Webアクセラレータとは、Webページの表示を高速化する装置。Webサーバの処理能力や帯域幅による制限を緩和することで、表示までの待ち時間を短縮する。


 ただし、元々のサーバや帯域の限界を越えて高速化できるわけではなく、高速化よりも「遅くなっていた状態を元に戻す」と言った方が実状に近い。


 Webサイトへの訪問者が増え、サーバへの要求が増大すると、Webサーバの処理能力を越えてしまうことがある。こうした場合、クライアントはデータを受信できるまで待たされることになるが、その待ち時間を短縮するのがWebアクセラレータの役割である。


 大半のWebアクセラレータはキャッシュサーバの機能を持っており、対象のサーバのデータを自分の中にコピーしている。Webサイトを訪問したクライアントからの要求は状況に応じてサーバとWebアクセラレータとに割り振られ、結果としてサーバへの負担は減少するわけである。


 また、単純なキャッシュ機能だけでなく、画像の変換やコンテンツの圧縮なども行なう機種も存在する。


 一般にインターネットではWebページが表示されるまでの待ち時間は8秒が限度(俗に「8秒ルール」と呼ばれる)と言われており、Webページのファイルサイズが十分小さいにも関わらず読み込みに8秒以上の時間がかかる場合には、Webアクセラレータの導入やサーバの強化などを考えた方がよいとされる。