ナイトメアに囁いて

ナイトメアに囁いて

日常をちょっとだけ小説風に

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ゆらりゆらり
ふわりふわり

夢と現実の世界の間にいることを「船をこぐ」と、最初に行った人は誰だろう。
まさにその通りだと思う。
意識は沈んだり浮かんだり、現実と夢を行ったり来たり。
思考回路はふわふわと覚束ない。
何か考える事があったのに、何も考えられなくて、私はただただ船に身を任せ……

「レン?」
「!」

突然の呼びかけに覚醒。
目の前には仕事のリーダー、ユウさんの顔が。

「聞いてる?」
「は、はい!聞いてます!」

いけないいけない。
ユウさんと仕事について話していたのだ。
その途中寝てしまうとか、失礼すぎる。
その上、咄嗟に嘘をついてしまった。全然聞いていなかった。
えぇと、何の話をしていたのだっけ。

私が夢の世界に行っていたのは、どうやらほんの数秒のことだったみたいだ。
ユウさんは気づいたのかどうか定かではないが、そのまま話を続ける。

まだ思考回路が夢の国から帰ってこない頭で必死に話を聞く。
普段ならすぐに理解できるであろう話が、全然頭に入ってこない。
あぁ、言語理解力を夢の世界に置いてきてしまったみたいだ。

必死にメモをとるが、頭に残らない。
きっと覚醒した後に、このメモを見て記憶を必死にさぐる私が数十分後にやってくるだろう。
それはそのときに考えればいいや。
私はまた、ふわふわした思考回路で、再び夢と現をさまよい始める。


(今日は仕事中、しかも先輩とお話中に寝ちゃいました。
 昨日、夜遅くまで本をやっていたせいですね。ごめんなさい。)