ブランド バッグファッション界の最先端をいく雑誌「ELLE」(エル)米国版で、このほど仰天記事が掲載された。北朝鮮の軍服を「トップファッショントレンド」として紹介したのだ。金正恩第1書記の叔父でナンバー2の張成沢・元国防副委員長が粛清されるなど情勢不安が伝えられる北朝鮮。なぜ、流行ファッションとして紹介されたのか。批判も浴びた問題記事の顛末を探った。
エルといえば、日本を含む60カ国以上で出版され、世界最大規模を誇る有名雑誌。なかでも米国版は注目度が高く、常にファッション界をリードしてきた。
問題となったのは、9月号に掲載された同誌クリエーティブディレクターのコラム。アルファベットの「A」から「Z」の頭文字をキーワードに「今秋のファッショントレンド」を紹介し、「N」のコーナーで、「North Korea chic」(北朝鮮シック)と、北朝鮮軍服を取り上げた。
「毎シーズン、ミリタリースタイルは登場するが…」と前置きし、北朝鮮軍服について「かっこよく、鋭くとがったバックルと留め金、アグレッシブな仕立てで、危険な雰囲気を漂わせている」と解説。カムフラージュ(迷彩)柄のヘルメットをかぶり、ワッペンなどがついた軍服姿の人物が双眼鏡をのぞいている写真を掲載した。
なぜこれが最先端ファッションなのか。素人目には不思議に映るが、ファッションジャーナリスト、日置千弓さんは「確かに写真だけを見ると、流行の要素が詰まっている」と解説する。
「迷彩柄やメタリックなもの、スタッズ(とがっている鋲)を使うのは今のトレンドで、ワッペンは(今度の)春夏のファッションから流行する。コーチ他国の軍服は進化しているが、北朝鮮の軍服はクラシックなスタイルのまま。北朝鮮が生み出した独自のものではないが、レトロな感じもファッション界の人の目に留まったのだろう」