米韓、非公式会合を支持

対北説得、中国に期待【東京新聞】

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20060709/mng_____kok_____002.shtml

 【ソウル=山本勇二】米国のヒル国務次官補と韓国の千英宇(チョン・ヨンウ)外交通商省朝鮮半島平和交渉本部長は八日、ソウルで北朝鮮のミサイル発射について意見交換し、中国が提案している六カ国協議の非公式会合の開催を支持した。また両者は、十日から訪朝する中国の武大偉外務次官の説得に期待することで一致した。

 北朝鮮のミサイル発射問題では、国連安全保障理事会で十日、日米英仏が共同提出した対北朝鮮制裁決議案について採決される予定だが、これと並行して、六カ国協議の参加国が非公式会合を実現させ、北朝鮮との対話を通じた事態打開を目指す動きも始まった

 訪韓したヒル次官補は記者団に、「北朝鮮が六カ国協議に出席すれば、その枠内で、北朝鮮側と会うことはできる」と述べ、非公式会合の開催期間中に限定して、米朝の二国間協議に応じる姿勢を示した

 北朝鮮は米国から科された金融制裁の解除を一貫して要求しているが、ヒル次官補は無条件で六カ国協議に復帰するよう求めた。

■『圧力強化を』8割北ミサイルで電話世論調査

 北朝鮮のミサイル発射を受け、共同通信社が七、八両日に実施した全国緊急電話世論調査によると、送金停止や輸出入規制など北朝鮮に対する経済制裁強化の是非に関し「経済制裁を強めるべきだ」とした人が80・7%に達した。「強めるべきではない」とした人は12・6%だった。

 政府が「当面の対応」として北朝鮮の貨客船「万景峰92」の入港禁止などの経済制裁を発動したことについても「評価する」が82・6%、「評価しない」が12・9%。世論がミサイル発射を深刻に受け止めていることが浮き彫りになった形だ。

 北朝鮮のミサイル発射に対し「大いに不安を感じる」が45・2%、「ある程度不安を感じる」が41・8%で、合わせて87・0%が不安を感じていると回答。「あまり不安は感じない」は9・9%、「全く不安は感じない」2・8%だった。