天然物の山菜の販売はこの時期、道内では農家の直売所や道の駅などで普通に見かける。しかし十勝毎日新聞では20日付紙面で、「メルカリ」などインターネットのフリーマーケット(フリマ)アプリで「道内産」が多数販売されている実態を報道した。さらに31日付紙面では、管内の民有林で、所有者に無断の山菜採取が相次いでいる問題を取り上げた。

 山菜の採取と販売は自身の所有林であれば問題ない。ただ国有林や道有林では「個人で楽しむ採取」は自由だが、販売目的の採取は想定されていない。十勝西部森林管理署は「国有林は国民の財産。販売は認められない」とする。

 販売するためには、厳密には「林産物売買」の契約を結ぶ必要がある。一方、記事では「道内なら採る分以上に十分な量があるので、目くじら立てることでもないのでは。ただ来年も同じ場所で採れるように根などを残すことが大切」との専門家の意見も伝えた。

 民有林で所有者の許可なく採取・販売することは論外だ。では、国有林や道有林などでの山菜の採取・販売は、社会的にどう認識されているのだろうか。