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いつものように探偵事務所に介した一同は、その有様に愕然としていた。
佐野「か、壁が──ない…!」
見事に壁がぶち抜かれてしまった事務所を見ながら、わなわなと呟いた。この男はかつて殺レゴ事件の犯人に仕立て上げられた経験のある稀有な男、濡れ衣担当であった。もとい、探偵見習いの濡れ衣探偵、佐野隆二である。
ryosuke「なくなっているのは壁だけじゃないね」
佐野「ドアもないですよね」
ryosuke「そういうことじゃなくて」
微妙に噛み合わない会話に辟易としながらため息をつく男。この人物こそ、件の探偵事務所所長の肩書を持つ、名物探偵ryosukeであった。
ryosuke「なくなったのが外壁だけだったらよかったんだけど…」
なくなったのは壁と入り口だけではなかった。その被害は事務所内部にまで及んでいる。
佐野「シンクがない!」
オーブン付き2口コンロの横にかつてあったはずの流し台。この事務所唯一の水場であるシンクが丸ごとなくなっているのだった。
ryosuke「風呂・トイレ別物件…」
葉子「その発言、聞き捨てならないわね」
何気なくこぼした愚痴にきっ、と目を向けたのは、探偵事務所に何かと入り浸るうら若き大家、坂田葉子だった。
葉子「この世界は主人が必要としているものだけを反映しているから、必要のないものは設置されないの」
ryosuke「九龍ジェネリックロマンス読んだ?」
佐野「ところでさっきから、至極丁寧な説明を交えた人物紹介が差し込まれてますけど、これ要りますかね?」
最近小賢しくも(嫌味)物事の本質に気づき始めた佐野が疑問を呈した。
ryosuke「その主人とやらがリハビリをかねて設定を確認するかの如く書き連ねているだけだから心配しなくていいと思う」
葉子「お前だろ」
佐野「それはともかく、あれから10年経ってるんですから、その“うら若き”という説明書き、見直したほうがいいと思います」
小賢しい佐野が葉子に突っかかった。
葉子「あれから10年経ってなかったらその減らず口をすぐにでもペシャンコにしてたわよ」
雨宿探偵事務所は今日も平和だった──いや平和じゃない。壁がなくなっているのだった。これは紛れもない“事件”である(事件にしておかなければ話が終わってしまうため)。
佐野「しっかし、いつの間にこんなことに…」
佐野が天井を見上げながらひとりごちると、探偵と大家も同じように天を仰ぐのだった。
──新キャラ登場…??
To be continued …▶︎▶︎▶︎
↓以下長文↓
はい、というわけで数年ぶり?くらいにお話を書いてみました。お久しブリック(死語)、僕です。
本当にものすごく久々に、あの時の気持ちを思い出しながらお話を書いてみたわけですが、特に続くというわけでもなく、箱から事務所のセットを取り出したときに壁や内装が結構崩れたので、「戻すのも面倒だし、これでお話書いてみるか」と適当にぽちぽち入力してみた次第です。
たまにこういうことを書くとやっぱり面白いですね。もう誰も読んでいないけれど、唯一自分だけが読みたいので、時間のある時に続きを書いてみようと思います。新キャラ登場なんて言ってみましたが、正直今後の展開を全く考えていません(笑)うまく収集つくといいなぁ〜。
2015年の5月4日にYahooブログで開設したこの場所が、いつの間にやら閉鎖の危機に見舞われ、この新天地Amebaブログでこの度10周年を迎えたわけですが、やっぱり過疎ってますね。
お馴染みの方が最後に更新したのが数年前!なんてことが珍しくなく、やはり我々にとってあの時間は黄金期そのものだったのかとインターネット老人は痛感しております。
当時、ブログ開設前に読んでいたレゴラー様のブログが閉鎖された時、なぜもっと続けてくれないのだろうと悲しくなったものですが、あれはレゴ熱の起伏や、リアルの生活が忙しくなったりするなどの環境の変化がそうさせていたということが、今ならわかります。この数年で僕もすっかりレゴを触らなくなり、唯一僕を繋ぎ止めるものといえばこのわけわからん創作小説(?)でした。
でも最近はレゴのお花のキットを買って組み立てたりなんかもしちゃったりしました。一応まだレゴラー(死語)だよね。
さて、本文よりもこの独り言のような駄文の分量が多くなる前に、今日は終わりにしたいと思います。あざした〜。





