4月1日(金)晴れ
○年前の今日、私も入社式
だった。
第一志望だった中堅の広告代理店にめでたく採用され、ブラウスにスーツ姿で初出社。
入社式の会場は、事務所ビル向かいの健保会館みたいなホールだったと思う。
一緒に入社する同期の新人と笑顔で
再会。
「よお」
「あらためて、よろしくね」
「あ~、めっちゃパーマ、あてたんやね」
そう、私は卒業式の翌日に美容院に行って当時トレンドだったソバージュ
にしたのだ。
新人仲間は10人。
男子は全員東京で、営業部に4人、企画部にふたり。
女子は制作部にひとり、大阪企画部にふたり、私は東京の企画部に配属された。
入社式が終わると、事務所のフロアに挨拶に行った。
企画部。これから私が仕事をする場所だ。
10人ほどの先輩が拍手
で迎えてくれた。
リーダーのNさんが、開口一番、
「ご覧のとおり、服代はかかりません
」
確かにほとんどの皆さんがジーンズだった。
先輩が一斉に
笑い出し、一気に場が和んだ。
企画部は普通の事務所のように机の配置が「島」になっていない。
考えるのが仕事なので、集中できるように一人ひとり壁に向かって座る配置になっている。
案内された私の席は一番通路側で、椅子の背に「O君の秘書」と赤のダーマト(デザイナーが使う筆記具)で書かれたメモが貼ってあった。
O君とは新人指導役になったOさんことで、席が私の隣だった。
「これは?」
と聞くと、周囲の先輩はみんな聞こえないふり。
「誰だよ、こんなメモ貼ったの」
と顔を赤くした
Oさん、下を向いて笑っている
SさんとTKさん、Uさん、私を品定めするように見ている
TさんとAさん。
「あ~ダーマト使ってるからAさんだ」と屈託ない笑顔を振りまく
Hさんに、笑い皺が可愛い
Kさん。
これが企画部の皆さんとの出会いであった。
新人男子は翌日から1週間、印刷センターに研修に行くという。
女子は?と聞くと女子は行かないよ、と言われた。
さっそく総務部長
のところに行き、
「私、印刷センターに行きたいです」
と直訴した。
「これまで研修で女子がセンターに行った例はないんだよ」
「そうなんですか」
「まず、行きたいという女子がいなかったからね」
「私、行きたいです
」
総務部長、失笑。
「そう、いいよ]
「ほんとですか
」
「勉強になるから行ってきなさい」
「ありがとうございます
」
企画部に戻り、
「私もセンターに行くことになりました」と報告。
「お前、ホントに行くの?」「汚れるよ~
」「たいへんだよ~
」と散々に脅かされた。
これが私の社会人第一日目の思い出。
楽しかった。これからどんな毎日が始まるんだろうという期待感に溢れていた。
今日から新人のみんな、これからの日本を担う人たち、がんばれ![]()