【題名】 ワイルド7

【監督】 羽住英一郎 

【原作】 望月三起也

【主題歌】 ラルク・アン・シエル


【出演】 瑛太   (飛葉大陸)
     椎名桔平 (セカイ)
     丸山隆平 (パイロウ)
     阿部力  (ソックス)
     宇梶剛士 (オヤブン)
     平山祐介 (ヘボピー)
     吉田鋼太郎 (B・B・Q)
     深田恭子  (ユキ)
     中井貴一   (草波警視正)
     松本実、要潤、本仮屋ユイカ、中原丈雄

【配給】ワーナー・ブラザース映画 

2011年日本映画

【あらすじ】
映画は逃走中の銀行強盗犯たちを高速道路上で退治する場面からはじまる。

ワイルド7⑤

犯罪者から選ばれた7人の警察官(ワイルド7)が白バイに乗り、超法規的な存在として悪人を裁いていく姿を描くアクション という原作漫画に忠実に、銀行強盗犯たちは次々と射殺されていく。
飛葉が最後の一人を射殺しようとすると謎のライダーが出てきて犯人を射殺して立ち去る。
飛葉は、この謎のライダーを追跡するうちに、ある女(ユキ)と出会い、心魅かれる。 

ワイルド7②ワイルド7⑩

ある製薬会社が研究を進めていたウィルスが何者かに盗まれ、東京を人質にしたテロ事件が勃発する。 東京上空の飛行船からこの最近がばらまかれるのを阻止すためにワイルド7は出動する。犯人を追いつめるがここにもユキがあらわれる。彼女は家族を殺した凶悪犯に復讐をしてきており、このテロ犯もその一人だった。

ワイルド7⑧

新聞記者の
要潤と本仮屋ユイカのコンビがからみ、 本仮屋ユイカ は セカイ(椎名桔平)の娘という設定。 

ワイルド7⑥

国家権力を握った悪の黒幕はワイルド7とその設立者で事実上のボスである草波を葬ろうとする。

ワイルド7③

駆け引きとアクション、ま、結果はワイルド7が悪党をこの世から抹殺して世界の平和は守られた。めでたしというストーリー。

【感想】
望月三起也 のあの名作漫画がどのように映像化されるのか、期待と不安半々の興味で映画館へ行きました。

映画館

映画館にあったもの。「ワイルド7+あなた」の撮影用。

ワイルド7は犯罪者を逮捕したりはしない。法の手が届かない権力者や、裁判の手間すら惜しい悪党共を問答無用で“退治”する という基本は原作のとおり
作者が銃火器やバイクに詳しいところは映画でも考慮されていたように思う。 

ワイルド7①ワイルド7⑦

アクションはなかなか。ワーナー・ブラザーズの製作と関係するのかセットやロケ、カーアクション・バイクアクションも相応のスケールで見応えがあった。

瑛太も宇梶ももともとバイクに乗っているし、そういう目でみていることもあるが、違和感はない。(宇梶はご存知のとおり暴走族ブラックエンペラーの総長だったし)

ワイルド7⑨ワイルド7④

細菌テロというのは原作(全48巻、21話)にはない。
当然のことながら30年以上昔の原作なのでインターネットも携帯もない。
ストーリーが原作と違ってしまうのはしかたがないだろう。
これは007やMIのシリーズも同じことが言える。

ただ、「八百」と「両国」と「チャーシュー」が、パイロウ(丸山隆平)、ソックス(阿部力)、B・B・Q(松本実)という新メンバーに入れ替わっている。  
メンバーの紹介があるわけでもなく、今後シリーズ化されて何かしら展開があるのだろうか。
3人とも味のあるキャラクターだっただけに、
わざわざメンバーを入れ替えた意味はわからず、違和感があった。

とはいえ、原作に固執せずに、純粋に映画だけでの感想とすれば、ストーリーもひねりがきいて二転三転するし、アクションもまずまずだし、
観終えるとスカッとした気分になれた。

瑛太はかっこよかったし、深田恭子はきりっとした女っぽさもうまく出していた。
本仮屋ユイカ が大人っぽい女優さんになっていたのはちょっと意外。個人的に、スィング・ガールズのイメージが強かったせいかもしれない。

評価;★★★★☆

【おまけ】
学生時代に家庭教師をした中学生がワイルド7の熱烈なファンで単行本を全巻揃えていた。
毎週、彼が数学の問題を説いている間に、私はむさぼるようにこの原作本を読んでいた記憶がある。
よき先生のもとでよく勉強した彼は、第一志望だった私の出身高校へ見事合格し、進学しました