病棟に足を踏み入れた途端、

ナースステーションから聞こえる
ピコーンピコーンというモニターの音。

ああ、またここに来てしまった、と思う。


それでも看護師さんが、何人も
久しぶりと優しい声をかけてくれる。

そんな優しさに触れ、
懐かしさやら不安やら恐怖が
入り混じった感情が
涙として溢れそうになるのをグッと堪える。

次女の前では、泣いてはいけない。
不安そうな顔も見せてはいけない。

 
今日は、ルートをとり、採血。
そして、心不全の治療を開始。
今日と明日で、輸血を行う。

少しだけ貧血気味だったので、
血液を増やし、心臓への負担を減らすのが目的。

どう改善していってくれるか。

今日もたくさん痛くて怖い思いをして
たくさん泣いて頑張ってくれたね。
ありがとう。

そんななかでも、ニコニコ遊んだり
病棟散歩を楽しんだり。

子どもって強いな。

本当にそう思う。

この子の笑顔を見ていたら、
またすぐに良くなって、お家に帰れるんじゃないかと思ってしまう。


ぐったりしてくるなどの症状が現れる前に、
心不全が見つかって良かった、
と先生に言われた。
そこまでになったら、回復も難しい、と。

そのための定期検診だから、と。

信頼している先生から言われると
前向きになれる。

ゴールデンウィークに、
遠出をするつもりだったけれど、
その前に本当に見つかって良かった。
キャンセルになったことは残念だけど、
それでもラッキーだったのだ。

次女は、たくさんのラッキーを持っている。

だから、今回も乗り越えられる。

明日も一緒に前へ進もうね。