悲しいことがありました
昨日、ワタシの実家で両親と暮らしていた花のすけ君が亡くなりました。
14年前の3月18日、動物保護センターで保護されていた子犬の中から選ばれて我が家にやってきたハナは、連れ帰ってきた妹に言わせると遊んでもらいたくてじゃれてくる子たちの後にポーッといた子だったそうです。
小さい頃のハナの足首はとても太く見えて、頑丈そうで「これはきっとでっかくなるぞ!」と家族で話していたにも関わらず、カレはちょっとした事で足をすぐに痛める子でした。
挙げ句の果てに、家族になってすぐの4月にはじゃれてコロコロと転がっただけで、後ろ足を骨折、手術・入院を経験する羽目になってしまいました。
母親からの栄養をもらって、カルシウムをどんどんとって骨を丈夫にしなければいけない時期に、母親から離されたハナの骨はとても柔く、太そうに見えた足首は実は、骨が柔らかすぎて本来なら足脛部分であるにもかかわらず柔らかく曲がって太い足首に見えていたと、獣医先生に説明を受けました。
14年前はまだ室内犬は小型犬…中型犬以上は外で飼うのが常識…そんな中、大型犬に近い中型犬のハナは「怪我の功名?!」で室内犬になりました。
まだ独身だった頃、オットとのドライブデートにハナは何度一緒に出かけたでしょう。
ハイキングとだまされて連れて行かれた大菩薩峠の山登りでは、ヒョイヒョイと登って先に行くハナに「まだそこなの?」と上から見下ろされたことがありました。
ハナが年を重ねるたびにオットの仕事が忙しくなり、なかなかドライブも行けなくなりましたが、毎週末にはワタシの実家で食事をするので、その時にオットに甘えることをハナはとても楽しみにしていました。
ワタシ達3姉妹がバタバタと結婚して家を出ても両親が寂しい思いをしないで済んだのはハナがいてくれたからだと思います。
両親には4人の孫がいますが、ハナはカレらが小さい頃はお世話係もしてくれました。
まだ甥っ子がよちよち歩きの頃、一緒にハナの散歩に行ったことがありました。
向こうから来た人が甥っ子に近寄ろうとしたとき、サッと甥っ子の前に立ち「さわるな!」と言わんばかりに立ちはだかったことがあります。
その姿は家族の危機を救うナイトのようでした。
姿はワタシ達とは違いましたが、言葉も解るし、心も通じている、家族でした。
2年前に検査をしたときに「もしかしたら?」という影がお腹にありました。
ただ、すでにその時12才だったことや、歯石取りのための麻酔をかけただけで調子が悪くなるハナの体にはあまり負担をかけることができませんでした。
予防注射やフェラリアの薬をもらいに行くたびに、簡単な健康診断はしてもらっていましたが「腫瘍」らしき物は大きからず、小さからず…でも、手もつけられず…のまま過ぎていきました。
目が白内障ぎみになったり、耳が遠くなってきたり、季節の変わり目はなんとなく体調が悪くなりワタシ達を心配させましたが、それでもいつも元気になってワタシ達を安心させてくれました。
が、今回はどうにもがんばれなかったようです。
6/10(土)朝1度吐いた後、散歩にでかけたハナのオシッコはオレンジの皮のような色をしていたそうです。そしてその後、庭先で作業をしていた父と一緒に外に出ていたハナは自分で家の中に入る力がなくなってしまい、そのまま両親に連れられて病院へ行きました。
レントゲンで見たハナのお腹には大きな黒い影があったそうです。
血液検査の結果は特に悪いところが見受けられなかったので、その「腫瘍」らしきものが急激に大きくなって、それが内臓を圧迫しているのではないか?とのことでした。
腫瘍をとれば100%完治するという補償もなく、ハナの体力を考えるとこのまま様子をみるしかなく、点滴と注射を受けて帰宅したと父から℡がありました。
6/8(木)に実家に行ったときは、いつもと同じように元気でワタシの姿を見て、嬉しそうにシッポを振って、大きな声で遊ぼうと吠えていたのに…なんで、どうして?と信じられない気持ち、でもいつものように季節の変わり目だから少したてば大丈夫と…自分に言い聞かせていました。
6/11(日)栄養ミルクとペピィ用の缶詰、それとフトンを作ってハナの所に行きました。
手にミルクをつけて口に運ぶとペロペロと舐めてくれました。
ワタシの作ったフトンに寝てくれました。
時折、立ち上がろうと体を起こしますが、そこまでしかできませんでした。
けれど、瞳はキラキラと輝いて、とても力がありました。
なので、きっとまた元気になってくれると…また、明日もくるからねと言って帰ってきたのですが…
昨日、6/12(月)AM3:30に亡くなったと、父からの℡で起こされました。
出勤前のオットと会いに行くと、まだ体がポカポカと暖かいハナ君がワタシの作ったフトンに横たわっていました。
体は暖かいのに、手や足は硬く、瞳も動きませんでした。
ハナの事を考えれば長患いで苦しんで逝くよりも良かったのだと思うようにしています。
もしかしたら、ワタシ達が介護で疲れないようにと気を遣ってくれたのかも知れません。
でも、もう少しお世話をさせてもらいたかったなぁ~甘えてもらいたかったなぁ~と思うと、残念で仕方ありません。
11才の甥と7才の姪がハナとの最後の別れの時に、人目をはばからず号泣していました。
命の大切さ、弱い物に対する守る気持ち、優しい気持ちをハナはカレらに財産として残してくれました。
ハナはリールの友達でもありました。
リールを連れていくと、リールと遊びたいハナはリールの後を付いて回りました。
あまりしつこくすると、リールにネコパンチされて、びっくりして尻餅ついたり…
リールはまだハナの死を知りません。
今度行ったとき、ハナのいない部屋を見てどう思うのでしょう?
動物の感で何かを感じるのでしょうか?
母は憔悴しています。
父は母の手前、軽口をたたき、強がっていますが父も母同様にハナの死を悲しんでいると思います。
実は大のイヌ好きで、ワタシにイヌとの生活を教えてくれたのは父でした。
引っ越したばかりで友達のいなかったワタシに父がイヌを探してきてくれて、一緒に面倒をみてくれたのが始まりです。
この2人をペットロスにしないにはどうすればいいのでしょうか?
そして、かく言うワタシは、なぜだか涙が止まりません。
ジュジュに向かって「はなクン!」と声をかけてから、自分でびっくりしています。
実家に荷物を取りに行きたいのですが、いつも「ハナく~ん」と言いながら玄関を開けていたので、どうしても玄関があけられず帰ってきてしまいました。
これがペットロスなんでしょうか…
振り向くと、心配そうに8.9.10.シビルが傍にいてくれます。
でも、実は心配じゃなくて「ハラへった~早く、ゴハンちょうだ~い」の催促の時もあります。
泣いたり、笑ったり忙しくてあっという間に時間が過ぎていきます。
お骨になったハナクンは「14才とは思えないほど立派な骨ですよ」と言われました。
カルシウムが足りなくて弱かった骨が、強くなってて良かったです。
ワタシ達はあなたと家族になれて本当に良かったです。
今頃、虹の橋を渡りきって天国についたでしょうか?
走り回るのが大好きだったので、今頃走り回ってるでしょうか?