4/1放映分「わが家の豪華メニュー」他
※今後の更新予定ですが、基本は水曜日ながら、当方の都合でアップが前後する可能性があります。ご了承下さい。
●『わが家の豪華メニュー』脚本:雪室俊一
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サザエによって、粗末で手抜きな食事メニューが続く磯野家。一計を案じたカツオは、1週間分の食事内容報告を学校にしなければならないとサザエにウソをつく。そして、そんなカツオの言葉を真に受けたサザエによって、磯野家の食事は超豪華な物に生まれ変わる。
しかし、思わぬ事からカツオのウソが発覚。カツオとサザエ、2人に波平から雷が落とされるのであった。
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ストーリー作品。カツオチャッカリ型。
いや、面白い話なんですけどね。磯野家の食生活の余りのひどさにちと悲しくなりました。
雑誌に載っていた有名人の食事メニューを見たマスオは、我が家との違いに愕然とします。そして、それをサザエにわからせようと、磯野家の1週間の食事メニューを表にします。
てっきり、サザエがあまりのひどさに気付いて食事のレベルを上げてくれることに期待していたマスオ。しかし、サザエはそれを見て、「もっと締めなきゃ!」と真逆の事を言い出してしまうというオープニングです。これ以上ひどくなったら、朝食がゆで卵だけになってしまうぞ!
まず、マスオが書き出した磯野家の食事メニューがひどい。朝食と昼食のみ見ることが出来たのですが、朝食がいきなり「ごはん・味噌汁」や「トースト・コーヒー」ですよ?おかずナシかい!!
更にひどいのは昼食。「そば・ラーメン・うどん」のローテーション。なんつーか、よっぽどお小遣いもらってないのだな、と。サザエは、一家の主にこんな食生活を送らせておいて、自分はバイキングを食べに出かけているんですからね。いったい、マスオの収入はどこに消えているのか、と考えると、薄ら寒いものさえ感じます。(でも、マスオはサザエをかばうんだものなあ)
そこで、カツオは「給食の栄養士さんから頼まれて」春休みの食事メニューを学校に提出する必要がある、とウソをつきます。そして、その児童虐待ともいえる貧相なメニューが公開される事を恐れたサザエは、突如、食事を豪華メニューへと切り替えます。サザエの性格を読みきったカツオのファインプレー。
それにしても、そのギャップがすごい。詳しくは後述しますが、本当にガラリと変わります。だって、いきなり夕食が鯛の尾頭付きお造りですよ?いったい、そんな財力がどこにあったんだ!?やっぱり、サザエがマスオの給料をピンハネしてたんじゃないか?
ここで、カツオの宿題とやらに疑問を抱いたワカメが、花沢に問い合わせると言う手段に出ます。焦るカツオですが、中島から話を聞いていた花沢(カツオは中島には口裏を合わせてもらっていた)の機転で、ウソの発覚が免れます。ワカメが、もしカツオの宿題がウソだと知ったら、サザエにチクっていたのでしょうかね?いや、そのカツオのウソのおかげで自分も豪華メニューにありつけていたのですから、ただ単にカツオの弱みを握りたかっただけなんでしょう。
ところが、ある日、サザエがスーパーで給食の栄養士さんとバッタリ出くわします(すげえ偶然っぷりだなあ)。そこで、ついにカツオのウソがバレます。サザエは逃げようとするカツオの前に立ちはだかり、こぶしに息を「ハー」と吹きかけます。まるで昭和30年代の少年マンガの番長です。
そして、遂に事情を知った波平のバカモン!が久々に炸裂。サザエはカツオを怒ってもらうために波平の元に連れて行ったのですが、「真に受けて見栄を張ったサザエも悪い!」とサザエもとばっちりを食らってしまいます。
波平、よくぞ言ってくれた。ここでカツオしか怒られなかったら、ワタシが波平に激怒していたでしょう。
でも、波平、別にカツオを怒らなくてもいいじゃん。だって今日は・・・(次回予告参照)
全てが終わり、風呂に入っているマスオとカツオ。マスオが「(豪華メニューが続いて)2キロ太ったよ」と言う反面、カツオは「ボクは父さんの説教で痩せたよ」と、トホホな模様。なるほど、しょっちゅうダイエットを考えているサザエが一向に痩せないのは、波平の愛が足りないからですね!よし、波平、ダイエットに協力するつもりで、もっとサザエを怒ってやれ!
ラストは会社の健康診断に備えて、1週間の食事メニューを提出しなければならなくなった波平。それを聞いたカツオが、「しめしめ、またご馳走が復活するぞ」と喜びますが、その日の夕食に出てきたおかずがアジの干物。「脂肪の取りすぎには注意せんとな」と言う波平に対して、ワカメが「あっさりしすぎよ」とガクーン。喜んだのは、タマだけだったというオチでございました。
いやいや、アジの干物も立派なおかずだと思うぞ。ですが、油中毒に陥っている磯野家にとっては、物足りなさ過ぎなんでしょうねえ。
☆突撃!磯野家の晩ご飯========================================
●私の週間食事メニュー(有名人)
雑誌に掲載されていた物。昼食にフランス料理や懐石と言った豪華メニューが並びます。しかし、その反面、朝食は「マスカット・マンゴー・メロン」と果物しか食べていないことが気になります。恰幅よさそうなオッサンですが、お腹が持つのでしょうか?
●三角トースト、ハムエッグ、メロン、サラダ(磯野家朝食)
磯野家一同から「まるで旅館の朝食みたいだ」と絶賛されたサザエの力作。波平に至っては「今日は誰かの誕生日だったか?」とボケをかまします。
でも、そんなにすごい朝食ですかね?この程度なら、イタリアントマトの350円モーニングとそう変わりないぞ。(まあ、磯野家はいつもがいつもですからねえ・・・)
つまりですね、350円程度で商売になるのですから、原価はそんなにかからないはずなんです。結局、手間暇の問題だと思うんですよ。ちょっとの工夫で食卓が盛り上がるのですから、やっぱり、サザエはもっと頑張るべきかと。
●鯛の尾頭付きお造り、刺身盛り合わせ、サザエのつぼ焼き、焼き銀杏(夕食)
豪華メニューその2。
サザエのつぼ焼きが笑えます。オマエが焼かれろよ(笑)
サザエは腕によりをかけたと言ってますが、魚をこんなにきれいにさばけるのか、アンタ?きっと、魚屋におろしてもらったのでしょうね。
●アジの干物、梅干、ほうれん草のおひたし(夕食)
波平に気を使ったメニュー。この人の場合は食生活よりも、まず酒の飲みすぎを何とかしなきゃあ。
ここで面白いのは、カツオよりもワカメの方が「なにこれ?」「あっさりしすぎ」と絶望感丸出しなんですよね。いくらなんでも、「なにこれ?」はないだろう(笑)もう、何か、油物なしでは生きていけない子供になっているのかも知れません。
☆磯野家豆知識================================================
●私の1週間食事メニュー
計3回出てきます。1つめは、冒頭の雑誌に掲載されていた有名人の物、2つめはマスオの手製、3つめは波平が会社に提出する物。おもしろいのは、どれも右上に対象者の絵が描いてあるのですよね。
有名人はともかく、マスオなんて全然似てない。マスオ本人が描いたのなら、はっきり言ってひどい顔です。以前、サザエの3連カールをなぜかウェーブのかかった美人に描きあげたマスオですが(「名画家マスオ」参照)、あれはマスオの願望が現れた結果と分析しました。それに則るなら、マスオは自分を卑下しているのではないでしょうかね。虐げられる生活の中、性格まで卑屈になってるような。
なお、最後の波平に関しては、本人そっくりです。これは写真を貼り付けているのでしょう。
●有名人
昼から懐石を食べる有名人。どことなく湯水さんに面影がある。いきなり、タバコ吸ってる写真が掲載されていますが、いいんでしょうかね?
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磯野家株式市況
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サザエ▲10円
・・・いや、ホントならね、ピンハネ疑惑やあまりにもひどいマスオへの仕打ちに大幅なマイナスでしたよ。でも、波平にこってりやられたことで溜飲が下がったのでこの程度で。
例えば、ドラえもんでものび太くんが秘密道具を悪いことに使って、そのまま、オチも何もなければダメでしょう?それと同じで、悪いことをすれば罰があると言う流れは必要だと思います。
もっとも、サザエのこんな見栄っ張りぶりは面白いのですけどね・・・と、ちょっとだけフォロー。
カツオ+5円
・・・ナイスなイタズラ!サザエの性格を読みきった上に、中島に根回しする所もさすがです。ウソはいけない事ながらも、キッチリとバカモン!されたのでプラス評価。
波平+11円
・・・よくぞ、サザエにバカモン!を言ってくれた。同時に、あの朝食を見て誰かの誕生日(この人がサザエに皮肉を言うとは思えん)と勘違いする様子を見て、すっかり質素なメニューに慣らされてしまっているのだな、と悲哀を感じたので同情点も少し。
マスオ+3円
・・・可哀想過ぎる。そのくせ、最後のアジの干物に対して「たまにはあっさりもいいですねえ」なんて気を使うんだもの。そんなこと言ったら、何か勘違いしたサザエによって、おかずが漬物だけになってしまうぞ。
それから、あまりにも似ていないマスオの自画像がツボでした。
ワカメ+1円
・・・マイナス要素は兄を信じず、花沢に探りを入れようとしたいやらしさ。
プラス要素はラストの強烈な毒。先週の「タラちゃんは残り物ばっかり」発言に続いて、磯野家の食生活に苦言。このストレートさこそワカメの本領です。
フネ▲3円
・・・いや、影は薄いのですけどね。サザエの暴走に対して、押さえ込むなりツッコミ入れるくらいしてほしかったよ。それをやれる機会が3回もあった。
タラ+1円
・・・花沢からの電話を取ったのが、なぜかタラちゃん。えらいなータラちゃん。つーかさ、家族全員いるんだから、3歳の幼児に電話を取らすなよ。
花沢、中島+1円
・・・特にないのですが、揃いも揃って、カツオに便乗して「1週間の食事メニュー」作戦を実行した辺りが面白い。なお、中島は来週期待大!
タマ(評価外)
・・・オチがタマとは!!
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●『姉さんの演技力』脚本:城山昇
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カツオが自分をどれくらい思ってくれているか探ってみたくなったサザエは、仮病を使って弟を試す。しかし、カツオも然るもの、サザエの演技を簡単に見抜き、医者を呼んでくると騙し返す。どっちもどっち、結局、おカルさんも巻き込んだ大騒ぎになって、2人は波平にこってり油を絞られる。
騙し騙され姉と弟、しかし、その根底には温かな姉弟愛があったのだった。
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ストーリー作品。カツオチャッカリ型。
姉さんの演技力と言っても、カツオにあっさり見抜かれるくらい下手。むしろ、カツオの洞察力と言うタイトルの方が相応しいのではなかろうか。
庭で縄跳びをしているサザエ。張り切りすぎて、その場にヘタってしまいます。ダイエットのつもりだったのでしょうか。それならば、ぜひ波平さん、サザエを怒ってやって下さい。
さて、その様子を見たカツオが一計を案じて、蛇のおもちゃ(本物かも?)を仕向けます。すると、驚いたサザエが「キャー!」と飛び上がるものの、体力を使い果たしていたために、動きがスローモーション。それを見たカツオが「まるで高速度撮影だ。すごい演技力だなあ」と感心するオープニング。でも、これは演技ではないと思うぞ。
テレビの時代劇に描かれていた姉弟愛に感動したサザエ。ここはひとつ、カツオの愛を試してやろう、と床に伏せって倒れたふりをします。
すると、帰ってきたカツオが、そんなサザエの様子に驚きますが、すぐさま「医者を呼んでくる!」と飛び出してしまいます。
予想外の展開に戸惑うサザエ。医者が往診に来ても誰も病人はいないので、困ってしまった挙句、ワカメやタラちゃんに「どこか悪い所はない?」と聞いたりします。ああ、またタラちゃんを巻き込んでいるよ、この人は、、、とりあえず、一番悪い所は、アンタのその根性だ!(笑)
結局、サザエはパジャマに着替えて病人のふりをします。前話にて波平に叱られた、見栄っ張り(体面繕い)なクセが全く改善されていません。
更には、偶然、訪ねて来たおカルさんが驚いて「フネちゃんが戻るまでワタシが看病してあげる」と、言い出す始末。引っ込みがつかなくなったサザエは、そのまま病人を演じて、タラちゃんやワカメを心配させます。そろそろ、サザエへの不満が沸点に達しようとしています(笑)
フネさんが帰宅してきて、ようやく仮病である事を白状するサザエ。しかし、カツオが呼んだはずの医者が来ません。サザエが医院に問い合わせみると、往診の予定はないとのこと。つまり、カツオはサザエの演技を見抜いており、騙し返したと言うオチです。
これに対して、サザエは本当に医者が来たように見せかけようと、玄関に男物の靴(マスオの物)を置いて、帰って来たカツオを驚かせます。目には目を歯には歯をですか。目くそ鼻くそを笑うとも言いますけど。
さすがに、こんな2人の様子にフネさんが苦言。「おカルさんまで巻き込んで恥ずかしいと思わないの?」と2人を嗜めます。フネの怒りはおそらくこの一点ですね。
フネが波平に告げ口をしないかビクビクしているサザエとカツオが、波平の部屋の前で耳をそばだてます。すると、そこにタラちゃんが「ママ~何してるんですか~」と、空気読まずに出現。驚いたサザエがフスマを突き破ってしまい、盗聴していたことがバレるオチ。バランスを崩したサザエが、片足で右手を前に出して「おっとっとっと~」と、波平の部屋に乱入してしまいますが、まるで懐かしのデンセンマンのようでした。
こうして、波平のお説教を食らう2人。フネさんも「私が喋るんじゃないかとでも思ったのかい?」と呆れ顔です。更にここに来てまで、お互いを罵りあう2人に波平の雷が落とされます。サザエ、ダイエット成功ですね。
ところで、この時、カツオとサザエは最大の切り札を切っていません。
もっとも、波平の怒りも「母さんに手間をかけさせるんじゃない!」の一点。逆にそれを言っていたら、火に油を注いだ可能性もあるのですが。さて、その切り札とはなんだったのか?それは次回予告を参照してください。
ある雨の日、スーパーに買い物に出かけて雨に遭ってしまったサザエ。途方に暮れていると、傘を持ったカツオが現れます。そして、カツオは「中島の家に行くついでだよ」と、サザエに傘を渡します。おいおい、カツオもツンデレ化かよ。
こうして、お互いの否を認め合った2人は、お互いの過ちを詫びながら、雨の帰り道を笑顔で行くのでした。サザエさんでは珍しい背景動画を使って、2人の後方にカメラを据えるショット。並んだ2人が笑顔で向かい合っているので、その表情が映えるのですよね。情緒あるいいラストシーンだと思います。いろいろとあるのですが、これで全て帳消しに出来ますな。
☆磯野家豆知識================================================
●ドラマ
冒頭でサザエが見ていた時代劇。弟が病床に伏せる姉を心配するシーンが流れます。この弟役と姉役を、それぞれ、カツオとサザエの声優さんが吹き替えている辺りが、なかなかに面白い演出でした。
●医院
なかなか、往診に来ない医者を不審に思ったサザエが問い合わせる。いや、カツオがどこの医院に行ったのか察しがついていたなら、もっと早く往診を断る電話をするべきだろうに。
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磯野家株式市況
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サザエ+1円
・・・結局、カツオどころかおカルさんやワカメまで騙しているのですから、性質が悪いと言えばかなり悪いです。実の母も実の弟も信頼していない辺りはどうもなあ。でもまあ、キッチリ怒られたし、最後はカツオと仲直りしたし、プラスでいいや(笑)
てか、これ以上、サザエをマイナスにするには忍びなくて。マスオの嫁とか成人女性とかは考えずに、波平の娘と考えれば、許せる範囲・・・かな?
カツオ+3円
・・・考えてみれば、カツオはサザエ本人にイタズラを仕掛けただけで、誰にも迷惑をかけていないんですよね。サザエがカツオを騙そうとしなければ、カツオもイタズラしなかったわけで、弁護しようと思えばいくらでも可能。
それよりも、サザエの演技を見抜いて更に罠を仕掛ける辺り、将棋の打ち手にでもなれば、結構いい線行く洞察力の持ち主かも知れませんな。
波平+2円
・・・サザエとカツオをキッチリ怒ってくれたので、よし。
フネ+1円
・・・同上。面白いのは、フネさんは「おカルさんを巻き込んで・・・」、波平は「母さんに手間を・・・」と、それぞれ他人に迷惑をかけたことについて焦点を絞っているのですよね。磯野家の教育方針が伺えます。
タラ+1円
・・・空気読め、と本文に書きましたが、ある意味GJ!
タマ(対象外)
・・・医者に電話をかけているサザエの横で、呆れたように耳をかく。
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●『みんな一年生』脚本:辻真先
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新入学の季節。町は1年生に溢れている。1年生と言っても、小学生に限らず、いろいろな世界の1年生がいる。
そんな折、1年生に憧れたタラちゃんが、カツオのランドセルを勝手に持ち出してしまう。ランドセルさえあれば1年生になれると思ったのだ。しかし、サザエに幼稚園にも1年生がある、と聞いたタラちゃんは、近く訪れるその日を楽しみに待つことにするのであった。
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小ネタつなぎ作品。タラちゃんかわいいなあ型。
先週は半年に1回あるかないかのフネさん主役話。そして、今回は1年に1回あるかないかの辻真先先生脚本。今年に入ってこれで2回目です。辻御大、元気ですねえ。
草野球のアンパイアをしているオッサン。奥さんが呼びにくると、プロテクターをつけたまま、家(薬局)へと戻ります。続けて、その家の1年生になる息子がランドセルを背負って帰宅。「どっちも1日中つけたままなんですよ」と、奥さんが話を聞いていたサザエに対して呆れるオープニング。
そんな感じで1年生が目立ち始める季節。磯野家の庭木にも飛ぶ練習をしている小雀が訪れています。「小鳥も空の1年生ね」と上手いこと言うワカメ。すると、そこにドラ猫が出現。小雀に襲い掛かりますが、枝にしなりができて空に吹っ飛ばされる、まるでキャット空中三回転を思わせるギャグ漫画的オチ。同時に、そのしなりの勢いで小雀が空を飛べるようになる二段オチ。
道に迷っているご婦人が、たまたま通りかかったサザエに住所を聞きますが、サザエもわかりません。すると、サザエは通りがかりの郵便屋さんを捉まえて問い合わせますが、なぜか郵便屋さんも知りません。実は郵便屋さんもこの仕事を始めたばかりの1年生だったと言うオチ。
結局、ご婦人が泣きやまない赤ちゃんに困っている奥さん(この奥さんも子育て1年生)を助けたところ、偶然にも探している住所のご近所である事がわかり、無事に解決。すると、郵便屋さんが「ボクも早く覚えたいのでついて行ってもいいですか?」と言う二段オチ。
てか、郵政省。この辺りの住所もろくに理解していない局員に郵便配達をさせるんじゃないよ(笑)
デパートでエレベーターに乗り込むマスオ。すると、乗客はマスオ1人なのに、エレガがいちいちと各階のアナウンスを繰り返します。「屋上だと言ってるじゃない?」と呆れるマスオですが、実はそのエレガも1年生で、アナウンスの練習をしていたと言うオチ。二段オチはなし。てか、デパート!そんな従業員をいきなり実戦投入するなよ。それ以前に、マスオはスーツ姿でデパートの屋上に何をしに行ったんだろう?
思い出話。フネが「カツオも1年生の頃、買ったばかりの机にしがみついていた」と言います。更にその時にカツオは喜びのあまり、「毎日勉強して100点取る!」と宣言していた事も発覚。波平に「今からでも遅くはなかろう?」と言われたカツオは「1年生じゃないと気分が出なくて」と切り替えします。波平は「調子のいいヤツだ」と笑いますが、ここは本日2度目となる「呆れたヤツだ」と言ってほしかった!!
さて、、、本来、こう言う見方はするべきではありません、と最初に断っておきます。
==楽屋ウケ的見方
タラちゃんが「早く1年生になりたいです」と言います。しかし、その望みはおそらく叶うことはありません。何と言っても
・・・・・・ほぼ40年間、3歳ですものね・・・・・・
今度はサザエが「その時はワカメも中学生ね」と言います。すると、ワカメは「この先、何回1年生をやるのかなあ?」と感慨深げに言います。しかし、その望みはおそらく叶うことはありません。何と言っても、
・・・・・・ほぼ40年間、3年生ですものね・・・・・・
つまり、ワカメのセリフは正しくは「この先、何年3年生をやるのかなあ?」に尽きます。何だかメビウスの環の如く、永遠にゴールに辿り着けないアニメの登場人物の哀愁のようなものを感じたのは私だけでしょうか。いや、まあ、辻真先先生は、以前にフネさんに「私たちは年を取らなくっていいわねえ」と、言わせたこともあるんですけどね(笑)
==楽屋ウケ的見方終わり
さて、タラちゃんも1年生に憧れますが、まだまだ先の話です。しかし、ランドセルがあれば1年生になれると思い込んでしまい、カツオのランドセルを盗んで出かけてしまいます。
結局、カツオに捕まってしまいますが、タラちゃんの気持ちを聞いたカツオが、所詮浪人生の分際の甚六さんに交渉して、昔使っていたランドセルを譲ってもらいます。物持ちいいなあ、イササカ家。
こうして、晴れて(気分は)1年生になったタラちゃん。しかし、リカちゃんから「小学校に通わないと1年生とは言えない」と、至極当然なツッコミを受けまして、意気消沈します。
そんなタラちゃんにサザエが、これからもタラちゃんにはいろんな意味の1年生がたくさん待っていることを告げて、「タラちゃんのランドセルは入学する時にママが買ってあげますからね」と優しく語ります。その言葉に、すっかりタラちゃんは立ち直るのでした。うん、まあ、その時になったら、サザエはきっとマスオに買わすんでしょうな。
ラストは、ある青年の元にサザエから入学祝が届きます。いやな予感がした青年が包みを開けると、中身はランドセル。「そそっかしい事して~・・・」と青年(おそらく大学1年生)が呆れるオチでございました。いや、言わんとしていることはわかりますが、普通、間違えるかあ?(笑)
ほのぼのした面白いお話でございました。それにしても、既に70の大台を超えている上、小説家としても一定の地位にある辻真先先生が、こうしてサザエさんの脚本を書いてくれることには、感謝したいものですね(ギャラが高そうなだけに余計に)。もう、「辻真先先生の脚本が読めるのはサザエさんだけ!」をキャッチフレーズにしましょうや(笑)
それから、何となく、今回の話のゲストキャラデザインがいやに原作に近かった(道を尋ねるご婦人など)ことも追記しておきます。
☆突撃!磯野家の晩ご飯========================================
●アジフライ(夕食)
1話目のアジの開きのくだりを見てから、このお話でうれしそうにアジフライを頬張っているワカメの姿を見ると、面白さ倍増です。キミは同じアジでも油にまみれていたらそれでいいんか?
●コロッケ、トマト(夕食)
波平の健康診断前に、あっさりした物しか食卓に並ばなかった反動かと思われます。診断前だけ油を控えても、根本的な解決にならんと思うぞ。
☆磯野家豆知識================================================
●郵便屋
昨年末の「サンタがいる町」で、人のいい郵便屋さんは転勤になりました。で、それから3か月。赴任してきたのが、この若僧か(笑)それにしても、自分の受け持ち区域も知らないとは痛過ぎます。郵政民営化が実現されて、郵便局員にもリストラの波が迫った人員削減策の弊害ではないかと思われます。もっとも、まだ民営化はされてませんが。
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磯野家株式市況
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タラ+3円
・・・うーん、タラちゃん、かわいいんですが、勝手にカツオのランドセルを持ち出しちゃイカンだろう。逆に「カツオが学校に通えなくなる」と思ってほしかったものです。差し引きでこれくらいに。
カツオ+2円
・・・タラちゃんのために、甚六に交渉してランドセルをもらってくる辺りの機転はさすが。
ワカメ+20円
・・・スマン!アジフライに死ぬほど笑った。ビデオ持っている人はもう一度見てください。ワカメ、本当に美味しそうにクチャクチャ噛んでるから(笑)
更には、何だか物語の舞台裏が垣間見える意味深セリフもワカメならでは。ワカメにハマりつつあります。
サザエ+1円
・・・久々に母親らしいところ見せた。
波平+1円
・・・「みんななんでも最初は1年生だよ」と、一家の主らしく収拾つかなくなった会話を上手い事まとめる。
タマ(対象外)
・・・カツオのランドセルを背負って出かけるタラちゃんを、門柱の上から顔を洗いながら見送る。このシーン、タラちゃんの後ろ姿しか見えません。ここだけ見ていたら、まるでタラちゃんが家出したような雰囲気です。
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今週の磯野家株式市況まとめ
波平 +660円(+14)→
マスオ+224円(+3)→
フネ +195円(▲2)→
タラヲ+83円(+5)→
ワカメ+70円(+21)→
花沢 +26円(+1)→
イクラ+19円(未登場)→
中島 +17円(+1)→
カツオ+2円(+10)→
ノリスケ▲99円(未登場)→
サザエ▲273円(▲8)→
次回予告は波平。
「一日中騙されないように用心していたのに、何にもありませんでした。エイプリルフールは飽きたのですかな?さて、次回は『ワカメもいますよ~↑』」
つまり「姉さんの演技力」中に書いた『切り札』がこれ。2人ともエイプリルフールだったからと言えば、よかったのではないでしょうか?
でも、波平も、用心していた割には、2人に対してエイプリルフールの話題を持ち出しませんでしたね(ただ、波平の「母さんに迷惑を~」の一節から、第三者に迷惑をかけるウソは、いかにエイプリルフールでも許されないと言う考えである可能性もあります)。もっとも、それ以前に作品時間が4月1日とは限らないわけですが。
次回は波平の予告の読み方が最強だった『ワカメもいますよ~』と、もう、タイトルだけで爆笑の「中島くんにラブレター」、それから「おやつの行方」の3本。今週は比較的おとなし目の話だったので、次回の暴走に期待したいところです。遂にムッツリ中島にも春が来るのか!大期待!