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ジャカルタごはん

2023年9月、ジャカルタに転居。
ジャカルタ生活の記録です。

先週土曜日、6月1日は「パンチャシラの日」で、インドネシアは祝日でした。

ジョコ・ウィドド大統領によって2016年に制定された新しい祝日です。

 

パンチャシラ(Pancasila)とは、インドネシアの国是となっている建国5原則のことです。

日本軍政末期の1945年6月1日、独立準備調査会で行ったスカルノ初代大統領の演説「パンチャシラの誕生」で提議された国家の原則が元となっており、憲法の前文にも記載されているそうです。

サンスクリット語で「パンチャ」は「5」、「シラ」は「徳の実践」を意味しており、国章「ガルーダ・パンチャシラ」は、神鳥ガルーダの胸部にパンチャシラの5原則を表す盾が掲げられています。

 

建国5原則は現在、以下のとおりとなっています。
1.唯一神への信仰
2.公正で文化的な人道主義
3.インドネシアの統一
4.合議制と代議制における英知に導かれた民主主義
5.全インドネシア国民に対する社会的公正

 

特に重要なのが、1つめの、「唯一神への信仰」です。

インドネシアには、国家公認の宗教が6つあります(イスラム教、プロテスタント、カトリック、ヒンドゥー教、仏教、儒教)。
国の人口の約9割がイスラム教徒のインドネシアですが、決してイスラム教が国教という訳ではありません。
このパンチャシラは、各宗教間で互いに尊重し合うことを示しているのだそうです。

 

多宗教多民族共生を原則とするパンチャシラは、国民統合の象徴としてインドネシア国民に浸透しています。