ムスコが生後7か月の時に、地域のダウン症候群の家族会に連絡を取りました。

 

私は、家族会に連絡を取るのに、とても勇気がいりました。

 

この頃には心も安定していましたが、

 

家族会に行けば、ダウン症候群の方本人にお会いしたり、

 

ご本人の生活を知ることになります。そのことに勇気が必要でした。

 

それは、ムスコの将来を見せられ、突き付けられることになるし、

 

動揺してしまいそうだったからです。

 

 

 

私の住む自治体のダウン症候群家族会は、

 

コロナで3年ほど活動を一切行っていなかったそうなのですが、

 

私が連絡を取ったことをきっかけに、数人の方が集まってくださいました。

 

私たちのこれまでの経緯や、気持ちなどを、大先輩たちが丁寧に聞いてくださいました。

 

私の住む地域の家族会は、本人が成人している方がほとんど。

 

すごく先まで見通せる話を伺うことができました。

 

 

 

2回目は休日に開いてくださり、

 

ダウン症候群をもつご本人も4人ほど集まってくださいました。

 

最年少の小4の男の子は、わが家の4歳のムスメと、

 

室内用の滑り台やボールを使って遊んでくれました。

 

成人されている方3人は、どなたもご自分の事や就労先のことなど、

 

長々ご自分の言葉で説明してくださいました。

 

B型の施設で働いている方ばかりで、平日は衣類の清掃やカフェのホールとして働き、

 

グループホームで生活されていました。

 

土日のみ、自宅へ戻られているそうです。

 

 

 

 

 

正直なことを言うと、実際にご本人たちにお会いして、

 

少し動揺しました。

 

30代の男性の方は頭髪が薄くなっている方がいて、

 

これが老化が早く始まるということなのか、とか、

 

女性の方でも、小柄なので学生かと思いきや30代だったり、

 

私の場合は、大変失礼ながら、見た目で驚いてしまうことがありました。

 

 

ただ、お話してみると、私に対してはきちんと敬語を使ってお話ができ、

 

わが息子1歳のダウン症ボーイをみれば、すごくあやしてくださったりして、

 

冗談を言っても通じるし、冗談を言ってきたりもするし、

 

会話の内容が、想像よりもはるかに高度な方ばかりで、とても驚きました。

 

 

就労支援B型事業所の施設で働く方ばかりでした。

 

小学校のころからずっとバレエ教室に通っている方は、

 

発表会の写真を見せてくださいました。

 

水泳を続けている方は、大会に出た時の動画を見せてくださいました。

 

この方は4種目泳げるそうで、私なんか完敗です。

 

中学生で、モデルの仕事をされている方もいました。

 

 

 

 

『見た目問題』についてはまた別に書きたいと思っていますが、

 

当事者の方々には大変失礼ながら、

 

私が想像していたより、運動やお話などの能力がとてもとても高かったです。

 

こんな方々が、B型の施設で月高くても2万円ほどの工賃で雇われているなんて、

 

あってはならないと、強く思いました。

 

馬鹿にしている、と感じました。

 

清掃の仕事をしている方の話を聞いたら、

 

私の勤める会社でも働いてほしいと、心から思いました。

 

そして、それは工賃ではなく、障碍者雇用枠で、お給料をもらって働いてほしいと。

 

 

 

私もこの時しか、成人されているダウン症候群の方とがっつり触れ合ったことがなく、

 

まだまだ充分理解できていません。

 

でも、私のように、触れ合ったことがないということだけで、

 

知らないが故の無理解が、障害者の社会進出を妨げているとしたら。。。

 

障害者のことをぜひ知ってほしい。私ももっと知りたい!

 

私の勤める会社にも知ってほしいし、ムスコのことも知ってほしい。

 

 

学校教育の一環で、障害者と触れ合う機会があればいいのに。

 

元教員として、そんなことも思います。

 

 

 

とりとめもなくなってしまいましたが、

 

ダウン症候群の家族会とのご縁で、大きな一歩を踏み出せたのは、

 

まぎれもない事実です。

 

 

私が働きだしたら、家族会にもあまり参加できないなと思います。

 

でも、頼れる方が増えるのは、とても心強いものです。

 

 

制度的なことは自治体によって異なることが多いので、

 

迷われている方は、一度訪ねてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

余談ですが、

 

ダウン症候群というくくりではなく、障害児の家族会という枠の会にも参加しました。

 

私が参加した回は、小学生の参加者がほとんどでしたが、

 

自分で座れない、体を動かしたり意思を示すのも限られるようなお子さんが多い回でした。

 

比べるべきものではないのですが、

 

ダウン症候群って、確かに胎児期に分かる異常の中では最も軽い、と言われていたことを

 

思い返し、痛感しました。

 

だからなんだということはないのですが、

 

これまであまり触れてこなかった世界を見て、

 

頑張っている方がいる、当事者を支えている人がたくさんいるんだ、ということに、思いを馳せました。

 

 

 

ダウン症ボーイのムスコをきっかけに、たくさんのことを学ぶチャンスをいただいています。