森山直太朗さんの劇場公演『とある物語』の東京公演が終了し、昨日は、来年公開予定の映画のための音楽打ち合わせがありました。

映画音楽は、基本的に出来上がった映像に合わせて音楽を作曲して行きます。
同じドラマ性のある映像作品と言っても、選曲方式で音楽をあてているテレビの連続ドラマのために作曲をするのとは、書き方や発想の仕方に大きな違いが有ります。

私のブログでも何回も書いていますが、連続ドラマやアニメの場合、映像が出来上がる前に、作品の内容を脚本などで読み込み、打ち合わせに基づいた音楽メニューに沿って作曲して行きます。映像に合わせながら作曲をする訳ではないので、例えば「不安」、「愛」、「行動」などのような言葉から連想される一つのシーンに寄り添う音楽を書く事になります。
この場合、作曲家は、使用されるであろうシーンを映像的に思い浮かべながら作曲し、出来上がった作品を選曲を担当する方が、後で映像に合わせて編集しながら音楽を付けて行くという結果になります。
これはこれで、作曲家の想像を超えたうまい使用のされ方が時にはあったりして面白みがありますが、私としては、映像の内容の変化に時間的に寄り添いながら作曲をし、結果的に音楽的演出を施せるという意味で、映像に合わせて作曲出来る映画音楽の仕事にとてもやりがいを感じます
この場合は、時間の進行とともに変化して行くシーンの内容に合わせて作曲しているので、例えば「不安」から「愛」のテーマに変化し、それがさらに「行動」的な音楽に変化させてひとつの楽曲の中で様々な内容の変化を伴う楽曲を作り上げる事も出来るのです。

そして、本日は、午前中は、洗足学園音大で教授会などの会議。
午後は、ドキュメンタリー系テレビ番組のテーマ音楽の打ち合わせでした。
これもやりがいのある素晴らしい内容の番組です。

また時期が来ましたら詳細をお知らせします。