「よくできた映画とは、緻密なストーリーや心に染みるメッセージを持つ映画ではない。でっかい精巧なモンスターがバチボコに暴れまわる映画だ。」 by うぇじー
本日公開された映画「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」を観てきました。その感想です。
そもそもブログの存在って忘れがちですが、140文字以上で言いたいこと一方的にぶつけられるし人の目も汚さないから備忘録にいいですよね。こうやって日ごろから文章力を養ってないと、よく見かけるアイドルに読解の難しいリプを送るオタクみたいになっちゃうらしくて震えてり。ということで、この文章は人に見せる前提で書いてませんが(別に面白くもなんともないので)人に見られることを想定して書いてます(?)
先に述べさせていただくと、別に自分はゴジラファンってわけでも過去ゴジラ作品網羅してるわけでもないので、いちモンスター映画がすきな凡の感想です。
今作はモンスターバースシリーズの三作目にあたる映画です。このシリーズ、2014年の「ゴジラ」と2017年に「キングコング:髑髏島の巨神」の二作が既に世に出ていますが、どっちもマーージで好きぴなんですよね。MCUが世界の覇権を握っている今の映画界ですが、自分は悪に打ち勝つヒーローの存在よりも他を寄せ付けない圧倒的な恐怖《モンスター》ってやつに心打たれます。脳みそ空っぽなので。(MCUも大好きなんだけどね)
端的に申し上げまして、この映画……最高でしょ……!
恐らく”モンスターバース”による”モンスター映画”を期待して観に行った観客、そしてゴジラというコンテンツのファンとして脚を運んだ観客のほぼすべてが満足いくようなドタバタパニック映画、ドハティ監督とレジェンダリー・ピクチャーズはよくぞ作り上げたと思います。まだ観てない方はこの映画、是非加点方式で観てください。
以下少しネタバレ含みます。
本作における本筋はモナークという未確認生物の研究機関の人々と色々あって地球に眠ったモンスター復活を目論む組織を通して、人類
が選ぶべきは怪物たちの抹殺か共存か被抹殺か、非人間中心主義や環境倫理学をテーマに置いている、いわばウルトラマンガイアです(適当)。根っこの部分まで考えると昨今話題のヴィーガン思想にまで遡れるらしいね。ヴィーガン万歳!
最近この手の映画多いですよね。ジュラシックワールドの最新作もこんなテーマでした。最近の映画ではモンスターは単なる駆除対象として見なさず、視聴者がモンスター或いは保護する側の人々に感情移入する余地を残してます。モンスターのマスコット化は売り上げにつながりますし、動物保護・環境保護の風潮にもマッチしてるんでしょうね。この映画にも「ゴジラと心を通わせられるんじゃね?」的なシーンが多々見受けられますし、完全にゴジラは人類の味方()です。
そんなテーマを通しつつ、いっぱい出てくるモンスターがボコボコモンスター同士で殴り合います。
このテーマがある以上、作品の主役は誠に残念ながら人間様です。安い人間ドラマや家族愛が待っています。少なくとも自分がこの作品に求めたものは当然人間ドラマではありません。そんなのはイーストウッドにでも食わせておけばいいじゃんね。そこにこそ今作の評価すべき点があると感じます。
なんとこの映画、ストーリーがめちゃめちゃ浅かった!!なにを描きたいのかよくわからない人間パート!!でも結果としてそこが良かったと思います。恐らく制作も狙ってこの浅さにしたのでしょう。
モンスター同士がぶつかり合うシーンへの最低限の橋渡しレベルで人間たちが様々な思想の元ちょろちょろと動き回るのですが、モンスターたちはそんな些細なことを意に介さず大暴れしてくれます。人とは如何に小さきものか、そんなことを感じますね。恐らくちゃんと”映画”としてこの作品を評価できる方々はここがかなり引っかかるでしょう。馬鹿でよかった~!
そもそも人間側の行動が笑っちゃうくらいにバカなんですよね。あからさまに勝てないような装備で挑んでいったり、作戦本部の飛行機が不用意に前線に飛び出していったり、ゴジラが発する放射能をアホほど気にしなかったり、突っ込みどころは正直満載です(強いて言うならアルマゲドンさながらの渡辺謙のシーンはカッコよかったですね)。
そういった本来なら人間に対してヘイトがたまるであろうシーンも「まぁどーせゴジラがめちゃくちゃにしてくれるから」と特に足を引っ張ることもなく物語が進んでいってくれるのでありがたい限り。
対照的に肝心のモンスターサイドの展開が本当に完ぺきでした。まずはCG面の技術の高さ。流石相当な額のお金がかかっているだけあって、キャラクターのデザインから細部までの作りこみがやばい。顔がマジで怖い。これが世界水準の”モンスター”ですね…シンゴジラのヴィジュアルもなかなかに凝ってましたが、日本ではこのレベルの圧巻の映像はは一生無理でしょうね。
モンスターバトルの構造はもうまさに「コレコレコレコレコレ」と終始絶叫もの。1VS1、2VS2、いろいろな組み合わせの大プロレスは少年漫画の最終章的激熱展開です。
モンスターバトルを引き立てているのはまさしく制作陣の原作リスペクトの気持ちでしょう。自分が過去に見たことがある日本ゴジラのVSシリーズはVSデストロイア、スペゴジ、モスラ、大怪獣総攻撃くらいのドにわか極まりないですが、そんなにわかでも全身で感じ取れる日本ゴジラへの作品愛。愛を金と技術で煮詰めるとここまでのものができるのか。
どのシーンがどの作品のオマージュかをすべて把握しきれていないのは悔しいところですが、その愛を今までゴジラを観たことがない人でも十分楽しめるところにまで落とし込んであるところも上手いですね。
余談ですが、今作で描かれる怪獣は生態系の頂点という枠を超えて”神”の側面がに重点が置かれていると感じます。人智を超えるものは人々から畏怖され、恐怖は崇拝になり、やがて神となるって鬼物語で言ってた気がしますが、まさにゴジラを神格化するための映画といえるでしょう。そういう意味でこの作品は愛というよりも監督のゴジラへの”信仰”が成しえた映画といえるかもしれません。
芸術的とまで言える映像美と観客が求めたものド直球の展開、最高の音楽と効果音、そして信仰と希薄なストーリー、すべてが合わさった結果がこの「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」です。モンスターバース3作品目にしてこれを出してこられるとこの先のハードル上がりすぎて困らない?って心配になります。
しかも次作あれでしょ?「ゴジラVSキングコング」でしょ?コングが勝てる要素ないって全員が思うでしょ…(もし次作もカイル・チャンドラー出すならピータージャクソン版キングコングとこっちのどっちにも出ることになるな~って観ながら思ってた)。
どんなに登場人物がガバガバでも、どんなに味方軍が無能of無能でも、どんなにヘイトキャラがいても、どんなに薄い家族愛を描いても、モンスターの迫力とカッコよさですべて蹂躙できるということを教えてくれた良作でした。もう何回か映画館の音響で観たくなるね。
これから観た映画は暇だったらブログに残していけたらいいなぁと思います。まぁアニメの話ならまだしも映画の話は需要なさそうだけどね!それもまたアイデンティティだね!
