わたしは、にゃあ。

ここでいちばん長く生きている。

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今週は、穏やかな日だった。

日が照りつけ、ぽかぽか陽気
空気も静かだった。

 

にゃあなも、機嫌がよかった。

 

その日はオーナーの手が、
にゃあなの首元を撫でていた。

 

にゃあなは、動かなかった。

逃げもせず、
威嚇もせず、
ただ受け入れていた。

 

それは、許された距離だった。

 

女帝が許した、
明確な境界線の内側。

 

そこまではいい。

 

 

だが――

 

その手は、止まらなかった。

 

首元から、背中へ。

無意識にだろうと思うが

 

背中から、さらに後ろへ。
 

 

そして。

 

境界線を、越えた。

 

 

お尻を、ぽんぽんと叩いた。

 

 

その瞬間

 

空気が、変わった。

 

さっきまでそこにあった柔らかさが、消えた。

次の瞬間

 

にゃあなは戦闘態勢に

 

 

受け入れていた存在は消え、

そこにいたのは、

女帝だった。

 

にゃあなが一番嫌いなお尻ポンポン

 

 

オーナーは、まだ理解していない。

これがここに来る回数が少ない

経験値がない証拠だろう。

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女帝は、触られることを許しているのではない。

 

境界線を、守る者だけを許しているのだ

 

わたしは知っている。

 

ここでいちばん長く、
見てきたから。

そしてにゃあなと一番長い付き合いだから

 

にゃあ