洗足学園音大の後期がスタートし、本日は、教授会がありました。

毎週木曜日は、幹事会、入試委員会など様々な会議があり、毎週金曜日は、私の門下生のための個人レッスンそして,それとは別に<アドバンスト・ハーモニー>というタイトルの講義を行っています

現在、私には7人の門下生がいますが、それぞれの指向と能力に応じて一人50分の完全個人レッスンを行っています。
レッスンでは、本人が書いて来た作品を元に作曲法、編曲法に関して様々なアドヴァイスをしたり、私の作品(スコア)を見せながら具体的な書き方を教えたりしています。

<アドバンスト・ハーモニー>では、商業音楽全般で使用される様々なハーモニーについて、相当高度なレベルまでの知識を前期で全て教えます。
映画音楽などで使用される様々な現代的なテクニックやジャズ理論特有の4度和声やポリコードの知識や私自身が考えた理論も網羅されています。

後期は、講義のタイトルとは、離れますが、私自身の様々な作曲法について解説します。

明日は、ストリングスのライティングについてですが、毎年、その年度に書いた作品を元に解説します。
今回は、さだまさしさんの6月に発売されたアルバム『もう来る頃・・・』から『あなたへ』と『SMILE AGAIN』を取り上げます

録音で実際に使用したスコアを公開して、その録音された音を聞きながら具体的にストリングスの書き方を教えます

商業音楽の世界でプロが書いたスコアを見るチャンスは、めったにないので学生たちにとっては、貴重な機会だと思います。
スコアを見せるというのは、手品の種明かしをするようなものですから、作曲家は、簡単に自分のスコアを公開したがらないものなのです。
それでも、私が責任者を務めている<音楽・音響デザインコース>で教鞭を執っていただいている先生方には、ご自分のスコアを公開しながらの授業をしていただくようにお願いしています。
このコースは、そういう意味でも画期的な授業内容を持っていると言えます。

様々な仕事を抱えながらも、毎週大学で講義するのは、かなり大変なのですが、日本の商業音楽のレベルをもっと向上させたいという想いを持って、教育にも情熱的に取り組んでいます