明日、郷里(仙台)に帰省するので、これが今年最後のブログです。


雑感
ブログを書き始めて、いろいろと考えるようになりました。つまり、今までは何も考えず、のほほんと生きていたような・・・、ましてや音楽に対しても・・・。ただ、このブログが音楽に留まっているのでバランスが保たれているのです。テーマを「人生」だとか「社会」に広げたとたん、私自身が拡散し(全容を把握できない)、破綻してしまう(実践できない・・本当はしない)ような気がします。音楽に留まっていれば(もちろん、これだけでも凄い世界なのですが)、考察と実践を行ないつつ、大きな山から少し離れて自分だけの小さな山に石を積み重ねる程度はできるというものです。

最近、新聞の書評欄で「あなたが平和主義なら、どうしてそんなにお金持ちなのか」という本のタイトルが目にとまりました(高価なので覚えていれば図書館で見てみよう)。そうなんですね・・・、この世は偽善によりエゴを隠す機構のなかで成り立っているのでしょう(それでも、無いよりはマシです・・・。私にこれらを云々言う資格は全くありません。あるとすれば、一応まじめに仕事をして、交通違反以外は、たぶんしていない・・・と言う程度)。そうそうと話をそらして・・・、あのニーチェの処女作「悲劇の誕生」を、歴史的音楽の本として読んでみようかと。


アダム・ホルツマン
adam_Holzman

CDを眺めていて、私にとって大変なことに気がついたことを書きます。

NAXOSの廉価版は、企画ものがあることで安さと相まって重宝しています。演奏者に対しては、一定レベルの演奏さえしてもらえばいいと、感動を期待していないので、ほとんど関心を払っていませんでした。ただ、ポンセのハープシコードとギターのためのソナタが入っているCDをiPodで聴いていて、全体がなんとなく心地よい。個性を出し過ぎず、かといって投げやりでもなく淡々と弾いている。すごい感動といったものは無いのですが、いつのまにか引込まれてしまいます。


気になって演奏者のことを調べるてみると、大変なことが分かりました。私は、結果的に彼のCDを6枚も持っていたのです。その6枚とは下記です(私が持っているNAXOSの半分弱です)。なお、HPで写真を調べると、上のような方です(印象は、まじめそうで、いい人のようだ)。


○M・M・ポンセ2枚

○ソル2枚

○アントニオ・ラウロ1枚

○メルツ(吟遊詩人の調べ)1枚


今回改めてCDを聴いてみると、どれもいい演奏です。ポンセやラウロは曲が好きなのでたまに聴くのですが、メルツもかなりいい演奏です。もしかしたら、彼は日本ではあまり知られていないが、それなりの人ではないかと思えてきました。おそらく、NAXOSのギター関係でもトップレコーディングではないでしょうか。それで、CD解説欄等で調べると、下記のようなことが書いてありました。


・1960年ニューヨーク生まれ

・7才から兄にギターを習う。エリオット・フィクス等と個人的に学習

・音楽の学位を取ったフロリダ大学の講師(英文はwork)

・5つの国際コンクール優勝or入賞。国際的に(アメリカ大陸とヨーロッパか)活動。

・オースチンのテキサス大学にギター学部(Guitar department)を創設。

・ローランド・デイアンス等の作品の初演を行なう。

メキシコから、“Maestro Extraordinario” の称号他、数々の賞を授与される。

・アメリカレコードガイド(どの程度、権威があるかわからないが)には、「1980年のラッセルのLP以降の画期的レコーデイング」とか、いろいろな音楽雑誌で誉められる。

・"トロントの星"では、"Everything he touched came across with his bright vivid tone, controlled warmth, and easy grace in performance” と書かれる。


"controlled warmth, and easy grace"というのは、決まり文句なのかも知れないですが、私も感じたことです(controlled warmth/節度のある暖かさ, easy grace/ゆったりとした上品さとでも訳すんですか。ちょっと誉めすぎかも知れないですが、前者はその通りと思います)。絶賛ではないが、共感できる演奏というか、そういう感じですね。今後ともNAXOSのレーベルと協力しつつ、地道な活動を広げて行ってほしいと思います。すこし注目したいとおもっています。


では、今年はここまでと・・・。たまたまとか、何となくとかでも見て頂けた方、本当にありがとうございます。来年も宜しくお願いします。(新年は、1/4頃再開です)