おはようございます。
さて、今日は息子の弁当にまつわる昔話を一席。
普段、せっせと料理を作るが息子の弁当は作らない。
昔、幼稚園の頃、息子の弁当にチキンライスを作ったら、帰ってくるなり「お父さん、あれは止めて、美味しくないよ」と言われて以来作ったことがない。
そんなに不味くはなかったと思うのだが、そう言われると作りにくい。
ということで、毎朝、カミさんが早起きして弁当を作っている。
それがこれ ↓
息子はから揚げさえ入れておけば概ね満足する。問題は、左手前にある揚げた魚肉ソーセージ。
どこのご家庭でも作るのかどうかは分からない。少なくとも、僕が高校生の頃の弁当には入っていなかった。
母は、酒の肴は得意なのだが、普通の料理はあまり上手ではなかった。弁当のオカズは、甘ったるい卵焼きとかまぼこなどの練製品と決まっていた。あまりにも毎日毎日代わり映えしないので時々残す始末だ。
ある時、学校で友達と弁当を食べていると、見慣れないオカズを発見した。
それがこれ、揚げたソーセージ。
この友達は離島出身なので、高校寮に入っていた。高校生向けの三食賄い付き、いわゆる下宿というのもありはしたが、離島半島部出身の生徒はほとんどがこの寮に入寮していたのだ。弁当はこの寮が作ってくれるらしい。
それまで家でソーセージを食べるときは、そのまま切ってマヨネーズをつけて食べていたので、妙に新鮮な感じがした。
友達にお願いして、甘ったるい玉子焼きとソーセージを交換してもらった。
ショックだった。
美味しいのだ。
軽く塩コショウがしてあって、弁当によく合う。それから母に頼んで、毎日のように作ってもらった。
揚げたソーセージは僕のソウルフードだ。
それを息子が、今、何の疑問も抱かずに食べている。こうやって、偏った食生活は伝承されるのだ。
いつか、息子も同じようなことを誰かに伝えていくのだろう。イヤ、もしかすると自分で新たに開発するのかもしれない。
そして、またそれが受け継がれていく。
面白いものだ。