記事より~

カネボウの粉飾事件などに絡み解散を決めたみすず監査法人が監査を受け持つ上場企業(約620社)のうち、4割を超える約270社が新日本監査法人に契約を切り替えることが24日、分かった。新日本が監査契約を結ぶ上場企業数は1200社近くに達し、トーマツ(約1000社)を抜き業界トップとなる。

 切り替え先としては、あずさ監査法人が約120社で2番目に多く、監査法人トーマツの110社弱が続く。このほか、中堅の太陽ASG監査法人と、みすずから独立した京都監査法人がそれぞれ約30社、あらたなど2監査法人が10社前後。

 非上場の監査契約先(約2300社)も、新日本が約800社と、トーマツやあずさの約300社を大きく引き離している。


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みすずからの移管先の監査法人について上記のような発表。まぁ人が大量に移籍するのだから、それに伴い新日本監査法人への移管がもっとも多い。



今回の大量受け入れが、良いほうに働くか、悪いほうに働くかは時間が経過してからのみわかること。


しかしこの大量の受け入れにあたって、新日本側において、監査法人が交代するにあたって本来行うべき予備調査等は行われていないと思われる。(こんだけの大量クライアントにつき行うのは、時間的に無理だろうし)


みすず出身者で、当該クライアントに関与していたものが継続して(看板のみかけかえて)、業務に当たることになるのだろうが、それをもって、会社の内容を把握しており、問題ないと判断するのはいかがなものかと思われる。



そもそも新日本とみすずの間にも、リスクの考え方の差があるのは当然のこと、カネボウのごとく過去から継続してなぁなぁな関係が続いている企業も存在している可能性もあるはず。本来的には監査法人が交代するときには、そんな過去の誤った過去のしがらみ(会計処理等々含む)を払拭する機会なのだが、今回はそうもいかないだろう。



とすると、今回新日本は、相当のリスクのある会社も受け入れてしまっているおそれもあり、それにつき少々の危機感をおぼえざるおえない。



ちなみに多数の「みすず」からの人員受け入れにあたり、新日本監査法人の現在の所在地である日比谷国際ビルのフロアーでは全員受け入れることができず、当分みすず監査法人側の人々は以前からの所在地である霞ヶ関ビルにて業務は行うとのこと。で、いずれ良物件が見つかったら移動するとのことなのだが、お偉いさんが窓から見える日比谷公園の景色を気に入っていて移りたがらないなんてうわさもちらほら。