『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン』、略して『おじゃぽん』。いつの間にか『ラ・フォル・ジュルネ東京』に名称が変わり、『おじゃぽん』は今や死語になりつつある。



今年は3日連続、3公演を聴いた。



①5/3 18:45-19:30 ホールC
リオ・クオクマン指揮
ウラル・フィルハーモニー・ユース管弦楽団
シベリウス:交響曲第2番

②5/4 21:30-22:30 ホールA
ネルソン・ゲルナー(Pf)
ミハイル・ゲルツ指揮
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ
ショパン:ピアノ協奏曲第1番

③5/5 21:15-22:45 ホールA
シルバ・オクテット
ディアナ・ティシチェンコ(Vl)
アナスタシア・コベキナ(Vc)
萩原麻未(Pf)
ラケル・カマリーナ(Sop)
アレクサンドル・スラドコフスキー指揮
タタルスタン国立交響楽団
モルダビア組曲 〜Jilea din bosanci
サラサーテ:バスク奇想曲
グラズノフ:ミンストレルの歌
グリーグ:ピアノ協奏曲
サン=サーンス:バッカナール(オペラ「サムソンとデリラ」から)
ベッリーニ:ああ、幾たびか(オペラ「カプレーティ家とモンテッキ家」から)
プッチーニ:私のお父さん(オペラ「ジャンニ・スキッキ」から)




①は、当初振る予定だったエンヘが体調不良で来日不可能となり、急遽召喚されたリオ・クオクマンの棒。今回のLFJ、エンヘの代役として全部で6公演振ったらしい。お疲れ様でした。ウラルフィル・ユースは、自分と同年代のメンバーとは思えないほど強靭なオケで、弦と金管の機動力には特に衝撃を受けた。



②は、音響のせいでそう感じるのかもしれないが、指揮者がオケにお任せし過ぎ?というか、指揮者がオケに引っ張られているように見えた。ゲルナーのタッチは非常に柔らかく、マトモなクラシックコンサート向きなホールで聴いたら、きっともっと良いんだろうな…と思った。



③は、どれもとても良かった。それぞれの個性が強くて、1時間半があっという間だった。そして、皆さんとてもノリが良い。



(前述の通り、ホールAの音響の残念さは半端じゃない。②は1階19列、③は1階22列で聴いた。ステージ上の人の表情が分かるくらいの距離だが、ピアノやツィンバロンの、直接聴こえてくる音とスピーカーから流れてくる音とのタイムラグが物凄い。とはいえ、ソリスト陣はクソな音響を完全に超越しており、圧倒された。)



何はともあれ、熱狂の3日間がこうして無事に終わって良かった。今の僕があるのは、6年前のLFJにてホールEで棒を振ったのがきっかけと言っても過言じゃない。芸術監督ルネ・マルタンの構想が結実しているのを身を以て感じる。有難い。