不妊の原因の1つに、「原因不明不妊」「機能性不妊」というものがあります。
言葉の通り、原因が特定できないけれど、治療しても妊娠に至らないことをいいます。

私たち夫婦は、長らく原因不明不妊だと言われて来ましたが、

新しいクリニックに転院してすぐの検査で、新たに”不妊の原因かもしれないもの”が発覚しました。
それが「高プロラクチン血症」です。

病気の話はショックでしたが、ずっと原因不明のゴールが見えない旅を続けていた私たちに、

1つ光が見えたような気がした出来事でした。

院長先生から説明を受けて初めて知った「高プロラクチン血症」。
発覚から、治療までの流れを時系列に記録します。
(こちらは、あくまでも私の体験談です。

実際のご自身の症状の判断や治療方針については、かかりつけのお医者様にご相談ください。)

 

 

 

 

血液検査で発覚!不妊原因の1つかもしれないもの

以前通っていた専門クリニックで、

私たち夫婦は、いくつかの検査をしても、主だった不妊原因は見つかりませんでした。

不妊は加齢によるものだろうとの推測の元、

タイミング法から人口受精(6回)へとステップアップし治療を進めました。


しかし、なかなか授からず、治療お休み期間を経て、

今通っている専門クリニックへ転院することになったのです。

以前、チェックしていない検査を含めた一通りの検査を再度行ってもらい、

「高プロラクチン血症」が不妊の原因かもしれないことが発覚しました。

 

 

高プロラクチン血症とは?

今回、院長先生から検査結果を元にお話を聞き、

私たちは初めて「プロラクチン」の存在を知りました。


まずは、プロラクチンって何か?

その値が不妊にどう関係するのか?をお伝えしたいと思います。

 

 

 プロラクチンって何?

プロラクチンとは、脳(脳下垂体)から分泌されるホルモンの一種です。

詳細は、こちらの文章を引用↓

 

催乳ホルモン,乳汁分泌ホルモン,

黄体刺激ホルモンともいう。
下垂体前葉の好酸性細胞より分泌され,

乳腺を発育させ,乳汁分泌の開始と維持に役立つペプチドホルモン。

妊娠中は胎盤からも分泌される。
黄体刺激ホルモンといわれるのは,

卵巣黄体の維持およびプロゲステロンの分泌を促進するからである。

コトバンクより

プロラクチンは、

乳腺を発達させる、母乳を作らせる、子宮を収縮させる、排卵を止めるなどの動きをします。

働きから見ても分かる通り、妊娠中・授乳中には、自然に増加するホルモンです。
逆に言えば、妊娠中・授乳中以外は、ホルモン値は低いのが一般的なのです。

 

 

 

 私のプロラクチンの値は?平均値は?

一般的に、プロラクチンの値は、妊娠していない状態で3~30ng/mlが基準とされています。

 


ちなみに、今回測定した私の値はというと…

 

 

147.5ng/ml …。
基準値を大幅に超えています。


写真の赤鉛筆のグルグルから、

先生が力説された感じが伝わるでしょうか。

 

妊娠中・授乳中には、自然に増加するホルモンですが、

妊娠していないのにこの数値は、何かあると疑う数値だと診断されました。

 

 

 プロラクチンの値が高いとどうなるの?

今回、私が診断された「高プロラクチン血症」とは、

名前の通り、プロラクチンの値が基準値を超えた状態のことを指します。

プロラクチンの値が高いと、

妊娠中や授乳中ではないにも関わらず、母乳が出る、

卵巣機能を抑制して生理が不順になる等の症状が出ます。


卵巣機能が正常に動かなければ、

排卵が起こらない、着床しにくいなどの状態が起こって、

結果的に不妊の原因になったり、流産を引き起こしたりします。

ひどい時には、目の前がぼやけて視野が狭くなったり(視野狭窄)、

ひどい頭痛が止まなかったりすることもあるそうです。

 

 

 

 高プロラクチン血症の主な原因

高プロラクチン血症の主な原因として次の3つを教えてもらいました。

①薬の副作用 (ピル・睡眠薬・精神安定剤・胃薬などの薬の副作用)
②下垂体に腫瘍(プロラクチノーマ)ができた場合
③原因不明

 

①の場合、薬の服用をやめるか違うものに代用することで、

副作用がなくなれば、自然に数値が元に戻ります。
(私の場合は、どれも飲んでいないので、これには当てはまりませんでした。)

残る原因は、

②か③のどちらかですが、まずは②かどうかを確認しなければいけません。

 

 

 

 高プロラクチン血症の原因を探る

採卵を無事に終えたのもつかの間、

プロラクチンの値が高いせいで、このままでは卵は移植できないとの先生の判断。

紹介状を書いてもらい、大学病院の脳外科へ行くことになりました。
院長先生からの紹介ということで、予約はすぐに決まりました。

”ホルモン値の異常なので、やはり脳に原因があるに違いない。”
脳に腫瘍があったら手術か…
この時の私は、不妊治療そっちのけで、その手術のことばかり考えていました。

 

(後から脳外科の先生に聞いたお話では、
たとえ腫瘍があったとしても、今は、ほとんどは手術ではなく、薬で治せるんだそうです。)

 

 

 

 大学病院、脳外科へ

これまで、不妊以外はいたって健康優良児だった私。
大学病院なんてなかなかご縁がない上、

脳外科という、これまでとはかけ離れた場所に緊張MAXです。

 

 


が、実際に行ってみると、普通の病院と大差なく、

優しい先生だったこともあり、ホッと一安心。

血液検査の数値を見てもらってすぐに、”MRI検査”をすることが決まりました。
脳を輪切りにスキャンして、腫瘍ができていないかをチェックします。


MRI検査は、診察以上に混雑していて、予約が取れたのは約1ヶ月後。
 

 

 

早く、原因を探って前に進みたいのに、想像以上に遅くなりました。
サクサク予約が取れるものと思い込んでいたので、

この空白の1ヶ月は想定外。泣


後日、クリニックを受診した時、

採卵予定日がたまたま、MRI検査日の前日になった時は、冷や汗ものでした。
あと、1日ずれていたら(MRI予約日と重なったら)、

採卵は中止になるところでした。

 

(プロラクチンの値が高いから、

卵の移植はMRIの検査(脳外科の先生の許可)待ちと言われたけど、
採卵までは、プロラクチンの値に左右されずスムーズに進みました。ホッ。)

 

▼採卵レポートは、こちらから

 

 

 

長くなりましたので、次回に続きます。