思えば先日の祝日、午後イチのBSプレミアムでやってた



大作家、松本清張生誕100周年記念作品

大ヒット作の映画化である



劇中、広末涼子さんが結婚した男性が金沢出張から戻ってこない

行方を求めて金沢におもんじた先に、広末涼子さんが知らなかった亭主の過去が徐々に明らかになっていく



戦後すぐの混乱期にある、ハプニングが金沢の現在に飛び火したような、

その逸話に涙した



所謂当時、パンパンと蔑視されていた日本人娼婦の、

成れの果て



彼女等の孤独、寂寥たるさまを粛々と描いた



まあパンパンだった女性二人が中谷美紀さんと木村多江さんで、

亭主はそれらをMPの指揮の下、取り締まっていた

その過去が暴かれるのを恐れての愛憎



結局、誰も救われない



その逸話や経緯を通して、

戦後とは何だったのか?、そしてもはや戦後ではないと好景気に浮かれた当時とは何だったのか?

炙るように描かれている



推理モノの大家、松本清張の、

こんなに泣けるものなのか!、と嘆息せずにはいられない、

食わず嫌いが目覚めたきらいも否めない



んー、

またも原作読みたい作品に出会ってしまった



生前、松本清張が遺した作品は1000近くか、

それ以上にのぼるそう



若かりし頃、旅に明け暮れた作者の、血汗も漲る意欲作の映像化



ジワジワ感が、日本人で良かった感に変わる

ドッカン!って急に来る洋画ものより更に深淵な世界



堪能しました