ASME Y14.5-2009② | Solidworksユーザー日誌

ASME Y14.5-2009②

さて昨日のつづきです。
ASMEの幾何拘束についてですね。


JISと違いそうな幾何拘束条件ですが、けっこうすぐに見つかりました。

2.7 LIMITS OF SIZEのところです。


これによると、とくに指定のない限りサイズ寸法の指定(φ20など)が幾何形状も制限するみたいです。いわゆる包絡の条件(Envelope Principle)ですね。


というわけで、DimXpertではサイズ寸法を指定するとそれだけで完全定義される面が出てくるんでしょう。
(今手元にSolidworksがないので試してないですが)

そして真直度の説明中の5.4.1.2 Violation of MMC Boundaryにて、

幾何公差記入枠がサイズ寸法、あるいは寸法線と関連づけされている場合、包絡の条件は無視されるという記述があり、また平面度についても、5.4.1.2と同じである旨記載されていますので、サイズ寸法に幾何公差を追加すると外れてしまう拘束があるんじゃないかと思われます。


このあたりは、また帰宅後試してみたいと思います。
(これでDimXpertがうまく使えるようになればいいんですが・・・)


ところでそれとは別に、今回このASME Y14.5を読んで気づいたことがあったので、それを書いておきます。


まず用語。1.3.2.3にて、Basic Dimension = theoretically exact dimensionとなっていました。

Solidworksの図面上で、理論的に正確な寸法(四角に囲まれた寸法)を入れようとしたときに選択するのが「ベーシック」となっていた理由がわかりました。

ベーシックってわかりづらいネーミングだなあと思っていた(実際理論的に正確な寸法の入れ方がはじめわからず、VARの大塚商会に問い合わせてみたりもした)んですが、これがソースだったんですね。


あともう一点気づいたことは、ゼロ公差の例がたびたび出てくることです。もしかしたら、ゼロ公差を推奨するために知名度を上げようとしているのかもしれないですね。


またDimXpertの使用については、追って報告したいと思います。