Purple Rain/Prince(1984)

2000年頃の映像だろうか。Purple Rainのショートバージョン。さすが感がすごい。存在感がすごい。最近悲しくなるとこれを聴いたりする。
80年代。母親が最前列でPrinceを観たと言って興奮していた。あれはパレードツアーだったのだろうか。遠い遠い昔の事のように感じる。
あの頃と今が時間を超えて響き合っている。YouTubeやっぱすごい。

元ゆらゆら帝国の坂本慎太郎(うちでは敬意を表してサカシンと呼んでいる)がおすすめしていたMyron & E。
調べてみるとアメリカ西海岸で活動している2人組で、北欧のバンドThe Soul Investigatorsと一緒にやって1stアルバムを出したらしい。
60年代モータウンなんかの音を“今”の音で奏でているという印象が強い。それがなぜかとっても気持ちいい。
レビューでは『ヒップホップ世代のフィルターを通した今に響く現在形クラシックソウル、モダン・ヴィンテージ・ソウル』ということらしい。
この2曲のスタジオ演奏やば…
幸せ...

Myron & E - On Broadway (Live in Studio)



Myron & E - Cold Game (Live In Studio)
Broadway /Myron & E (2013年)
The Most Beautiful Girl In The World/PRlNCE(1994年)

明けましておめでとうございます。
いやー新年早々こんな素晴らしい曲に出会ってしまった♪しかも2曲も♪
今年は間違いなく良い年になるに違いないです。みなさまにとっても幸多い一年となりますように。





80年代のプリンスばっか気にしてたので90年代は盲点でした。

本当に好きでいてくれるなら/Busker Busker(2012年)

寂しい時に
よく聴く歌があります。


本当に好きでいてくれるなら
待っていてください
少しだけ
君の姿がつらい思い出になってしまうから…


と歌っています。


この2年半、Busker Buskerがずっと憧れでした。
ソウルや地方にもライブを観に行き、行く先々でとても心の温まる経験もさせて頂きました。
Busker Buskerが韓国という国への抵抗感も完全になくしてくれました。

Busker Buskerに出会えて本当に良かった...

海辺の朝/afternoon(2012年)

仕事であまり時間はないけど、
自分的に今年を振り返ろうとしています。なんとなく。

とは言っても何も言葉が出てこない…
数々の情景と様々な感情がわき上がってくるだけ…
とりあえず今年を1曲で表すとこんな感じ^^

才洲少年というインディーズユニットの片割れがソロで出した曲です。

It Was You /Brother Su(2010年)

Brother Suについて知っていることは何もない^^!
日本語の情報が少なすぎ!
ただ、曲が良い!
やさしい声に吸い込まれる!みずみずしい!

あなたは静かに/ルシッド・フォール(2009年)

韓国の小沢健二か??

生命工学かなんかの博士で異様に頭が良い&詩集や小説なんかも出しちゃう言語感覚の持ち主。「裕福な家庭の特権的音楽」(お上品な感じ)だなと嫉妬もするんですが、すごくいいです。ってゆーか、改めて聴くと泣けますこれTT
日本でもけっこう知られているミュージシャンで、昨年アルバムが日本盤でも発売されました。
ボサノバなどのブラジル音楽、aor、ソフトロックのフィーリングを取り入れた感じでしょうか、初めて聴いた時、こんなに予感に溢れてて、思索的な?音楽をやってる人が韓国にいることに驚きました。

ある紹介文にはこのように書かれています。
「歌詞もハングル語が中心にも関わらず、ブラジル音楽を聴いた時と同様に猛烈なサウダージを感じてしまう。そして、ジョアン・ジルベルトのような深みやカエターノ・ヴェローゾにも似た色気が匂い立つのも素晴らしい。」

韓国語とブラジル音楽との相性はポルトガル語にもフランス語にも劣りません!

ふと、iPodで聴いたブラジルのカエターノ・ヴェローソ。
この巨匠の歌を聴くと恋心とか情熱とか運命とか、ロマンティックなものが自分の中でたぎりだす^^

身もだえするほど甘美な告白の歌「ヴォセ・エ・リンダ」。
恋人を待ち焦がれて死んでしまった男が、ハトに姿を変えて泣いている歌「ククルクク・パロマ」。
体全体が恋をしている、魂から悲しんでいる、運命が燃えている、そんな情景が浮かぶ。

こういうのを『サウダージ』と言うんじゃないかなー、と思ったりする。

韓国の優れた芸術には『ハン』があると言うけど、同じようにブラジルには『サウダージ』があると言えるのかも。

この『ハン』の精神も独特で、諸説に共通してるのは...
「世代を超えて積もり積もった挫折感でありながら、なお生きる力ともなり得る哀しみ。解くべき感情的なしこり。」
というふうにまとめられると思うんだけど。このへんはむずかしい。
日本の『もののあはれ』とか、フランスの『エスプリ』?とか、一言では説明できないし、他国語に訳すのも難しいみたいだけど、その国固有の、その国の人なら感覚的に「分かるかも」っていう心の動き…

『サウダージ』も、懐かしさ、未練、愛惜、郷愁、孤愁、憧憬と書かれてる。けど、その後には「いずれの訳語もサウダージの表す多面体的な意味のいづれかの面に対応するものであって、それが持つ意味の総体を示す訳語ではない」と付け加えられる。

カエターノの表現もやっぱ日本の感覚からすると異国!って感じで、旅情もたぎってくる。
カエターノは色々たぎらせてくれる。
たぎりたければカエターノを聴けばいい^ ^


「ドレス一枚と愛ひとつ」という美しい曲がある。
未練を残したまま別れてしまった恋人を、遠くマドリッドで偶然見かけてしまう男。
彼女はテーブルに敷き詰める花を集めていた。
もう何を言おうと手遅れだと分かっていても、男は苦しむ。
自分が見たのは、天使なのか赤い宝石なのか、それとも君だったのか?
星々が微笑んだのか、宇宙の調和が乱れたのか、それともただ君を見ただけなのか?

ロマンティックが爆発してる^^

un vestido y un amor en vivo(ドレス一枚と愛ひとつ)/カエターノ・ヴェローソ
愛したけれど/キム・グァンソク(1991年)

「終わった...俺死んだ...」と思った時、手を差し伸べてくれる歌ってありますよね^^?
まぁ、この間も仕事帰りの新幹線の中で「........( ̄(工) ̄)」みたいな感じで絶望してたんですが、そんな時にも救われた歌がありました。

夭折の詩人と言えば中原中也、金子みすゞなどが思い浮かぶけど、音楽の世界でいうとアメリカにはカート・コバーンやジミヘンがいて、イギリスだとイアン・カーティスがいる。日本では尾崎豊やフィッシュマンズの佐藤伸治なんかがいたりする。どの人も強力な存在感と同時に痛々しさがあってつらい。つらいけれども、その表現に触れる人たちをどうしても強く引きつけてやまない…
こういう人たちって他にも多くいるのかもしれないけど、同じように韓国にもキム・グァンソクという早世の音楽家がいることを知りました。

先に挙げた人たちには、生きる哀しみ(! ?︎)とか痛み(! ?︎)とかいうものが、感じやすい心に差し迫っていて、それが表現に強く現れているのが共通しているけど、キム・グァンソクもとても暗い時代を生きた人で、やっぱり唇を噛みしめるような哀しい雰囲気に包まれていることが共通しています。

韓国内で自由がひどく制限された70~80年代の軍事政権時代(向こうの人は暗黒時代と言ったりする)に民主抗争の運動の中で活動を始めて、民主社会を実現すべく民衆を歌で鼓舞したと言います。
韓国は当時、軍部が独裁政権を維持するために、共産主義者や北朝鮮のスパイを摘発する「名目」で反体制派を厳しく弾圧していて、多くの運動家や無実の罪人が不当に連れて行かれたり、恐ろしい拷問を受けたり、うその自白調書を取られたり…
あまりにキツイ拷問で亡くなってしまうこともあったようです。
そうじゃなくても夜間は外出禁止とか、「夜、山から降りてくる人がいたら申告しましょう」とか学校で教わったり(スパイへの警戒)、当時の韓国のイメージはものすごいダークなもので埋め尽くされてますが、キム・グァンソクが歌い始めたのはそんな時代です。
87年の民主化宣言後の混乱期の中でも、人々の記憶に残る歌を歌い続けるのですが、突然、96年に31歳の若さで自ら命を絶ってしまう…

暗く重い時代を背負って、胸を銃で狙われても闘った世代を代表して彼の歌があると言います。暗闇の中で多くの人の心を照らしたその歌声は「世界にただこの一筋!」といった響き方で、哀しみが胸の底にしみとおるようです…

グァンソクは言います。
『僕の歌がきびしい人生の中で希望を探す人の非常口になって欲しい』
非常口か...かっこいい…^ ^

絶望に寄り添うキム・グァンソク...
そんな感じで、僕もこの歌を聴いては命を拾って生きています。

【大韓ガールズポップ】Looking At The Empty Sky (빈 하늘 바라보며) /Yozoh(2012年)

2012年9月、友人の結婚式(奥さんが韓国の方)に参加するため、初めてソウルへ行きました。
韓国でも主流の西洋風ウェディングではなく、韓服を着た伝統的な式だったのですが、堅苦しくなりすぎない大らかさと緩さがあって、賑やかで...とても素敵な思い出となっています。

初めてのソウルの街は、「なんだこれは!日本とすごく似ているのに、全然違う!」という雰囲気が今まで行ったどの国よりも心に響いてしまって…
それからの2年は頭の9割を韓国が占めることになってしまうわけです…

光化門という街にソウルで一番大きな本屋とCDショップがあります。
ちなみに韓国の本屋では立ち読みどころか座り読みがOKのようで、本棚を背もたれにして読み耽っている若者達はほとんど道を塞いでるようにも見えますが、知性をとても大切にする韓国だからでしょうか、教養たるもの出し惜しみはしない、いかようにでも学んでしまえ…いうことなんですかね。この大らかさ。最高です。

そこのCDショップの試聴機で何気無く聴いたこの曲。すばらしい音楽に出会うと試聴機の前でもよく感に入って泣いてしまうんですがこれもほとんどそんな感じで^^…韓国語の響きの可愛さ。柔らかさ。耳あたりの新鮮さ。

何にも知らなかった、そして無関心だった、ある意味冷たい隣の国の人間でしたが、この歌が韓国にも色々な音楽があることを知るきっかけとなりました。