些細な違いだったはずなのに
積もり重なって流れてくれず
大きな山のように
超えにくくなるのが、
結婚生活には確かにある。
あまりに些細で
口にしないのだが、
そのままでは
確実に無くならなくて
苛立ちの記憶ばかり
積もるのである。
我が家の場合それは
お風呂上がりの
「足ふきマット」だった。
始まりは些細なことだった。
娘がお風呂あがって寝たあと、
妻がプリプリしながら
足ふきマットを
ひざ丈のタオルハンガーに
かけている。
言ってもかけないんだから!
と怒っているので、
ついつい
「お風呂あがったばっかで
まだ濡れてるから
ハンガーにかけて縦にしたく
なかったんじゃないの?
僕もそうだし」
と言ったのが始まりだった。
「あなた達は二人ともそうよね!
中で足を拭いてからマットに
上がればいいじゃない」
と、矛先がこちらに向いた。
僕は、ん?だって足の裏は
風呂場が濡れてたら
拭けないだろうと思うのだが、
どうやら
片足ずつ拭いてから
足ふきマットに足を降ろすのが
正しい使い方だというのだ。
というか、ずっと
父娘が足が濡れたまま
マットにのることを
気にしていたというのが
初耳なのだが(笑
「正しいやり方を教わらなくて
習慣にならなかったなら
仕方ないわね」
カッチーン。
はい、マイナス一ポイント。
いやいや、それが正しいって
誰が決めるのよ。
勝手に決めた上に
僕の習慣までけなしたな。
「まあ、そう癖がついちゃったなら
仕方ない。いいのいいの」
はい、マイナス二ポイント。
勝手に好ましくないと決めながら
諦めんな!(笑
「でも、足を拭いてマットに乗せたら
カラっとしてて気持ちいいよ」
お、プラス一ポイント。
片足立ちして足を拭くのは
面倒だけど、
どんな感触か試しても
いいかも知れない気がする。
と、こんな形で会話は終了。
はい、では振り返りですw
まず、僕としては
・家事上助かるから
・自分が気になるから
協力して欲しいと言われれば
まったく差し支えないわけです。
でも、奥さん側としては
自分の方法の方が効率的だと
分かっているし、
それに
僕に、僕が嫌なことで
負担を強いるのは
奥さんはとても心苦しいのである。
さて、人を動かす時に
原動力となるものは、
快楽と恐怖である。
特に有効なのは
快楽を使う方法で、
僕の好きなCRAFTという技法では
「ハエを追うには
酢より蜜の方がたやすい」
という格言があって、
楽しいことを強化する要素として
大切にしている。
問題は、
何を楽しいと思うかは人それぞれだ
ということだけど、
ここにもいくつか戦略がある。
そろそろ長くなってきたので、
足ふきマットの攻防の
エサに使われた戦略を
次回紐解いてみたいと思います^^
お楽しみに~♪