなリスクを危険なところはあらかじめ切っておくということで、事前回避をするってことが一番の理由になると思います。。



危険な処理を行っているところ、コンプライアンスの問題が重大なところなどは自分に火の粉が掛かる前に切り捨てるっていうことなのでしょうが、実際この態度でいいのかってのは個人的には疑問に思います。本来的には、監査人はそんな処理等を行っているところを指導する必要性を有しているはずだと。。。

もちろん指導をしたうえで、会社側がその指導を受け入れない・または問題を改めようとしないから、結果としてきらざる終えないということも多いとは思いますが。



このような状況が続くことは、大手監査法人の寡占状況を打開すると言う意味では、個人的には「良」と思いますが、【大手→中小への監査人の変更=リスクある企業】とみなされてしまう状況になることは、こわいなと思いますが。