人の話を聞けない、聞くのが苦手な人は、
聞くことでなにが起こるのかを知らない
ことが多い。

実は、よい聞き方と悪い聞き方があって、
良い聞き方をした時、癒しと安心を
与えることができる。
(これはワークをするととてもよく分かる)


悩みやグチを相談された時、
ホッと癒されたと思ってもらえたら
もうそれ以上のことは無いくらい上出来だ。


でももう少し、専門的に話を聞くこと、
カウンセリングするときに起こる
効果を説明したい。


「ジョハリの窓」という言葉を聞かれた
ことはおありだろうか?

まず、

・自分が知っていること/知らないこと
・ほかの人が知っていること/知らないこと

の二軸で四象限をつくる。


するとこんな四つに分かれる。



①自分が知っている×他人も知っている
=「開放の窓(OPEN SELF)」

②自分が知っている×他人は知らない
=「秘密の窓(HIDDEN SELF)」

③自分は知らない×他人は知っている
=「盲点の窓(BLIND SELF)」

④自分は知らない×他人も知らない
=「未知の窓(UNKNOWN SELF)」


自分では①と②しか知らない。
だけどそれと同じくらい広く③と④がある。

特に自分が当たり前にやれることの価値や、
逆に自分が苦手な事を簡単にやる方法などは
③を知る事で得られる。

だから、他の人の意見を聞くことは大事だよ
と、よく言われる。


でも実はもう一つの価値がある。

例えば、何かあなたが当たり前に思うようなことを
話すとする。

でも、人はそれぞれ必ず異なる。
聞く側にとって当たり前のこととは限らない。


なぜその時そうしたのか。
そう言ったのか。
そしてなぜそう思い、そう感じたのか。

それで聞き返す、質問されると
あなたは改めて考える。

「え?これ普通じゃない?
何故そう思ったのかって?
・・・。
そういえば、何故そう思うんだろう。。」

この時に実は、
④の「未知の窓」が開き始める。


カウンセリングと聞くと、
秘密を暴かれると思う人が結構いる。

私、分かるんですと言うような
カウンセラーもどきもいる。

つまり②の「秘密の窓」が
開けられてしまうと思っている。

でもそれは、何かの解決にはつながらない。

ああだこうだ言われるのではなくて、
自分で気づいていくから、
ああ、そうだったのかも知れない、と
思えるのだ。


日本人は、話を聞くのが苦手だという。

真面目なので、相談をされると
解決しないといけないと思ったり、
役に立たない自分に罪悪感を感じたり
するのだ。

だけれど、真摯に話を聞いている時には
「未知の窓」が開く。

「未知の窓」は相手の中にあるから
あなたからは開いているかどうか、
分からない。

あなたには分からないのだけれど、
いつかその中のことを話してくれる時が
来るかもしれない。

そこにはあなたが、
思いもよらなかった景色が必ずある。

悩みや相談を聞くときに、
ただ聞いているだけでも価値があるんだと
自信を持って聞いてあげて欲しい。

もしかしたらこんな可能性の花が
相手の中で開いているかも知れないと、
ちょっとだけワクワクしながら。