小学生のころ、「突き指をしたら、指を引っ張れば治る」と言われていたため、突き指をするたびに引っ張っていました。
大人になってからたまたま目にした情報によると、「突き指した指を引っ張ると、悪化する可能性がある」と書いてあったんです。
それによると、突き指は単なる打撲や捻挫のこともありますが、場合によっては腱の断裂や骨折をしている可能性もあるため、「突き指した指を引っ張る」ことによって、腱の断裂が大きくなったり、骨がゆがんだままくっつく可能性があるため、絶対に引っ張ってはダメなのだとか。
考えただけで恐い話です。
ところが経営者の中には、「会社が突き指をした時に指を引っ張っている」人が、多いように思います。
「売り上げが下がった→売り上げをあげろ!」「売り上げが下がった→来客数が減っている→集客をしっかりしろ!」といった感じで、きちんと原因を見極めることなく対処しようとするのです。
そもそも、「なぜ来客数が減ったのか」、「他に原因があるのではないか」という観点から、きちんと分析をして原因を突き止め、正しい対処をしなければ、傷口が悪化したり、骨がゆがんでくっついたりするかもしれません。
「売り上げが下がった→来客数が減っている→近くに安い競合店ができたようだ→味もサービスもこちらが上だが、客はあちらに流れている→メニューが飽きられている可能性が高い→新メニューを開発しよう→同時にリピーター対策を考えねば」といった感じで、しっかり原因を掘り下げて考えるからこそ、具体的な対処方法が出てくるわけです。
とはいうものの、「売り上げが減った→売り上げをあげろ!」という感覚の経営者が多いことも事実。
経営者からしてみれば、それによって傷口が開いたとしても、自業自得ですむ話なのですが、それに巻き込まれる従業員はたまったものではありませんよね。
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