源氏物語ブログ

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皆さま、ご無沙汰しております。


暑くなって参りましたが、

お元気にお過ごしでしょうか?


14日放送の

大河ドラマ「光る君へ」ですが、

以前のブログにも書いていますが、

うちにはテレビがないので、

まだ観ておりません。


しかしながら、

Yahooニュースですとか、

あちらこちらで出ているあらすじを

読んでいましたら、

ブログに書いておきたいような

内容でしたので、

少しお付き合い下さいませ。




本日使用しました写真は、

国宝「源氏物語絵巻」より、

「柏木 一」です。


頭中将の息子、柏木と密通して、

薫を出産した女三の宮。


産後の体調の悪さに加えて、

罪の意識にさいなまれ、

出家したいと言い出します。


この場面は、

女三の宮の父親である朱雀院が

娘の心配をしてかけつけたところ。


左側に寝ている女性が女三の宮、

対面している僧が朱雀院、

烏帽子を被っているのが光源氏です。


今回の「光る君へ」は、

まひろが道長との子供を産み、

彰子が入内するも幼すぎて、

天皇の心を掴めない、

という内容のようですが、

(違っていたらごめんなさい!)


この内容は、やはり「源氏物語」の

女三の宮と柏木のお話から

インスピレーションを受けて

作られたのではと想像してしまいました。

(今回の大河ドラマはあくまでも

半分はフィクションですから。)


大河ドラマの方はまだ観ていないので、

(知人に録画を借りています。)

「源氏物語」の方を解説したいと思います。


光源氏最後の妻にして、

紫の上から正妻の座を奪う事になる

女三の宮という女性。


異母兄である朱雀院から、

娘・女三の宮を娶って、

後見人になって欲しいと頼まれた

光源氏。


光源氏は紫の上を気にかけつつも、

若い美人に釣られるように(笑)

結局は承諾してしまいます。


年齢がいってからの事ですから、

紫の上にしたら、

やっと光源氏が落ち着いて、

老後は穏やかに暮らせると思っていたに

違いありません。

その衝撃は想像を絶するものでした。


しかし、

結婚のために三日間、

花嫁のもとを訪れる夫のために、

紫の上は光源氏の衣に

香を薫きしめます。


一方の光源氏は、

実際に会ってみたら、

あまりに幼く、

あまりに退屈な、

女三の宮にすぐに飽きてしまいます。


以前から女三の宮に

思いを寄せていた柏木は、

六条院で蹴鞠が催された際に、

女三の宮を垣間見してしまい、

感情を抑えきれなくなり、

ついに強引に関係を結んでしまいます。


、、、と、ここで平安時代豆知識。

 本来なら平安時代はこんな感じ、

というのをお話ししようと思います。


まず、

女三の宮は、

かなり端近におり、

(今で言うなら窓際ですね。)

飼っていた猫が御簾をめくってしまい、

柏木に姿を見られてしまいます。


上臈という部類の、

最高クラスに身分の高い女性、

尚且つ結婚している。

こういう人は、

普通はこんなに隙はありません。


部屋の奥の方にいて、

万が一御簾がめくれても、

すぐに見えないように、

几帳をめぐらせています。


なので、

女三の宮がいかに幼くて、

女性としての危機管理が薄いかを、

よく表しているシーンです。


かなり美人だったのでしょうけれど、

光源氏は頭が良くて機転が効く女性が

お好みなので、

若いという事に飛びついて笑い泣き

少し後悔したはずです。


しかも、

柏木に寝取られて子供までできてしまう。

これは自分が藤壺と、

父である桐壺院にした事と同じ。


次の写真は、

国宝「源氏物語絵巻」より、

「柏木 三」です。


髭をはやしていて、

赤ちゃんを抱いているのが光源氏。

赤ちゃんは女三の宮と柏木の子、

薫です。





最初の絵巻に戻りますが、

トリミングしたこの部分。



父の朱雀院は、

事情はわからないけれど、

出家したいと言って、

泣いている娘を

哀れに思って、

自らの手で受戒させます。


この件で、

紫式部は読者に

何を伝えたかったのでしょうか。


もちろん、

当時これを読んでいたのは、

帝をはじめとする宮中の人々ですが、


現代のわたし達が読んでも、

女性登場人物たちの苦悩が

計り知れない事がわかりますね。


「光る君へ」は、

このように「源氏物語」の

様々な要素をミックスさせて、

見応えある内容の

ドラマになっているようですニコニコ

この先も、

史実と「源氏物語」を

どのようにミックスさせていくのか、

楽しみですね。


では、

今日はこの辺で。


暑い毎日、皆さまご自愛下さいませ。