何度か綴ってきたように、

彼の気持ちの波に翻弄されたあの日、

電話越しに気持ちをぶつけた。



もう嫌われても構わない、と、

これで切れるならそこまでだわ、と、

覚悟を決めて、

通勤途中の朝にも関わらず、

正直に言った。



「私、その言葉は嫌いです。

 信用されてないんだと悲しくなります。

 次言ったらゆるしませんよ?」



彼の思い通りの反応をしない私に向かって

彼が何度か投げ続けてきた言葉。



悪意はないのであろうが、

その言葉が出るときは必ず

未読スルーや既読スルーを伴い、

不安に押しつぶされそうになった頃

トドメのように言われるのが嫌だった。



それなのに朝になると彼は

そんなことも忘れたかのようにケロッとするので

今回ばかりはその明るい様子に乗っかって、

明るく本音をぶつけてみた。



するとやはり言葉以上に気持ちが乗ったのか、

これまでずっと従順だった私が

食いついてきたことに只事ではないと思ったようで、

その場ではもちろん、その日の夜も、

次会ったときも、ずっと謝ってくれて、

それ以降1ヶ月、彼は約束を守って

その言葉を言わずにいてくれている。



彼曰く、好きすぎて、

自分が抑えられなくなるくらい苦しくて

それなのに私の態度があっさりで、

自分だけこんな好きで苦しいのはなぜ?

おかしいよね??とつい

攻撃的になってしまったのだそう。



若い。。。若すぎる。。。



実際はもうすっかりベテランの中年なのに

ピュアな学生のようなメンタルじゃないか。



そうか、彼にしたらこれは

初めての不倫であり、

結婚前に叶わなかった恋愛の続きなんだな。

私のようにすっかり汚れた人間とは

訳が違うんだよな、と

わずかに反省した。



でも後悔はしていない。

だって私だって好きだからさ。

ちゃんと彼が私を好きならば

攻撃など不要なんだもの。



どうせ道を外すんなら、

その最中だけでも幸せでいたい。

道を外した分、他は誰にも負けないくらい

頑張っているんだから、

その頑張りを続けられるくらいに

良好な関係を維持していたい。



苦しむのは好きじゃなくなってからで十分。

未来のない関係なのだからこそ、

今、この時をお互いに笑顔で過ごしたい。



きっとあの日、

私たちはネクストフェーズに突入したのだ。