本日は、【キャロット】【ノルマンディー】出資馬が勝ち星を”ひとつ”ずつ挙げてくれた。
出資・出走馬の「短評」を述べると、、、
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アナザーリリック嬢(5歳牝)は中団後ろ寄りの内につけて、直線はラチ沿いをジワジワ差し込んできた。
前後半4Fで前半が2.0秒速いハイペース。序盤の2・3Fめに【11.2→11.3】とハイラップを刻んだために前は苦しく、中団・後方勢に有利な流れ。道中、直線と終始”ラチ沿い”を走らせるコース取り。”内”は伸びづらいが、後方から”大外”を回して追い上げる”距離ロス”と相殺すると、それ程わるくない策。直線でクリアな進路が取れたので脚力をある程度発揮。直線入口でほぼ最後方位置(14番手)から”入着圏内”(9着)まで追い上げている。数字上でも”メンバー5番目”に速い上がり脚【36.6】を計時しているのがその証左。(16頭立て)13番人気で、人気は皆無。それでいて”5着”掲示板まで【0.4秒差】まで来たなら善戦できたとみてイイ。
しいて挙げるなら、直線入口で前方にいたウイン馬⑬(松岡)がラチ沿いに潜り込んだコトで進路が被ったトコロが痛かった。減速して1頭分だけ外隣のコースに切り替えたコトで、仕掛けタイミングがワンテンポ遅れた点。また、”ラチ沿い”と”内から2頭目”のコースでは馬場の荒れ方(馬の伸び具合)が”段違い”で、伸びがわるくなったコトだろう。
尚、内は芝が荒れて伸びないのが騎手たちの共通認識で、現に「4角から直線入口」で内の”ラチ沿い”にいた仔も含め、全体の2/3が「馬場の中程から外へ」もちだしていた。おかげで”馬場の中程”を狙った中団勢の仔たちはゴチャついて進路を失い、伸びきれずに終わっている。シンプルに”大外”へ持ち出した外差し勢が不利なく追い込んで、上位3頭まで独占する決着。
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ウインピクシス嬢(4歳牝)は好位の内につけて、直線はラチ沿いを突いて伸びてきた。
前後半4Fで前半が2.0秒速いハイペース。序盤の2・3Fめに【11.2→11.3】とハイラップを刻んだために前は苦しく、中団・後方勢に有利な流れ。”前”につけたい本馬にとって好位「4・5番手」のラチ沿いはわるくない位置取り。直線で眼前にいた逃げ馬を含め、ほぼ全馬が馬場の中程へ持ち出したので、ポッカリ開いた内の進路。芝状態がマシな”ラチ沿い”へ突っ込めたコトも4着掲示板に粘れた要因のひとつだろう。
ただ、勝負ドコロの3~4角で眼前を走る先行馬2頭⑤⑯のペースが上がらず、すぐ外も⑩に塞がれていたので動けず、同じようにスピードを落とすしかなかった点が痛恨事。直線入口で外差し勢”の数頭が既に前に出ており、中団10番手前後から”決め手”勝負(瞬発力)。そこから伸びづらい内(ラチ沿い)を通して”4着”掲示板まで上がってきたのだから、本馬としてはよく頑張っている。
鞍上・松岡騎手を責める論評者もいるが、平坦小回り「福島コース」で内を回す利点は大きく、内を回す時点で”詰まるリスク”は折り込み済みなコトは、誰もがわかっているコト。3~4角で詰まったからといって、今回騎乗がわるかったとは言わないし思っていない。
尚、内は芝が荒れて伸びないのが騎手たちの共通認識で、現に「4角から直線入口」で内の”ラチ沿い”にいた仔も含め、全体の2/3が「馬場の中程から外へ」もちだしていた。おかげで”馬場の中程”を狙った中団勢の仔たちはゴチャついて進路を失い、伸びきれずに終わっている。シンプルに”大外”へ持ち出した外差し勢が不利なく追い込んで、上位3頭まで独占する決着。
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ウインアキレウスくん(5歳牡)は中団後ろ寄りにつけて、直線で最初に脱落して最下位入線。
前後半3Fで前半が0.5秒速い平均ペース。脚質面の有利不利がない流れ。ペースが上がり始めるとついて行けず、後方に位置取りを下げて伸びず終い。約5ヶ月ぶりの休養明けもあるが、休養前も大敗続きだったのでこの「結果」も仕方ないトコロ。既に「障害」練習を始めているので、入障前の”ひと叩き”だったとみる。
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ラリュエル嬢(4歳牝)は好位の外につけて、直線でタイミングよく抜け出したがゴール前で後続に捉まった。
前後半4Fで前半が0.8秒遅いスローペース。上がり3つの瞬発力勝負。道中は、前2頭から離れた好位3番手の外につけて”折り合い”十分。直線入口で先頭と約4馬身差の4番手。直線で”芝”状態が良さげな馬場の3分ドコロを選択して、残り2F棒を過ぎてから追い出すとしっかりした差し脚をみせて残り1F棒手前で単独先頭に立って粘りをみせた。
数字上で(14頭立て)”メンバー7番目タイ”の上がり脚【34.0】を計時。通常なら”前”に行って【34秒台半ば】の上がり脚しか使えない仔だけに、上がり【34.0】ならよく頑張っている。鞍上・津村騎手の「コース取り」と「仕掛けドコロ」も秀逸で、これで負けるなら仕方ないと納得できる。勝てなかったものの、昇級戦で”2着”(0.1秒差)なら十分に”好走”の部類で褒めてイイ走りだった。
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ウインチェレステくん(5歳牡)は中団待機策から直線で伸びきれず、馬群に沈んだ。
前後半4Fで前半が3.4秒遅い超スローペース。上がり3つの”瞬発力”勝負。向正面半ばあたりで馬がペースの緩さに耐えられず、”折り合い”を欠いて位置を上げたトコロが痛恨事。これによって余計な小脚を消耗して、脚も溜まりきらないまま直線を迎えていた。ただでさえ、中距離路線では”キレ負け”するために長距離路線で戦っていた仔。それだけに”瞬発力”勝負で最初に沈んでしまうのは仕方ない。最下位入線も納得。
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ベッラノーヴァ嬢(5歳牝)は後方待機策から直線外へ持ち出すも伸びきれず。
前後半4Fで前半が3.4秒遅い超スローペース。上がり3つの”瞬発力”勝負。道中のペースが遅すぎて、直線入口でほぼ全馬が脚を残していた状況。直線でマズマズの伸びをみせていたが、他馬もしっかり伸びているので”前”との差が縮まらないままゴール板を迎えるコトに。
距離延長で初距離【芝9F】戦だったが、超スローの流れだったので対応できた印象。数字上で(8頭立て)”メンバー6番目”程度の上がり脚【34.1】に留まっていたように、スプリントを主戦場とする仔がみせる”キレ”ではない。ダラッとした”脚”の使い方になっていたコトからも距離適性は感じなかった。
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エメリヨン嬢(3歳牝)は好位の外につけて、直線でソコソコの伸び脚をみせて掲示板突入。
前後半4Fで前半が2.1秒遅いスローペース。上がり2つの”瞬発力”勝負。鞍上・北村宏騎手が道中スムーズに流れにのせて直線を迎えたが、手応え程は伸びをみせられなかった印象。芝9F前後のレース条件では、”前”に行かせて掲示板に粘り込んだだけでも褒めていい「結果」。本来は11F以上の緩いペースで本領発揮するタイプとみているが、現状は「成長途上で緩さも残る」ため、これくらいの距離で”お茶を濁す”策(陣営)になるのも理解できる。
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ダイバリオンくん(4歳牡)は最後方待機策にでて、直線で大外からグイグイ伸びて差しきった。
前後半4Fで前半が0.7秒遅いスローペース。残り5Fからの持続力勝負となり、中団・後方勢に有利な流れ。出足が鈍く道中は最後方から進めるも、向正面半ば(残り4F棒手前)から押し上げにかかり、直線入口で先頭と約6馬身差。そこから短い直線で差を詰めて、ゴール前で交わし”脚力”の違いをみせつけた。数字上でも”メンバー最速”上がりの脚【35.7】を計時。
展開利を得られたコトは確か。だとしても、3~4角で”外”を回して直線も”大外”に持ち出しながら、距離ロスを感じさせない迫力の追込みをみせてくれた。なかなか勝ち上がれなくとも、直線の長い「東京・新潟芝コース」で様々な流れを経験しながら好走してきたクラス常連馬。今回は終いの脚で勝負する馬に不向きとみられた”坂がなく直線の短い”「福島コース」だったが、そんな”引き出し”の多さが活かされるレースとなった。
約1年9ヶ月ぶりの勝利で通算2勝目。昇級後、”12戦”を要して掴んだ美酒。
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ウインマクシマムくん(2歳牡)は先行策から直線で追い出しを我慢し過ぎて、キレる後続に交わされた。
前後半4Fで前半が0.4秒遅い平均ペース。”前残り”かつ上がり2つの”瞬発力”勝負の流れ。直線入口からもったまま逃げ馬⑧(石川裕)に並びかけたのが残り2F棒過ぎ。そこから後続勢が迫ってくるまで”追い出し”を我慢。残り1.5Fあたりから加速(追い出し)を始めて、本馬がトップスピードに乗った残り1F棒時点で既に”約半馬身差”まで詰め寄られていた。そこからステッキを何度か入れても”キレ”勝負には変わりなく、”キレ”に自信のある後続(キャロット馬)にアタマ差交わされて”2着”に撃沈。
実質、追ったのは1.5F程度なのでゴール前でも脚色自体は鈍っておらず、「脚を余した」感が大きいレースぶり。”テンノリ”の鞍上・石川裕騎手は使える脚の”キレ”や”持続力”を知らないのに後続を待ち続けて、俗にいう”タメ殺し”となった。
また、後から確認してみると、直線を向いて逃げていた⑧(柴田大)は、一口馬主クラブ「ラフィアン」で有名な「ビッグレッドF」系列のひとつブルースターズF名義かつ生産馬。ラフィアン馬やコスモ馬の騎乗依頼も受けている石川裕騎手だけに、欲をかいて「”前”を可愛がって一緒に残そう」としていたフシ(意図)も感じられる”走らせ方”だった。それで騎乗馬の勝利すら逃していては本末転倒だが・・・。
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ノーブルロジャーくん(2歳牡)は先行策からジワジワ抜け出して初勝利。
前後半4Fで前半が5.0も遅い超スローペース。”前残り”かつ上がり3つの”瞬発力”勝負の流れ。好スタートからもったまま先行2番手に控えて、道中のペースが遅くとも”折り合い”十分。直線入口で逃げ馬①(横山和)と約1馬身差で追随。ほぼ並走状態の残り2F棒から追い出すと2頭の併せ馬で背後にいた後続勢を一気に突き放している。冒頭で”ジワジワ”と表現しているのは併せ馬の相手①との対比表現。数字上でも”メンバー最速”上がりの脚【33.3】を計時しており、前付けからしっかり溜めて直線でキレる脚をみせたので、初戦に関しては”言うことなし”。
昨日、同じパレスマリス産駒の出資馬ジャンタルマンタルくん(2歳牡)が芝マイル【2歳G2】を勝利。(出走確定記事で事前に触れていた通り、)本馬もそれに続く嬉しい”初勝利”となった。JRAの分類上、前者は”持込馬”で本馬は海外産の”外国産馬”。両馬ともに”完成度の高い”走りをみせている。現状、日本で走った父の産駒は10頭にも満たず、「成長力」を含め”未知数”の多い種牡馬だけに「今後の走り」を見守りながら”傾向”を学んでいく感じ。
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・・・以上、日曜開催の纏めでした。
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※ぽいぽいプリンさま、ご提供。
オウマガタリ、、、
今月今宵のオタノシミは、ここまでにございます♪