あのこは貴族 2021 124
70点


東京の貴族の家で育った門脇麦の婚活、、



演舞ゼミナール出身
37歳のそでゆきこ監督作品です

東京に住む
古くからの超お金持ちの門脇麦の婚活と

北陸から慶應義塾大学に進学して
東京で揉まれる水原希子の生活を

厳しくも優しく描いた良作映画です


まず
東京貴族の日常生活の描写が抜群で

部屋の広さはもちろん、庭の広さ
移動手段、雨傘のチョイス、私服
言動一挙手一投足に染み込んだ育ちの良さ

全てに「あーこりゃマジモンの金持ちだな」
と思わせる説得力が凄いのと

その金持ちの普通と
庶民の普通とが混ざる瞬間の
なんとも言えない居心地の悪さは
なかなか他の映画では味わえないものが
ありましたし


一方の
上京したボンビーガール水原希子パートでは

東京の養分だし、
東京の幻想に溺れているのも
自覚してるのに
憧れている弱い自分

でも
頑張って東京で生きてく感じ
っての
アンビバレントな感じ、
水原希子さん、
めちゃくちゃ良かったとおもいます


で、特に印象的だったのは
階段と移動手段ですね


階段は色んな人も触れてますが
階段がどんなシーンで出てくるのか

ついで
移動手段も
どういう変化をしていくのか

なんてあたりに注目してみるとより一層
東京に存在する明確な身分の差が
感じられると同時に

ある意味で階層に閉じ込められた
彼女たちの心の変化を探るヒントになると
思います


話自体は静かで
派手な展開こそありませんが

視点を変えて描きうかび上がる
東京の気持ち悪さと

彼女たちの成長は非常見応えのある

これぞ邦画
これぞ新しい時代の幕開けを感じられる
映画でした〜