ハルさんは中学に入ると、特に空手に打ち込んだという。
学校は、よくずる休みをして宗二さんと釣りに出かけたそうです。
ここでハルさんと宗二さんと美香さんの恋の話。
中学二年の後半の頃のようです。
宗二さんは美香さんに恋心を寄せていた・・・
そのことをハルさんは知っていた。
一方・・・美香さんはハルさんに恋心を寄せていた。
そのことを宗二さんは知っていた。
ハルさん自身も美香さんの気持ちに気づいていた・・・
ハルさんは・・・とても不器用な男です。
三人の関係が壊れるのを恐れ、美香さんの気持ちに気づかないフリを続けます。
手当たり次第、いろいろな女の子に手を付け関係を持ち、捨てる・・・
とても酷い男です。
そして生活は荒れていった・・・
宗二さんと地元の中学を支配し、その近隣の中学までも暴力で支配してゆく。
「力だけが正義」・・・そんな考えだったそうです。
ハルさんの言動も美香さんを傷つけるような言動を取るようになっていった。
美香さんに嫌われようと、あえてそうした態度を取っていたように思える・・・
宗二さんと美香さんが後にそう思ったそうです。
美香さんはハルさんの態度に悲しみ、いつも側にいて慰めてくれる、
宗二さんの気持ちに少しずつ気づいていった・・・
ある日、宗二さんは・・・美香さんに告白することをハルさんに伝える。
ハルさんは「宗二なら何も文句ない!」「しっかり美香をつかまえて放すんじゃねぇぞ?」
と宗二さんに言ったそうです。
そして宗二さんと美香さんは付き合うことになってらしいです。
しかも親公認で。
一方・・・ハルさんは・・・
もっと荒んでいった。
宗二さんは言った。
「ハルも美香のこと好きだったんじゃねぇかな?」
「思い返してみると、そうとしか思えないんだわ・・・」
俺に譲ってくれたのかもしれん・・・
そんなことを言っていました。
高校では三人ともバラバラになったそうです。
だけど三人の付き合いは途絶えなかったそうです。
そんなハルさんは地元では有名な不良!というレッテルを貼られ過ごしていたようです。
警察も手を焼くほどだったそうです。
そんな毎日を過ごしている中、とうとうハルさんにも本気になれる彼女が出来たそうです。
宗二さんの話だと、すごくカワイイ娘だったとか・・・
ハルさんは、誰が見ても羨むようなキレイな女の子としか付き合わないそうで・・・
ホントに面食いだそうです。
その彼女をハルさんは宝物のように扱ったそうです。
あぶないからって、バイクの後ろにも乗せなかったほどだそうです。
そんなとき、とても悲しい事件にハルさんは巻き込まれるのです・・・
ハルさんは当時「暴走族」というチームに狙われていました。
腕っ節の強かったハルさんは恨みをかってしまっていたのです。
その彼女は学校からの帰宅途中に、「暴走族」に拉致されてしまいました。
ハルさんには「暴走族」から呼び出しが・・・
そして呼び出しの場所に行くと・・・
自ら男を求めるハルさんの彼女・・・相手は「暴走族」の男・・・
腕には紫色になった無数の注射痕・・・
薬漬けにされていました。
ハルさんは後ろから無数の男に鉄パイプでめった打ち・・・
そのまま救急車で運ばれ目が覚めたのは病院のベッドの上だったそうです。
彼女もハルさんが病院に運ばれた後、解放されたようで家に戻ったようです。
その彼女も、家に帰った後に入院・・・
そのまま薬物治療・・・
ですが、その彼女は精神に問題をきたし、後に自殺をはかり亡くなったそうです。
その後のハルさんは「暴走族」を探し回り、ひとりづつ報復したそうです。
最後には「暴走族」の集団に単身で突っ込み、リーダー格である少年を完膚無きまで叩きの
めしたそうです。
ハルさんも、そのまま再入院。
宗二さんの話だと鬼神そのもだったそうです。
誰にも止めることができなく・・・
「あんなハルを見たのは後にも先にも、あのときだけだった・・・」
と、宗二さんが語ってました。
その後、彼女の墓参りに行こうとして家を訪ねたが
彼女の両親に罵倒され、「おまえのせいだ!おまえが殺しも同然だ!」と言われ、
墓参りも許されなかったそうです・・・
宗二さんが語った、凄まじいハルさんの過去・・・
学生時代はとても辛い思いをしたようです。
それでも前を見て陽気に過ごすハルさんを・・・少し哀しく思えてしまう。
それからは空手に更に打ち込むようになったようです。
何かを振り払うように・・・
宗二さんが語るハルさんの空手。
組み手に特化した空手ではないようです。
むしろ試合には向かない空手で、質が違うと言っていました。
宗二談
「ハルの空手は質が違う」
「あいつの空手は物質破壊」
「試合に勝つためのものじゃない」
「バットを折りブロックや氷を砕き、石さえもチョップで割る!」
「特殊な呼吸法で、相手を威嚇する空気を作り、瞬間的に自分の体を硬質化する」
「相手の攻撃を腕でなぎ払い、なぎ払うと同時に折りに行く」
「だが特殊な呼吸法はスタミナを尋常じゃない速度で奪う」
「ルールのないケンカ空手なら、ハルに勝てる奴って、そうそういないと思う」
「ハルが真の力を発揮するのは蹴りでも拳でもなく手刀」
「指の力がとてつもなく強い・・・」
破壊を目的とした空手に没頭し、
この頃からハルさんの空手は異質なものなっていったそうです。
ちなみに・・・この宗二さんはハルさんと空手で何度も組み手をしたことがあるそうです。
「一度だけ本気のハルとやったことあるけど、一撃で沈められたよ・・・」
だそうです・・・
それからハルさんは女の子と本気で付き合うことをしないようになっていったそうです・・・
そしてハルさんは、高校を卒業し少し落ち着いて行くそうです。
この宗二さんの話は涙無しでは聞くことができない話でした・・・
不器用なハルさんの青春時代・・・覗いてはいけないような感覚に押し潰されそうなったのを
今でも覚えています。