自民党総裁選挙の結果、本日の臨時国会において石破さん第102代総理大臣に指名されたが、9名の候補者による約15日に渡る総裁選挙を見るとその流れは、候補者の美辞麗句が並び、第一回投票では国会議員と地方の自民党員の意識の格差が顕著となり、自民党以外の国民からはちょっと遊離した対岸の火事を見ているようで、最後の数日間は味方か敵かの裏切りや欲得が入り混じった明治維新前夜の各藩の動きを思わせるやりとりがあったようだ。

 

 スタートではいずれの候補者も、特に日本を取り巻く中国などの外圧に「国益を尊重し、毅然とした対応をする」など普段にはあまり聞かない言葉が飛び交ったが、このフレーズは、明治維新当時のイギリス・アメリカなど諸外国の外圧に「尊皇攘夷」の挙国一致のフレーズを思い出した。

 

 そして、その「尊皇攘夷」の同意語のごとく「改革・改革」のフレーズで先頭を走っていた小泉候補はまるで水戸藩、密かに「尊皇開国」を画策する薩長に追いやられ、そして三番手に位置し全国の自民党員に人気の高市候補は、するするとNO1に上ったがこれは最後の将軍「徳川慶喜公」の立場に非常に似ている。

 

 NO1にはなったが、高市候補の保守的な考えが「中国」などの反感を買い、また中国に迎合す政党や議員の反発が有り、そのような背景の中二者による決戦投票となりました。

 

 そして、その二派は勤皇派・佐幕派と同様に相手派の切り崩しや裏切り・そして欲得にまみれた維新前夜と同じような状況が、決選投票前に行われていたようで、総理確定かと思われた高市慶喜公は敗者となった。

 

 その結果、高市候補が勝つだろうと予想し一票を投じた議員は天を仰ぎ、裏で石破さんに一票投じた議員は美酒に酔いしれたのか。

 薩摩の西郷・大久保は「石破さん」、石破さんを支援した「菅さん・岸田さん」の微妙な動きは幕末の長州と土佐の動きと似ている。

 

 そして最後の投票の段階で、徳川家譜代の大名に逃げられた徳川慶喜公と高市さんは類似しており、また最後になって高市応援を表明した「麻生さん」は京都の治安で力量を発揮していた会津の「松平容保公」で、自民党主流よりはずれ今後は傍流として表舞台から消えていくのだろうか。

 

 だが、明治になっても政争が続き、同志が戦う西南戦争が勃発したように解散・総選挙を通じて懲りない自民党はどのような道筋を辿るか、やはり時代は変わってもその根源は変わらず、歴史は繰り返すのである。

 

 

 政治資金規正法違反事件を始め自民党議員の「政治と金」にまつわる不祥事の連続で、国民や自民党員、国会議員の信頼が失墜し岸田総理の退任に至り、その結果9人の候補者それぞれの理念や理想をかかげ、また思惑のもとに選挙戦がスタートした。

 

 先日、NHKで自民党候補者の特別番組で、各々が10分の総理大臣就任における所信や課題解決に向けての討論会が有り、私は9人全ての話を聞かせて頂きました。

 

 この中で私の胸に響いた候補者は、届け出順で高市・林・河野・石破氏でした。

 その次に続くのは、若手の小林・上川・茂木氏で、人気NO1の小泉・加藤氏の順でした。

 

 これら候補者は、メモは時折見ていたが最初からペーパーに目を落として話をしていたのは小泉氏一人で、何となく頼りがいが無いように見受けられ、課題の「夫婦別姓」も総理になったら1年以内に法案を出すと言っておりましたが、他の候補者からは反対の鋭い意見が有り、また政治改革の手法が「改革する」のフレーズだけのように見られ、むしろ同じ若手の小林氏の方が、堅実で信頼感を持てました。

 

 総裁選挙はまだ序盤、今後のメディアへの露出度や自民党広報などで信頼度や人気度が変わってくるが、総理大臣を国民投票で選べないのが残念。

 

 したがって、その貴重な一票を行使する自民党国会議員や自民党党員には、少子高齢化問題やそれに伴う社会保障費・医療福祉費の増大、中国やロシア・北朝鮮など独裁国家との対応など愛する日本の将来を展望して、良識ある一票の決断を強く求めるものである。

 

 

 

 

 夕暮れになると我が家の小さな庭にも虫の音がかすかに聞こえ、少しづつ秋を感じる頃てなりました。

 

 7月末の身内の葬儀から約一か月ほどブログをお休みいたしました。

 皆様もこの夏の猛暑・熱波には難儀の日々を送られた事と思いますが、私も日々オリンピックのテレビ観戦などしながら「だらだら」と過ごしました。

 

 外出をする気にもなれず、思考回路はショートし末端筋肉はマヒ状態、私のこの症状を「高齢者酷暑症候群」と名付けましたが、ここ最近の朝は、日課だった近所の神社への参拝をするようになってきました。

 

 元の状態にもどるのもあと少し、この一か月でウクライナやパレスチナの戦闘状況や日本の政治情勢も大きく変化しており「なにおか言わんや」の気持ちがムクムクして来ました。