【前田慶次郎利益】その土地の肝煎が新宅をしたお祝いの席に招かれた慶次は、お祝いと万座の前で床柱に斧を一振り傷を付けた。一同騒然となった。少し経って慶次は、「旦那よ、立派な家を建てたと思い上がっていてはいけない。満つれば欠ける満月のように、必ず欠けるものである。少しの不備をもって常に精進することが大切である」と論すのである。その後この家は繁盛したと伝えられる。