先生は犬猫アレルギー

先生は犬猫アレルギー

夢の獣医師になった!と思ったらまさかの犬猫アレルギー!どうする?どうなる?笑あり涙ありの診療奮闘記

へっくしゅ!

「もーセンセイ大丈夫ですか??」


くしゅ!!ぶへーーーー

「だめだーーーとまらんーーーーーー」


「もーーーはい、薬飲んで!」

看護師から紙コップの水と抗ヒスタミン薬をもらう。


犬猫アレルギーだと知ったのは、獣医師になって2年目。

くしゃみと鼻水と
大好きな犬や猫や病院に来る動物たちと

頼もしくて面白可笑しい病院スタッフに囲まれて

今日も診療診療!


このブログは現役獣医師がつづる動物と家族と獣医師の物語。

登場人物:犬猫アレルギーでも犬猫大好き センセイ
     ルールと規律、正義感抜群の出来る看護師 キソクのつぼね
     お地蔵様のような インチョウ
     

(日常を脚色したフィクションです)
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「はっくしゅ!!へーっくしゅ!!」

 

ようやく季節が春らしくなってきて、暖かくなってくると

 

センセイの鼻も変化してくる。

 

そう、センセイは犬猫アレルギー持ちの花粉症持ちでもあるのだ。

 

アレルギー体質ってつらい・・!!

 

薬を飲めば眠くなって診療どころではないし

 

眠くならない薬はあまり聞かなくなってしまって鼻水がとまらない。

 

セ「ずべーーーー・・・つらひ」

 

看「センセイ今日は一段と辛そうですね」

 

セ「くすり飲んだんだけどね・・」

 

看「鼻にティッシュつめといたらどうですか」

 

セ「そうずるーーー・・」

 

両鼻にティッシュを詰め、マスクをして診察を行うも

 

鼻に詰めたティッシュもすぐにびしょびしょになり

息苦しさマックス

鼻声マックス

鼻の下に鼻水がしたたりずべずべ

 

セ「ぎょうは・・どうされまひたか・・ずべべ・・」

 

涙目鼻水ずべずべで

 

今日はどうされましたかと言われても

 

お前がどうしたー!という状況になりがちな春なのであった。

 

 

 

 

センセイは嘘が苦手だ。

 

人狼ゲームも、人間側の方が得意。

人狼ともなると、急にひよってしまう。挙げ句の果てには何も起こしていないのに、動きだけでばれたりする。

 

「まだなにもしていないじゃないか・・!!」(冤罪だ!)

 

と思うのだけど、普通につられたりする。

 

と、いうのは置いといて。

 

今日も診察で嘘をつく事ができなったセンセイの話。

 

午前診療も終わり間近。

 

「じゃぁ耳掃除していきますからね」

 

看護師さんに保定してもらいながら、耳掃除をしていくセンセイ。

飼い主さんは犬ちゃんのお顔をなでなでしながら

「がんばってねー」と声をかけてくれている。

 

かわいいフレブルの耳を掃除していると

 

 

ぐるるるるるるる・・・・

 

 

全員「?!」

 

今、何か鳴った??

 

 

看:「あ!今お腹鳴ったでしょー」

 

飼:「もー!やだー」

 

といってフレブルちゃんの頭をよしよしするも・・

 

 

ドキドキ・・・

 

 

セ:「あの・・それ・・」

 

看:「え?!」

 

飼:「ん?」

 

看:「もしかしてセンセイですか?!」

 

セ:「ごめんなさいぃー・・・!!」

 

実はセンセイのお腹がなったのでありました。

 

こういうことは実はよくあったりする。

 

看:「お腹すきましたねー」

 

セ:「お腹すいたねー」

 

お昼間際のぐるるるるは、センセイのお腹が原因かもしれない。

 

「ぐったり」

 

と聞くとどんな状態を思いうかべるだろうか。

 

よく飼い主さんの主訴で「ぐったりしている」というものがある。

 

「昨日からぐったりしているんです!」

 

昨日から??それば危ない!

 

と急いで診察室に呼ぶも

 

多くの場合、診察台に乗せられた動物は尾をぶんぶんとふってぐるぐる回っていたりする。

 

そう

 

センセイの思い浮かべる「ぐったり」はかなり悪い状態なのだ。(それぞれの感覚による)

 

国語辞典によると、ぐったりとは「疲れたり、弱ったりして、力が抜けたさま」とある。

 

そうなのだ。

 

ぐったりしている、と聞くと

 

もはや自力で立つ元気もなく、横たわり、食事も食べられないくらいに弱っている。を思い浮かべるのだ。

 

なので、飼い主さんの「ぐったり」とセンセイの「ぐったり」はいつもイメージに差があるなぁと

 

「ぐったりしている」が主訴の時はふと思うセンセイなのでありました。

 

とはいえ!

 

動物たちも、自分のテリトリー外の病院だと気を張って

家ではぐったりしているのに元気に見せることもあるので

 

病院にくると元気そうに見える、という現象もよくあります。

 

動物病院あるあるでした。

獣医師として診察しているとき

 

対応に一番困ってしまう飼い主さんがいる。

 

それは・・・

 

 

飼い主さんじゃない方が動物を連れてこられたときである。

 

そんなことあるの?と思う方もいるかもしれないが、実は結構あるのだ。

 

「今日はどうされましたか?」

 

「いや、自分もよくわからないんですけどね」

 

「んん??」

 

「あの、なんか連れてってって言われたのできました」

 

んーーーー・・・

 

こんなとき、すごく困る。

 

主訴がざっくりしているので、症状が分からなくて困るのと

 

目の前にいる方は一体誰なのかということと

 

関係性を聞いても良いのかどうか悩むのと

 

今日どこまで治療費がかかって良いのだろうかと、思う。

 

 

というのは

 

目の前の動物が明らかに怪我しているだとか、明らかになんらかの症状がある場合はそこに着目して全身をみれば良いが

 

触診上明らかな異常がなく、問診で聞き取りをしたい場合

 

「元気や食欲はありますか?」

 

「いや、みてないのでわからないです」

 

「飼い主様は何か言ってませんでしたか?」

 

「なんかいつもより元気ないらしいです」

 

「嘔吐や下痢などいってませんでしたか?」

 

「いや、聞いてません」

 

「・・・・。」

 

こんなときが一番困ってしまう、センセイなのでした。

 

 

とはいえ、こんなときは

診察室で電話できる場合は、飼い主様に電話をしていただいて

電話でお話を聞いたりして対処しています。

お電話もつながらない場合は、スクリーニング的にはなるけれども、血液検査をしてみて異常がなければ経過観察になることも。

 

スクリーニング検査はお金や時間もかかってしまうので、了承を得たり、了承が得られなかった場合は身体検査のみ行い問題なければそのまま経過観察になることも。

 

 

いろいろな事情でつれて来れない場合はあるかと思いますが

せめて

 

元気食欲、嘔吐下痢はあるか、なにがどうおかしいか

 

を連れてくださる方に伝えていただくか、メモを渡してもらうと助かるセンセイなのでした。

 

治療してほしいなんて言ってない、というトラブルにつながる事もあるので本当に大事です。

ブログを書いているときに思うのだが

 

こう・・なんだろう

 

例えば診察室に犬ちゃんや猫ちゃんを呼ぶことを書きたいときに

 

患畜と書くのにちょっと抵抗がある

 

ペット・・・も抵抗がある

 

とはいえ患者さんは違うし

 

飼い主さんの犬ちゃんや猫ちゃんて書くのも長過ぎるような気がして、そもそも犬ちゃん猫ちゃんだけじゃないし、ハムスターさんとかハリネズミさんとか他にもいろいろ動物たちはいるわけで

 

とはいえ

 

動物さんを呼ぶというのも変な気がして

 

なんて書こう・・といつも悩む。

 

表記的には患畜が一番良いのだろうけど

 

患畜・・患者動物・・患者?

 

うーーーーーん

 

心底どうでも良い事なのかもしれないけれど

 

真剣に悩むセンセイなのであった。

 

 

良い答え、募集中。