もっさん、この日は仕事終わりに高速バスへ乗り込みます。
東京を経由し、向かった先は南柏。
目的地はこちらでございます。
「ダイニングバー零 (だいにんぐばーぜろ)」さん。
2025年11月1日訪問。
23時12分入店。
JR千代田線南柏駅から徒歩2分。
駅西口の商店街「サンロード」にて営業していた「ダイニングバー零」さん。
我が食べ歩き道の師匠こと、ぽっちゃりバーテンダー氏のお店です。
同店は2025年11月1日を以て、20年の歴史にピリオドを打たれました。
営業最終日にお邪魔してきましたので、その日の様子に触れつつ、もっさんの思い出も語っていこうと思います。
◯ お通しについて
零さんの大きな特徴と言えるのが、他所では然う然うに見掛けない「お通し」の数々。
近年では、3日毎に変わる2種のお料理からひとつを選ぶスタイルでした。
因みにもっさんは常に両方をオーダーしますので、2品とも出て来ます。
この日のお通しは「ウイスキーに合う酒肴3種盛り」と「秋のごちそう豚汁」。
前者は如何にもお洒落で、正しくバーのお通しといった風情。
シャインマスカットの白和えがまあ美味しい。
方や、豚汁。
豚汁がお通しに出てくるバーも、滅多にはありますまいて。
豚の角煮とキノコがごろごろと入っており、何なら酒よりもライスが進みます。
もっさんがこれ迄に頂いて来たお通しの中で、最も印象深いのは「缶つま」。
通常、缶つまとは「缶詰のお摘み」の事を指しますが、零さんの缶つまはひと味もふた味も違います。
端的には、缶詰の缶にお摘みを盛り付けたお通しです。
が。
単にお摘みが缶の中に入っておれば良いというものではなく、缶に入るだけの必然性を求めています。
きちんと収まるサイズ感の中で、どれだけ工夫を凝らせるか。
無論、美味しいのは大前提ですし、お通しですから価格的な制限もあります。
このシリーズは全部で15種類くらいあったのではないかしら。
「いかめし」とか、良く思い付くものだと感心させられたものです。
◯ お食事メニューについて
もっさんは零さんへ
「夕飯を食べに行く」
つもりで通っておりました。
炭水化物を食べずに帰った日の方が、圧倒的に少ない筈です。
もっさんは2012年の5月初旬に、松戸から南柏へ引っ越しました。
もっさんのアーカイブに残る最も古い零さんでの写真は、2012年5月18日のもの。
引っ越しから2週間程度で、零さんへ通い始めたようですね。
当時の写真がこちら。
ピザ、ナポリタン、ジャージャー麺の3つを平らげていました。
写真の稚拙さに赤面しますが、通い始め当初からもっさんはもっさんであった事が良く分かります。
◯ パスタについて
もっさんが零さんで頂いてきたお食事メニューのうち、ジャンル的な総数で言うと群を抜いて多かったのは「パスタ」でした。
その理由は、そもそもパスタメニューの種類が多いからです。
もっさんが零さんへ通った13年間に於いて、メニューインしたパスタは20種を超えているだろうと思われます。
お味も定番のトマトソースやペペロンチーノ、カルボナーラらに加えて、中華風の肉味噌から和風まで何でもござれ。
もっさんは「バター醤油味」のパスタが好物である為、それらがメニューインしていない時期にも師匠におねだりし、良く作って貰ったものです。
一種の賄いに近いようなライブ感があり、どれもこれも美味しいひと皿でした。
◯ カレーについて
単品でのカウントであれば、もっさんが最も多くオーダーしたお食事メニューは「和風煮干しカレー」。
次いで、ナポリタンが追いかける格好でしょう。
煮干しカレーは、もっさんの好みにど真ん中ストライクな味わい。
お昼にカレーの食べ歩きをして、夜に煮干しカレーでリセットとか、何度となくやったものです。
カレーで言えば、スパイシーな「キーマカレー」がまた美味しかった。
キーマには「卵黄もしくは温泉卵」が乗るデザインなのですが、もっさんはダブルで乗せて貰います。
途中から「両方ですか」と聞かれなくなりました。
◯ お酒について
もっさんが零さんで頂くお酒は、殆ど蒸留酒でした。
割合で言うとウイスキー、バーボン、コニャックの順に並び、次いでカクテル。
ビールやワインなどの醸造酒も、少ないながら頂いておりました。
13年の中で最も印象に残っているお酒は、ウイスキーの「ダルリンプル 2010」。
日本のウイスキー輸入業者ウィスク・イー社によるオリジナルボトルシリーズ「ブライト スノーフレーク」の1本です。
熟成は6年。
若いウイスキーらしい荒々しさや力強さがあり、同時に若さに似合わぬコクや奥深さがありました。
ボトリングはカスクストレングス(無加水)につき、アルコール度数はおったまげの68.6%。
少量のお水を加えながら頂くのも良いですが、もっさん的にはやはりストレートが一番好みでした。
ビールで印象深いのは「さくら」。
神奈川県厚木市のブルワリー、サンクトガーレン社による「地ビール」で、写真は2014年に零さんで撮影したものです。
その名の通り、原材料に桜の花びらや桜の葉の塩漬けを用いているのが特徴的。
更に酒米も入っている為、風味は正しく道明寺桜餅。
もっさんが「日本一美味い」と思っているビールであり、往時は発売毎に2ダースを購入していました。
ワインを飲み始めたのも、零さんきっかけと言って良いでしょう。
写真は2019年のボジョレー ヌーヴォー解禁日。
ワインというものを全く飲みつけなかったもっさんも、今やお食事の際にシャンパーニュやスプマンテを頂いたり、ワインの試飲会に参加するようになりました。
◯ 最後に
この日は4杯を頂き、零さんでのラストワンは「タリスカー ワイルダー シーズ」。
シングルモルトの中では最も好きなタリスカーにて、13年間を〆させて貰いました。
週に1度のペースで通ったとして、13年間で800回。
正確にはカウントしておりませんが、恐らく累計で1,000回にやや足りないくらいお邪魔したのかと思われます。
零さんでの時間はもっさんの人生の中で、紛れもなく大きなウェイトを占めておりました。
マスター、チーフ、Tちゃん。
楽しい思い出を有難うございました。
ご馳走様でした。








































