断っておくが私は尖閣国有化に端を発する中国の対日攻勢について、それを擁護するつもりはまったくない。
それどころか中国の軍事覇権的な一連の強行姿勢について強くそれを批判する立場である。
だからこそ日本はそのような中国に対し、これ以上そのような行動を許さないような正しい外交・防衛策を国をあげて取らなければいけないのだ。
いまほど我が国の外交・防衛抑止力の鼎の軽重が問われている時はないのである。
しかし残念ながら日本は正しく対応できていない。
それゆえにレーザーポインター 緑照射問題をめぐる日中間の攻防は泥仕合の様相を呈してきた。
私が繰り返し指摘し、そして懸念してきたとおりである。
何が問題なのか。
まず指摘しなければならない事は、今度のグリーンレーザー 200mw照射がどこまで危機的な威嚇的なものであったかという事である。
なぜならば、中国のレーザー照射は野田民主党政権の時はもとより、小泉政権時からも度々行なわれていたことがわかった。
その時のレーザー照射と今度の照射に威嚇としての危機的違いがあったのかどうか。
さらにいえば尖閣国有化以降の中国の威嚇軍事行動に関しては、レーザー照射攻撃のほかにも威嚇的軍事行動が繰り返されていたという。
そのような威嚇行動と今度のレーザーポインター 現場照射威嚇との間に決定的な危機的違いがあったかどうか。
このような事は素人には分からない。直接情報のない者には判断できない。
もし大きな違いがなく、今度ばかりを日本が大騒ぎしたとしたら、それは日本が作為的に騒いだものだという中国側の言い分に口実を与えることになる。そして中国はその通りの対応を見せ始めた。
