出産を無事終え、次女の検査を待ちながら
私も、横になったまま2時間の経過観察。
時々処置をしてもらいながら、
夫と2人、分娩室で過ごした。 

少し出産後ハイのようになっており、
スピード出産だったことを嬉々としながら
両親に電話したり、
夫と一緒に思い出して振り返っていた。
 
待っているうちに、次女の検査結果が
わかるだろう…
そう思っていたが、2時間経過。

私の方は問題なく、
このまま一般病棟に移れるのだが、
次女の結果を分娩室で聞くことになっていたので
そのまま待つことに。

まだかまだかとしびれを切らしながら
待つことさらに2時間…


23時頃、やっと小児科の先生が訪れた。
検査が長引いたのだと言う。


私は、分娩台でそのまま横になって
説明を受ける。
隣で、夫は椅子に座っていた。





生まれてみないとわからない。




出産前、何度もそう言われた。


そして4時間前、次女は生まれた。
詳しい検査をしてもらい、
我が子の現実を知る時が、ついに今、来たのだ。


そう思うと、緊張で手が震えた。



そして、最初に言われた言葉。



「想定していたより、
色んな所が、ちょっとずつ良くないです。」


元気に産声を上げて生まれてきてくれたから、
きっと大丈夫!!
そんな淡い期待は、一瞬で打ち砕かれた。



投薬、酸素吸引等の処置で
ひとまず、状態は落ち着いていると言う。
幸い、動脈管開存は、
リプルという薬で閉じたとのこと。

しかし、早期のカテーテル治療や
シャント手術等が必要。
肺動脈の位置などを見ると、
もしかしたら、根治手術は難しいかもしれない。
その場合、フォンタン手術になるが、
これも耐えうる心臓かどうか検査が必要。


 

詳しい説明をしてくれている間、
どこか現実味がなかった。

横になって説明用紙を見ていたので、
ベッド柵が邪魔で見えにくかった。

先生に言えば、
見えやすいようにしてくれるのに、
直視したくなかったのか、
それを避けていた。



その後、深夜に病棟に移り、
真っ暗ななか、
出産後ハイはすっかり身を潜め
落ちていく自分を感じていた。



これから、どうしたらいのか分からない。
いや、どうするも何も、私には何もできない。
ただただ、先生たちに任せるしかないんだから。
もう時の流れに身を任せてるしかない。
なにも考えたくない。
私が色々考えたって、
事態は何も変わらないんだから。
 


そんなことを考えていた気がする。

目の前のことを、まだ受け入れられなかった。
NICUでは、
この世に生まれ、
すでに今、環境の変化に必死に戦っている
我が子がいるというのに。