おーちゃんと肥満細胞腫 | ラスくんとわるいひつじのブログ and nico・・・

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将来りっぱな牧羊犬になる?までの
ラフコリーのラスくんの奮闘日記と、
わるいひつじの雑記。
そして3年後、妹分ニコが満を持して登場!
更に3年後、ニコのママであるフジコ女史登場!


オーブは、

もともと胃腸が弱いタイプで、

よくおなかをこわしていました。(;´▽`A``

ある時は、ボラ友たちとの親睦会で、

「ほらほら、盲導犬でもあるまいし~(^ε^)♪

おーちゃん好きなもの食べて~。ほ~ら、ウインナー!」

なんて、私の友人にウインナーをひとつもらい、

狂喜乱舞、目の色変えて喜ぶオーブでしたが・・・、

フード以外のものを与えられると、

決まってそのあとは・・・・げりっぴ。。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。

骨ガムや犬用おやつでさえ、

控えめにしないと、

かならずあとがたいへんなことになるのです。

胃にやさしいキャベツなんかもダメでしたねぇ・・。

身体はそこそこデカい、りっぱなおっさん犬ですのに、

まったくよわっちおーちゃんでした。ヽ(;´ω`)ノ

でも、よわっちおーちゃんもまた、可愛いもんです。

もう胃腸が弱いこともひっくるめて、

せつないほどに愛しいおーちゃんなのでした。

まぁ、食べ物に配慮していれば、

ある程度は防ぐことができ、

大きな病気につながることもなかったので

おおむね元気に、

日々を過ごしていたといえるでしょう。p(^-^)q

 

 

 

 

 


                         


さて、前置きが長くなりました。

(ほんと、いつもごめんなさい!悪気はないのです


そんなオーブが肥満細胞腫とわかったのは、

2008年11月のことでした。

1日でも早く手術をしたほうが良い病気です。

オーブは9歳でした。りっぱなシニア犬です。

年齢だけがひっかかりました。

手術をしても取り切れるかどうかは

やってみないとわからないからです。

やっても結果が悪ければ・・・・。

若くないオーブです。

体力を奪うだけの結果になってしまうんじゃ・・・。

不安に押しつぶされそうで、

ネットの情報収集にも必死な私でした。



「9歳ならばもう大きな手術はしないほうが・・・、

私なら痛い思いをさせたくないわ。」と親身になって

アドバイスしてくれる友人もいたし。

「私は、私個人の考えだけれども10歳で線を引いている。

オーブが10歳を過ぎているならやめたほうがいいと提案する。

けれども9歳。9歳なら最後のチャンスかもしれない。」と話してくれたのは、

かつてお世話になったベテランの盲導犬訓練士。

そして、

友人宅のエルザちゃんが、

なんと前年に御年13歳で同じ病気の手術を行っていました。

エルザちゃんが術後元気に歩き出したときの動画を

見たときの私の感動といったらありませんでした!

ディスプレイに顔を近づけ目を見開いて

何回もその動画を見続けました・・・。

13歳のエルザちゃんから、

私達家族は勇気をもらいました。

その友人が紹介してくれた獣医さんは、

腕がいいばかりでなく説明も丁寧で、

どんな質問をしても詳細にかつ丁寧に

応えていただきました。信頼できました。

家族は、オーブをお任せしたいと考えました。




最初の細胞診から20日後に、

肥満細胞腫の切除手術を受けました。

場所は3カ所です。

頭のてっぺん、左上腕前方、右腕。

手術をする以上、完全に取りきらないと意味がありません。

良性腫瘍であれば腫瘍のみをとればいいのですが、

肥満細胞腫の場合、広範囲にわたって切除することが必要。

深さも同様で、

筋肉の層まで切除してもらいます。

オーブの場合、頭も、腕も(後ろ側ならまだしも前側ですし)、

いずれにしても皮膚にたるみ(余裕)がない場所なので

広範囲の皮膚を切り取ってしまい縫合することは

場所的に大変やっかいであると考えられました。

腕に関しては、

縫合することによりリンパの流れをとめることになるので

腕が腫れ上がると考えられる。

頭のてっぺんの切除に関しては、

耳の位置が変わる、それも左右対称ではない、

皮膚が引っ張られるのでオーブの顔も多少変わると考えられる、

また、傷が開かないよう十分に配慮して縫合をするが裂開の可能性がある。

との説明を受けました。

私達家族がそれを了承することが必要でした。

泣きました・・・・。

 
     
例えば頭の腫瘍はこんな感じ。大幅に取って縫合します。
耳の位置が上がりました。目元もちょっと変わったかな。(上から見た図です。)

 

 


詳細な説明を受けてはいたのですが、

やはり、術後の傷跡は想像以上に大きくて

痛々しいものでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


今現在、

肥満細胞腫の病気によって

不安な思いをされているかたがいらっしゃるかもしれないと思うと、

そして、もしこのブログをそんな思いの中で見てくださっていると思うと、

私のこのへたなしゃべり(文章)、とても心苦しく思います。

当時を振り返り、順を追っていきますと、

お話したいことがいっぱいで

長々なりそうなので・・・・、

とりあえず、いったん先に結果をお話ししますね。




手術は成功でした。

術後、切除した部分すべて(ついでに取ってもらった良性腫瘍4か所を含み全7か所)を、

病理組織検査に出した結果、

やはり3カ所については、グレード2(中程度の悪性度)の肥満細胞腫でした。

3カ所の悪性細胞が取りきれたかどうかについては

各々切除した部分の端から0.5センチ~1.5センチ(あるいは1.0センチ)、

基底部から3ミリ(あるいは2ミリ)において、

腫瘍性肥満細胞をみとめない、という結果でした。

つまり取り切れている、と考えてよい結果でした。

うまく取ってくださった先生へ感謝の気持ちでいっぱいです。

血液や骨髄への転移もありませんでした。

また、手術後に併用する場合もあると思いますが、

オーブの場合は化学療法も放射線療法も行いませんでした。

ワンコの生命力は強いですね。傷口の治りも早かったです。

その後、毛が生えそろうと

頭以外の傷はほとんど目立たなくなりました。

頭の傷は、前半分ほどはうまく毛に紛れて隠れ、

後ろ半分ほどは見えていて、

ときどき知らない人に

「この傷どうされたんですか?」と指さされていました。(笑)

それから、

仲のいい友人に「月形半平太」と呼ばれました。

月形半平太がどんな人かは知らないんですけど、

オーブはそう呼ばれてまんざらでもない様子でした。



オーブは13歳7か月まで生きてくれました。

驚くほど長生きというわけではないですが、

少なくても肥満細胞腫による病気で苦しむことはなかったです。




                           

じつは晩年、別の病気(巨大食道症)により
ずいぶん苦しむことになるのですが、
それはまた今度・・・

                               


同じ病気であっても

病状は人それぞれ。わんこそれぞれ。

参考になるかどうかわかりませんが、

ひとつの体験として記事にしました。

オーブの肥満細胞腫に関する資料を

さっき、引っ張り出してきたので

それも後日UPしておこうと思います。





あっ!この辺りできょうはもう終わろうと思ったのですけど・・・、

ちょっと思い出したことを話してもいいですか?

ちょっとだけね

すぐ終わるからね

知人なんですけどね、

肥満細胞腫という病名を聞いて

こんなふうに言ったのですよ。

「太らせてるからそんな病気になるのよ。

ちゃんと散歩させてたらそんな病気にならないのに・・・。」って。

いやいやいや、そうじゃないですから~。

全然太ってませんから~。

病名が「肥満・・・」だから、そう思ったんでしょうね~。

日頃、家族以外に対しては温厚な私も、

さすがにその時はちょっとムッとしたわ。

でもまぁ、

自分や自分の身の周りで起きるまでは、

知らない病気って多いですもんね。

私もそうだし。

ま、しょうがないか・・・。




うちのわんこも

みなさんちのわんこも、

どうか毎日を元気に過ごせますように・・・。