思い起こせば結婚前からレスだった。

付き合って一年目のころで週に1、2回、

数年後結婚する頃には月に1、2回まで

減っていたと言うのに、

私はレスになりかけていることに

気がつきもしなかった。



結婚初夜、これで夫婦なのだし、

これから心置きなくSEXができる!

と思ったら、初日から旦那は乗り気でなく、

その雰囲気に寂しくて泣いた。



ああ、結婚式で疲れたのかな、と思ったけど、

自分から誘わないと誘われることは

ほぼ、なくなっていった。



それからは半年に一回の旅行で、

こちらが誘えば応じる、という感じになり、

もちろんそれでは子どもはできず、

痺れを切らして基礎体温をつけて、

タイミングに合わせてお願いして

してもらうようになった。



そうして何ヶ月がチャレンジしたら

ありがたいことに子どもに恵まれた。

もう、いっかな、と諦めたころに

授かることができて嬉しかった。



旦那の反応が期待より悪く、

また胸が痛くなった。



結婚も、妊娠も、

君にとっては喜ばしいことでは

なかったのかい?



産後、体調が戻った頃に誘ってみた。

すると、とうとう拒まれてしまった。



子育てにも非協力的で、

2人目はいらない、と言われ、

私の心は完全に折れた。



もう二度と誘わない。



結婚する前に、

すでにいくつもフラグは立っていたのだ。

それなのに私は、見て見ぬふりをして、

結婚、出産というわかりやすいゴールテープを

切りたくて切りたくて無理をした。



否、旦那に無理をさせてしまったのだろう。



人がいい君は、

断りきれなかったんだね。

全身で愛すること、

全力で喜ぶことを

避けることで自分を守ったのかな。



人として決定的にダメなところが

あるわけではないし、

子どもにとっては私も君も

大切な親なわけだから、

家族の中に性を持ち込むのはやめて、

外に持ち出すことに決めたんだ。



それを人は不倫というのだが、

倫理とは何なのだろうか。





家族を解消して

子どもに不自由な思いをさせることや


夫婦で性の不一致があるのを

互いに我慢して苦しみ続けることは


倫理的には何の問題もないらしい。




家のことも仕事も全て責任を全うして、

したくない旦那には無理させず、

旦那の秘密にも首を突っ込まず、

愛人にも愛情を持って奉仕して、

自らの性愛をも諦めずに努める生活は


倫理的には最低最悪なんだって。




一番悪い子だーれだ。