NHKでドラマになっていたらしいが気づいていたときにはもう終了。好評だったため今年の6月にはBShiでも放映するらしいが、さてBShiとはどうやったら見れるのか、よくわからない。
このドラマ、キャストを見る限りでは「芝野」が柴田恭平ってのが俺のイメージとはあわないのだが。
そんななかでふらりと行った本屋で平積みにされていたのが「ハゲタカ2」
- 真山 仁
- ハゲタカ2(上)
- 真山 仁
- ハゲタカ2(下)
もともと刊行されたときには「バイアウト」って書名だったのが今回単行本化されたときに「ハゲタカ2」と改題したそう。ドラマが好評だっただけに乗り換えたのか。
今回の話は、カネボウの衰退と化粧品部門の買収における花王をめぐることや、いまや日本のエクセレントカンパニーとなったキャノンをモチーフとした話。それにアメリカの軍産ファンドまで絡んでしまいスケールが大きくなりすぎてしまうことは、小説だけにご愛嬌。まぁそんなことをさしひいても、なかなか面白い本であることは確か。
ちょうど、この本を読んでいるときに友達に仕事のことを相談され、カンフー映画を見終わった人がカンフーの達人となって映画館をでてくるのと同様に、俺も「鷲津」になったかのごとく代表取締役の解任決議なんてドラスティックなことを提案。。。
詳細はさすがに書けないけど、その友達も会社をやめること前提だったので、そんな提案にかなりの乗り気。今になってちょっと自分でもいいすぎかなと思うけど。
ちなみに「ハゲタカ2」に出てくる軍産ファンドとは、アメリカの「カーライル・グループ」をもとにしていると思われる。この「カーライル・グループ」は、1987年ワシントンDCで設立されたプライベートエクイティファンド。ワシントンDCで設立というあたりから、政治色が強いイメージを抱くが、そのイメージどおり有名政治家が顧問に並んでおり、911のときにはブッシュ一族とビンラディン一族との結びつき等でも有名となったところ。日本でもウイルコムを傘下におさめるなど現在活動を広げている。まぁ、著書の主要参考文献に「カーライルグループ」に関する著書が出てないので確かではないのだが。
さらに「ハゲタカ2」の中では、このファンドを「プラザファンド」としているが、これは「カーライル・グループ」の顧問にベーカー元国務長官が名前を連ねているところから、こんな名前にしたのかなと推測される。ベーカー元国務長官っていえば、かの「プラザ合意」の中心的人物だからね。