KEEP CALM AND CARRY ON | 英会話教室 WATKIN'S ENGLISH

英会話教室 WATKIN'S ENGLISH

兵庫県たつの市・姫路市にある、小学生から大人までの英会話教室です。
講師はイギリス人! 楽しい授業で「話せる英語」「自然な 英語」を学べます。
教室のお知らせ、日々のこと、イギリスのことなど綴っています。

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イギリス全土、大都会から田舎、レストランからお土産屋さんまで、本当によく目にするデザインに、この KEEP CALM AND CARRY ON というものがあります。私も意味がわからない頃からなんだか好きでいくつかもっているのですが、元々どこから来たかと言うと…。

Keep Calm and Carry On. 直訳すれば、「冷静さを保ち、そのまま(いつも通りに)続けよう」。

現在も数多くのパロディが作られているこのフレーズは、第二次大戦時に英国政府情報省によって考案された標語なのです。
実際には、ほかの2種類の標語と同時にデザインされ、ポスターとして印刷されたにもかかわらず最終的にはお蔵入りとなり、日の目を見ることなくそのまま埋もれていました。それが、ある地方都市の書店(19世紀半ばから1968年まで鉄道駅だった建物を利用)で再発見(発掘)されたのが2000年のこと。そして、このシンプルなフレーズは、英国の人々のハートを鷲掴みにして大流行、「数々のパロディを生み出す定番」と化したのです。

採用され印刷された2種類の標語が以下です。


(1作目)
Freedom Is In Peril. Defend It With All Your Might 
訳:自由は危機に瀕している。全力で防衛せよ。


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(2作目)
Your Courage, Your Cheerfulness, Your Resolution Will Bring Us Victory
訳:あなたの勇気、元気、決意が勝利をもたらす。



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(使われなかった3作目)

KEEP CALM AND CARRY ON

直訳:冷静さを保ち、そのまま(いつも通りに)続けよう


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1作目、2作目は「あなたの勇気、あなたの笑顔、あなたの決意が我々に勝利をもたらす」という言語的に「戦い」っぽさの明示された標語と、「自由が危機にある。全力で守れ」という「戦争標語」以外ありえない標語です。

それに比べ3作目は、起きていることが「非常事態」であるという認識を、少なくとも言語的にはしない、ブリティッシュのステレオタイプ的な「らしさ」があります。
勇ましい標語が歴史の向こうに忘れ去られた一方で、当時お蔵入りとなったシンプルこの上ない、「戦争」を明示しようとしていない "Keep Calm And Carry On" は、半世紀以上を経て、平和的な背景でこれだけ人気があるのです(英国はアフガニスタンやイラクで戦争をしているので完全に「平和」ではないにせよ、この標語が流行っている背景は「戦争」ではない)。


どんなパロディーがあるのかは、こちらからどうぞ。 KEEP CALM AND...


その中に、こんなのもありました。「落ち着いて、英語を学ぼう」(笑)!

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