結論から言うと、宿のおじさん(マネージャー。オーナーではない。)のアドバイス通り、自力で行っても良かったかもしれない。
と言うのも、端折って言うけど、「今日はエローラ遺跡だけ見れればいいんだ、オウランガバード市内・近郊にある見どころは別に見なくてもいいんだ」と思っているならば、エローラ遺跡にはバスで自力で行ったほうが良い。欲を出して、「市内の観光地にも寄れるし、エアコン車だし」と安易に1日ツアーを使うと、寄りたくもないところに寄ったりするので、その分の時間をもっとエローラ遺跡観光に充てたらよかったと思ったわけよ。
さて、このツアー、覚えている限りでこんなところに行きました。
1 グリシュネーシュワル寺院
エローラ遺跡を通り越した先にあるお寺。手ぶら状態じゃないと入れないみたい。財布は良しとして、携帯、カメラ等も持ち込みは禁止のようで、もしバスに置いて来なかったら入り口横の預かりをしている土産物屋に預ける羽目になる。私は入場していない。
2 エローラ遺跡
降りるとき、バスの運ちゃんが見るべき遺跡番号を教えてくれるので、それだけ見ることに。
アジャンタと違い、ここは地元の人がピクニックに来るような公園のような解放感がある開けた感じに思えた。好印象。
見たのは、見ろポイントの第5、10、12、16窟+αだったと思う。これらの石窟は南の方向に歩いた方向にあり、日陰になるような木々が茂っているわけでもないので、最初っから体力を奪られる。一番の見どころは第16窟なんだけど、楽しみはあとで。ってわけで、一番遠い第5窟に向かう。そして、初っ端からくつろぐ。涼しかったので。それに、前日のアジャンタ遺跡で遺跡はお腹いっぱい感もありまして。なら行くな。
でも、あまり時間はないので、重い腰を上げて次に向かうが、メインどころじゃないところは未完成だったり、自然にさらされて風化していくのか、朽ちたように感じられたり、作りが同じようにも思えるものもあった。そして、一つ一つの石窟は一本道の通りから階段で上がったところにあり、階段の上り下りを要するので、ちょっとヘロヘロにもなっていた。
早よ、第16窟に行きたい。
入場した時の正面にあったはずが、こんな道通ったかなと言う坂道を上がっていく。その時、ちょうど修学旅行だか遠足に来ていた小学生か中学生の集団に遭遇。こっちがヘロヘロであったのを笑っているのか、外国人だと笑っているのかわからないが、バカにされてる気分になり愛想よくすることもなく掻き分けて先に向かう。
お~、これだこれだ!大きな岩山を削り、オープンエアな作りになっている。と言っても、中心の寺院はちゃんと天井がある2階建て?の作りになっている。と言うことはだよ、寺院の周りは全部、掘り下げたってことになるわけだ。よくぞここまで掘ったものだと感心する。
寺院の周りには、1階分上がって高さに回廊があるようだが、私は省略。結局時間がなかったからなんだけど、他の石窟はパスして第16窟だけを堪能しても良かったのかもしれない。と思うほど、大きなところで、見るべきところも多かった。
寺院内は靴を脱ぐ。ま、お決まりですね。内部では天井の彫刻だったかを、寺の人だかツアーガイドだかがたまたま私に説明してくれた。でも、お金をせびられるのではないかと軽く受け流したが、悪い人ではなかった模様。もっと、聞いておけばよかった。そのまま、テラスの方に向かう。ここからだと、上方から寺院や第16窟全体を撮れる。とはいえ、広角レンズではないからそれなり。
集合時間も迫り、トイレにも行きかったので、退散。トイレフィーは・・・係の人がいなかったせいか、無料だったかな。案外、有料エリアでもお金を取るのがインドなのでね。
バスの集合。ある程度は運ちゃんが人数を確認するようだけど、来なかったら来なかったで待たずに発車しちゃいます。走ってきた乗客がいました。「同行者もすぐに来るから」と言っているようで、バスがやんわり動きながら、出口へと向かう。え?いいのいいの?と最前列の渡りもその動向に目を奪われていると、「あれあれ」と発見。ピックアップされ、事なきを得る。
こういうのを見ていると、遅れちゃいけないね。特に一人旅の人は。
3 食事処
ツアーには食事は含まれていないので、別料金となります。テーブルにはペットボトルの水が置かれていますが、無料ではありません。冷えてるのがお好みなら、言えば持ってきてくれると思います。それぞれ、家族や友達などのグループ単位でテーブルに座っていましたが、私は隣に座っていたスコットランド人のお姉と、日本人の同じく一人旅の兄さんと外国人同士でなんとなく集まる。日本人はターリーを、お姉はベジタリアン食のスナック程度のものを食べていた。
4 土産物屋
インド服屋へ。サリーとか、男性もの女性もののクルタなどを売っていた。私にとっては、この時間はいらなかった。でも、インド人客たちは、買い物をしていたように見受けられた。モノが良いのだろうか?安いのだろうか?インド人自体、どこかへ行っても、買っちゃうんだろうか?
5 ダウラターバード
もう、帰る方向。オウランガバードとエローラの間に大きな山があってその上には見晴らし台のようになっているところがあった。ここに寄る。滞在時間は1時間半くらいだったか。入場する人しない人がいるが、入ってみる。歩き方によれば上まで30分以上かかると言う。私の足だと、1.5倍はかかるな。1.5倍でも時間ギリギリだ。行けるだろうか。
このツアーにおいて、朝から乗っていると客同士仲良くなっても来る。私もちょっと親しくなったインド人客がいるのだが、そのうち、大学生の女の子から一緒に行こうと誘われた。その子は、お兄ちゃんとお母さんとおばあちゃんの3世代家族で参加していた。ひょいひょいと歩けるようなおばあちゃんではなかったので、彼らと行動しても私が遅れて彼らの足を引っ張るということはなかったと思うが、逆に彼らのペースに合わせていては上までは間に合わない。誘いに乗っておきながら、1人で先を急いでしまった。すまん。しかし、やはりタイムアップ。あとどの程度で頂上に着くのかわからないところで引き返すことにした。途中で、別のツアー客に会った。赤い顔ではぁはぁ言って休憩しているのも「やっぱり、デブだからしょうがないよね」と見られるのは恥ずかしいので、見晴らしのいいところで遠くの眼下を見るふりをしながら、「そんなにばててませんよ」体をしながら、「上まで登れた?」と声を掛けられたのを「ううん、タイムアップ」と平然と答えてみる。
50代くらいの夫婦と息子という家族構成で参加しているようだが、彼らに先に下りて行ったのを見届けると、残り少ない水を口に含み、私も先を急ぐ。
それにしても、アジャンタ同様、写真攻撃に遭う。うかうか休憩していようものなら、一緒に写真に入ってと言われればまだいい方で、偶然を装った風にして私もアングルに入るように撮る人がいたり、様々。声を掛けられれば応じたりもするんだけど、あーだこーだとポーズやアングルの注文を付けて何度も撮られたりすると、適当に切り上げねばならない。なぜなら、ケツカッチンだからだ。ヒマで座っているわけではないんだ。疲れて、一息入れているだけのこと。なのに、これ幸いと集まってきたりするんだよね、あいつらわ(笑)
水道があったので、インド人たちは飲んでいたけど、私は手拭きを濡らして頭にかぶる。若干これで暑さがしのげる。
やっと、バスが停まったところに戻ってきてみればバスの姿がない。いやいや、集合時間前ではあるんですよ。こうやって書いている私も、えっ!と、ドキッとしましたよ。でも、少し前方50~100メートル先に停まっているのが見えたので、まだ時間もあったし水を買ってバスに持ち込む。あ~生き返るぅ~。持ち歩いていたペットボトルの水が少なくなっていたので、ちびちびしか飲めなかったから。
ここでも、時間ギリギリに戻ってくる客も多い。
6 ビービー・カ・マクバラー
オウランガーバードで行きたかったところ。ツアーじゃなかったら、来なかっただろうから、来れてよかった~と思ったけど、あとでいやなことが起きる。
入場券売り場では、売り場のブースの正面左の窓口が男性用、正面右の窓口が女性用、外国人用の窓口は左サイドにあった。外国人用窓口には客がいない。インド人の列にはたくさんの人が並んでいた。外国人であることを良いことに、その窓口に行くも、切符売りは2人しかいなくて、男性の列で売っているおじいさんが外国人用も兼任していた。入場料200ルピーだったかな。500ルピー札をいっぱい持っていたのでこういうところじゃないと細かくできないので、500ルピー札で払う。いやいや、おじいさん、切符を発行するにあたり、パソコンで操作しているようで、タッチパネルが反応しないようで、なかなか切符を受け取れず、切符をもらうまでにちょっとイラついていた私である。
ここは、タージマハルのミニチュア版みたいなところ。時刻にしてだいぶ日が傾いていたことろだったと記憶している。ぐるっと回ってみようにも、疲れていたせいもあり、メインの廟の周囲を回っただけ。さっき登場した孫娘が話しかけて来て、彼女とはもう顔なじみだ。あとにするタイミングが3世代家族と一緒になったので、一緒に写真を撮ったりもした。
ここを後にしても、バスの発車時間まではちょっと時間があった。彼らは出店で何か買おうしていたので、私もつられて客が売り子を取り巻いているパイナップル屋に向かった。
売り子にいくら?と聞くと、こっちが外国人だと高く言ったりする人もいるので、その客に聞くようにしている。皿一盛で20だと言う。昨日のアジャンタよりも量が多い分こんなものだろう。声を掛けた客経由でやり取りしていたら、聞き取り間違いだったようだ。10ルピー。値段は昨日と同じなのに、こんなに?昨日のパイナップル屋にまんまと騙されたのだろうか。値切ったつもりだったけど、周りに客がいないときに買ったのが失敗だったかな。まだまだだったようだ。
そんな1日ツアーであった。バスは一路帰路に向かう。3世代家族はハイデラバードから来たとのこと。いつかハイデラに行くこともあるかもしれないし連絡先でも聞いておこうか?孫娘とお兄ちゃんは実は真後ろの席。「連絡先を教えて!」と言うことは物理的にできるが、聞いたからと言って、私も連絡するかと問えばしないかもしれない。それに、もう終点に向かっている今、彼女から聞いてきてもおかしくないのに聞いて来ないということは、そこまでの関係性は求めていないかもしれない。いや、バスを降りてきたら聞こうとしているのかも。とかいろいろと思いを巡らせていたら、昨日のアジャンタではバスターミナルに着いた後オウランガバード駅前でも停まったが、今回は駅前が先だった。ここで下車したのは、最前列に座っていたスコットランド人と私だけだった。後方に向かって声を掛けてから降りたのだが、同志となった客たちからは和やかな反応がありいい気分で降りた。 食堂が並ぶところで下車した私たち。スコットランド人から「どうする?」というようなことを聞かれた。一緒にご飯でもどうだ?と言うことだと解釈した。トイレに行きたくなっていたので、宿に戻ると言い、別れた。